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ソフトバンクがAI学習向けデータ基盤「GaranAI」のベータ版を提供開始、共同通信や産経新聞などがデータ提供
2026年7月22日 15:58
ソフトバンクは22日、新聞社やエンタメ企業からデータを預かり、AI開発事業者にデータを提供するプラットフォーム「GaranAI(ガランエーアイ)」(ベータ版)の提供を開始した。2027年1月以降の正式提供を目指す。
AIの性能強化には、LLM(大規模言語モデル)の発展が欠かせない一方、現在Web上で収集できるデータの多くがすでに学習済みのデータとなっており、これ以上の爆発的な進化は難しいのではないかと言われている。また、高い精度の回答を出力するためには、高品質な学習データを継続的に確保する必要がある。
今回のプラットフォーム「GaranAI」は、提携するコンテンツホルダーのデータを収集し、AI学習向けに加工したうえでAI事業者に提供する。同社の専任チームが一貫して対応するため、粗悪なデータやプロンプトインジェクションなど悪意を持ったデータの混入リスクを低減する。また、コンテンツホルダーからの許諾を得たデータを使用するため、無断使用による訴訟リスクもないという。
担当者によると、AIの多くは日本語の入出力は不自由なくできる一方、巨大なモデル向けにはより多くの日本語データが必要になっているという。海外で開発されたAIは巨大なLLMを持っているが、日本の習慣や文化の細かいニュアンスを理解できない。この欠点を補うべく国内特化型モデルの開発が進んでいるが、学習のための良質なデータが不足しているといい、実用レベルの学習には不十分だと語る。
データの利用には、データ量などに応じて利用料を徴収する。徴収した利用料の一部は、データを提供するコンテンツホルダーに分配される。また、著作権者の許諾なくAI学習に利用する、いわゆる「タダ乗り」行為も問題になっており、コンテンツホルダーがデータの提供を躊躇している実情も見られる。
「GaranAI」は、中立なデータ基盤として、テレビ局や新聞社、出版社などさまざまなコンテンツホルダーからデータを預かり、適切な利用となる仕組みで、AI事業者にデータを提供する。データは、「RAG用データAPI」「学習用データ配信」「コーパス配信」の用途向けに加工して提供する。
一方、コンテンツホルダーには、データの提供状況を確認できる管理ツールが提供される。収益の可視化やニーズの確認など、コンテンツホルダー目線で必要な情報が確認できる。また、データの提供先を制限できる機能も用意される。
ベータ版におけるコンテンツホルダーは、共同通信社と産業経済新聞社(産経新聞)、毎日新聞社、信濃毎日新聞、スポーツニッポン新聞社、デーリー東北新聞社、奈良新聞社、室蘭民報社が参加する。
同社では今後、新聞やテレビなどのマスメディアにとどまらず、Webサービスや博物館、教育機関、製造・小売業、地方自治体、さらには戦略17分野における主要な製品・技術に関わる業種まで、幅広い分野から著作物を預かるプラットフォームを目指すとしている。
また機能面においても、データ格納時に文章の依存関係を自動解析して文脈を保持したまま自動加工を行う「ハルシネーションの防止ロジック」や、独自の分析に基づくトレンド情報をAPI経由で提供する「トレンドAPI」などの実装が予定されている。
なお、「GaranAI」はベータ版のコードネームだとし、正式提供時には名称が変わる可能性があるとしている。


