レビュー
「子供にスマホを買うのなら」、知っておきたいフィルタリングサービスの基礎知識
2017年3月13日 17:19
いよいよ春、新生活のシーズンがまもなくやってくる。中には、お子さんの進学にあわせて、スマートフォンを持たせるという方もいらっしゃるはず。
「子供とスマホ」と言えば、どうしても気になるのは、その使い方に関する部分。たとえば、ご飯の間も使い続けないか、寝る間を惜しんでしまわないか。はたまたゲームで無茶な課金をしてしまわないか。
そうした「保護者が気になる点」のひとつに、どんなサイトへアクセスするのか……というものもあるだろう。「子供とスマホ」で気になる情報のひとつとして、今回はWebブラウジングにフォーカスを当てたい。
大手キャリアは無料で
先述した「子供のスマホ利用」で気になる点への対策といて、たとえば家庭内のルール策定や、ゲーム内課金でのパスワード対策といった手段がある。いずれも大事なポイントなので、また追ってお伝えできれば幸いだが、フィルタリングサービスは基本中の基本でもあり、まず最初にまとめておきたい部分でもある。
ざっくり言えば、NTTドコモ、au、ソフトバンク(ワイモバイル)はいずれも無料で青少年向けのフィルタリングサービスを提供してきた。この3月からサービス名称は「あんしんフィルター」に統一された。フィルタリングは、特定のジャンルのサイトへアクセスできないようにするもので、大手キャリアのサービスは、小中高校生と、年齢層にあわせて変更できる。また特定のサイトだけはOKにするといった柔軟な対応もできる。
同サービスはiPhone、Androidどちらでも利用可能。ちなみにインストールするアプリについて管理するなら、iOSでは設定メニューの「機能制限」を使おう。Androidは、各キャリアが提供するフィルタリングサービスの一環として「アプリフィルタリング」を利用できる。
格安スマホはどうする?
「格安スマホ」で知られるMVNOはどうだろうか。全てではないが、多くのMVNOで、オプションなどとしてフィルタリングサービスが提供されている。
たとえば、MVNO大手の「OCN モバイル ONE」(NTTコミュニケーションズ)では月額250円で1ライセンス、月額500円で3ライセンスというオプション「マイセキュア」がある。ウイルス対策や端末紛失などでのリモートでのデータ消去、さらにはパソコンでも利用可能など、フィルタリング+αなサービスであり、大人も子供も関わりなく役立つサービスだ。ただしiOSで使えるのはWebフィルタリングのみになる。
同じく大手のIIJmio(IIJ)は、月額500円で、アンチウイルスの「ウイルスバスターモバイル」とフィルタリングサービスの「i-フィルター for マルチデバイス」を提供している。
楽天モバイル(楽天)やmineo(ケイ・オプティコム)では、「利用者登録」という制度がある。これは親が回線を契約しつつ実際は子供が使う、といった場合を想定したもの。楽天モバイルの場合、18歳以下で登録する場合は月額300円の「iフィルター」の契約が必須だ。mineoはオプションとして「i-フィルター」や「ウイルスバスター」を提供しつつ、「18歳未満のユーザーが単独では契約できない」、「親が契約して子供は利用者登録する」ことをWebサイト上できちんと明示していてわかりやすい。
このほか安心安全の取り組みでユニークなのがLINEモバイルだ。フィルタリングサービスの「i-フィルター」を大手キャリア同様に無料サービスを提供している。追加料金なしで、MVNOの割安な回線を利用できるのは親にとってもありがたい。利用者登録制度もある。
「i-フィルター」は、各社のオプションだけではなく、アプリ単体でも提供されている。こうした“独立系”なサービスは他に、ウイルスバスターモバイル(トレンドマイクロ)、カスペルスキー インターネットセキュリティ for Android(カスペルスキー)、ノートンファミリー(シマンテック)などがある。スマートフォンではなく、Wi-Fiのみに対応するタブレットのような端末を使う場合は、そうしたサービスの利用も視野に入れたい。