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さまざまな技術を“安心品質”に投入、TONEのサービスがアップデート
(2015/11/17 19:22)
トーンモバイルは、MVNOで提供する「TONE」のサービスのアップデートを発表、同時にLTEに対応した新Androidスマートフォン「m15」を発売した。17日には、新たに販売コーナーを設けた「蔦屋家電」にて発表会が開催され、代表取締役社長 CEOの石田宏樹氏が戦略や具体的な取り組みを語った。
「TONE」では端末をその時々で刷新して提供しているが、基本的には現行の1種類の端末に1種類の料金プランというシンプルな提供形態を続けている。垂直統合型で提供されるため、サービスは端末に搭載した機能とセットになっているものも多いが、従来の端末にも、ソフトウェア更新により最新のサービスを利用できる環境を可能な限り提供している。
17日に発表されたサービスのアップデートでは、LTE対応や、IP電話をLTE網のみに接続しパケット通信料無料で利用できるといった部分が「m15」のみで利用できるもの。一方、Webサイトの「TONE」のマイページから端末を探す「TONEを探す」や、ジオフェンス機能、家族による遠隔操作サポート機能、ライフログ機能の一部は、既存の「TONE」の端末でも利用できるようになる。
石田氏は「安心でつながるスマートフォン」と、今回のアップデートのテーマを掲げ、「さまざまな技術を、安心品質という言葉だけに投入してきた。サービス、サポート、スペックのすべてで安心品質を実現した」を自信を語る。
新端末のデザインについても、持ちやすく、落としにくい形状や、滑りにくい表面処理を施し、「触ってすぐに分かる安心感」とこだわりを語り、性能やセキュリティ機能、ライフログなどさまざまな機能を「安心」というキーワードに紐付けて紹介した。心拍数の測定機能は、メインカメラのセンサーとフラッシュと活用し、指先をカメラのレンズとフラッシュに押し当てることで計測する。
今回のサービスアップデートでは、NFCタグを利用したサポートを強化しているのも特徴。製品パッケージには端末の診断と自動修復のアプリを起動させるNFCタグが予め貼り付けられており、動作に異常を感じたら、製品パッケージに端末を置くだけで診断プログラムが起動し、必要に応じてサポートにつながるようになっている。TSUTAYAの店頭では、ポスターなどにNFCタグを貼り付けて、関連情報を読み取れるようにするほか、店頭のサポートでもNFCタグにかざすだけで必要な設定が行えるといった活用がされる。
石田氏は、かねてから強調しているように、TONEのスマートフォンを電話機の延長としてではなく、小さなスーパーコンピューターと位置付けている。「TONE」は、端末を含めた“コンピューター・サービス”を提供しているというスタンスで、「必ず長く使っていただける。サービスとしてのコンピューターを、安心品質で使っていただける。そういう仕様にしていく」と、既存の端末も同一のサービスの対象としてケアしていく方針を明らかにしている。なお、既存の端末を持つユーザーが、端末だけを最新モデルに買い替える場合の支援策も11月19日に発表する予定とした。
今回発表された端末「m15」は、取り扱いに関する独自の審査が厳しいという、蔦屋家電や代官山蔦屋書店の店内でも販売される。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)との提携により、CCC代表取締役社長兼CEOの増田宗昭氏も“企画屋”として開発に携わっており、サービスの位置付けや戦略から、端末の質感へのこだわりまで、幅広く連携している様子が紹介された。増田氏はビデオメッセージで登場し、「TONEの石田さんと作った自信作。私の子供や孫、すでにいないが、親父やおふくろにも持たせたいと思える端末。世界に誇れる安心品質をぜひ手にとってほしい」と紹介した。
なお、取り扱い店舗の展開については、フランチャイズのパッケージ化が完了しており、2015年度内をめどにフランチャイズ展開を開始する予定。冬から店舗が登場する見込みとしている。
石田氏は今回のサービスアップデートを「新しいスマートフォンに向けて、一歩を踏み出したに過ぎない」と位置付けるものの、「新しいライフスタイルを実感していただきたい」と、サービスの拡充や店舗展開の連携が充実している様子に自信をみせている。