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GALAXY S5の指紋認証で安全・迅速なPayPalモバイル決済

 サムスン製Androdスマートフォン「GALAXY S5」に搭載されている指紋認証機能は、モバイル決済アプリ「PayPal」での認証に対応している。GALAXY S5の発売日である5月15日に、サムスン電子ジャパンとPayPal東京支店の2社による説明会が行われた。

 GALAXY S5は、GALAXYシリーズ初となる指紋センサーが搭載されている。ユーザーはあらかじめ指紋登録をしておけば、ホームキーに指をあてることで認証が行われ、画面ロックの解除、プライバシーモードでのロック解除、SAMSUNG APPSの認証、PayPalモバイル決済などがパスコード入力不要となる。

 PayPalモバイル決済においては、通常必要となるID・パスワードの入力が不要になる。これにより、GALAXY S5のユーザーは、PayPalを採用している世界数百万のオンライン店舗・実店舗の両方でシームレスな買い物が可能になる。

GALAXY S5の設定メニューから指紋スキャナーを設定。PayPal決済の項目がある
アプリで指紋情報をリンクさせる
リアル店舗を想定したデモ。会計前に必要なID・パスワード入力は不要
ホームボタンに指をあてて指紋をスキャンする
店舗側の端末で金額を確認
確認できたら客が画面をタップして完了。海外の店舗の多くは客側の確認は不要(店員がタップ)としているが、日本では未だ最後の確認を客側が行うようにしているとのこと
PayPal東京支店の杉江知彦氏

 指紋認証によるログインは、セキュアとされている「FIDO」が取り組む技術を採用している。FIDOは、グーグルやマイクロソフト、レノボといった企業が参画し、ID・パスワード以外のシームレスな認証方法を開発するべく立ち上げられたアライアンスで、GALAXY S5の指紋認証技術と、PayPalの認証システムを連携するシステムを提供している。端末に登録した指紋情報は暗号化されたキーで管理される。PayPalのサーバーにも暗号化されたキーしか残らないため、指紋情報へ変換される(戻る)ことはない。これによりセキュアが保たれるというわけだ。

 PayPal東京支店の杉江知彦氏は「決済サービスにおける安全性と利便性は、常にトレードオフの関係にあるが、GALAXY S5の指紋認証技術により両立できるようになる」と語った。また、同じく指紋センサーを搭載しているiPhoneをはじめとする他の端末との連携については「メーカーがFIDOを採用することになれば実現できる。現状伝えられることはないが、FIDOが取り組む技術は今後広まっていくだろう」(同氏)としている。

川崎 絵美