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ゲオモバイルで「Galaxyのリファービッシュ品」を展開するワケは? 店舗取材でわかったユーザーの不安と新たな選択肢

 毎年スマートフォンやiPhoneの新機種が発売されるが、年々端末代金が増加傾向にある。生成AIの搭載や折りたたみ式(フォルダブル)など魅力的な機種があっても、値段が理由で購入を踏みとどまっている弊誌読者も多いだろう。

 そんななか、選択肢の1つとして“中古スマホ”市場が拡大してきている。ゲオストアが運営する「ゲオモバイル」では、サムスン電子製のAndroidスマートフォン「Samsung Galaxy」シリーズのリファービッシュ品(整備済み品)の提供が2025年12月に始まった。店頭ではどのように展開されているのだろうか? どのようなメリットがあるのか? 今回は、展開されている店舗の1つ「ゲオモバイル川崎ゼロゲート店」でその模様を取材した。

ゲオモバイルのリファービッシュ品とは

 ゲオモバイルで販売されるリファービッシュ品は、ユーザーから買い取ったスマートフォンを、メーカーが整備、点検したもの。「Samsung Galaxy」シリーズでは、メーカーであるサムスン電子が点検し、必要に応じて部品が交換されている。また、すべての端末で、バッテリーが「純正の新品」に交換されている。

 通常、ゲオモバイルの中古品は、店頭などで買取後、店頭や流通センターなどで整備、点検され、店頭で販売される。ゲオモバイルでは、ディスプレイの表示やタッチパネルの反応具合、カメラシステムなどをチェックツールを併用して点検され、本体がクリーニングされた後に店頭で並べられる。バッテリー交換はされないため、バッテリー容量もまちまちで、状態がわからないことも多い。

 店頭では、「純正パーツ交換品」とのPOPが展開されている。サムスンと連携し、全ての機能を検査している点をアピールしている。リファービッシュ品の価格は、通常の中古品と比較し、概ね2万円程度割高になっている。

大きなPOPでアピール
専用コーナーが設けられている

 川崎ゼロゲート店の森田光店長は、今回のリファービッシュ品取り扱いを機にGalaxyのコーナーを設置し、ユーザーがGalaxyスマートフォンの中古品とリファービッシュ品を比較して購入できるように工夫していた。実際に、比較するユーザーも多いといい、森田店長は「店頭で初めてGalaxyシリーズのリファービッシュ品を知る方が多い」と話す。iPhoneではキャリアやECサイトなどでもリファービッシュ品が広く知られており、リファービッシュ品とは何かを知っているユーザーもそれなりにいるが、「Galaxyシリーズのリファービッシュ品は初めて」というユーザーが多く、テクノロジー製品に詳しいユーザーも訪れることが多いという。

川崎ゼロゲート店の森田店長
リファービッシュ品コーナー
さまざまなモデルをラインアップ

 ゲオモバイルでは、Galaxy SシリーズやZシリーズのリファービッシュ品を展開している。店頭では、特にSシリーズのUltra(Galaxy S24 Ultra)やZシリーズなど高価格帯製品のリファービッシュ品が人気だという。森田店長は「最新機種や新品は高額で手が出ないけど、中古品はバッテリーや折りたたみ機構(Zシリーズ)の劣化具合を心配しているユーザーが多い。リファービッシュ品は、これらの中古品の不安を解消できる。約2万円の差額に納得する方が多いのではないか」と分析する。もちろん、ゲオモバイルでも専門的なシステムを使って点検しているが、メーカーと提携した整備を実施しているというところに安心感があると話す。

「新品バッテリー」の安心感

 先述の通り、Galaxyのリファービッシュ品は、すべての端末が新品の純正バッテリーに交換されている。

 森田店長によると、店頭で機種変更するユーザーの多くはバッテリー寿命が理由で、店頭に並ぶ端末のバッテリー寿命に関する問い合わせも多いという。ゲオホールディングスの調査でも、「中古品を購入したくないユーザー」のうちの6割近くが「バッテリーの劣化」を理由にしており、中古品を選ぶ上での大きな壁の1つとなっている。

 iPhoneの場合、設定アプリ内でバッテリーの劣化具合を確認できるうえ、Apple Storeでバッテリーの交換ができる(iPhone 17で1万5800円)ため、店頭でも案内しやすく、提案しやすい。

 一方、Androidスマートフォンでは、Galaxyシリーズを含め一部機種でバッテリーの劣化具合を確認できるツールが用意されているが、すべての機種で確認できるわけではなく、バッテリー交換もiPhoneのようにわかりやすい案内が難しいという。森田店長も「発売年が新しい方が、劣化が少ないのではないか?」と“なんとなく”話はできても、当然前のユーザーがどのような使い方をしていたかはわからないため、「100%言い切ることができない」と話す。

 今回のリファービッシュ品は、すべての端末が新品のバッテリーに交換されているので、バッテリーの劣化具合を気にする必要がない。実際に「バッテリーが新品」を決め手に購入するユーザーも多く、販売開始から1カ月程度経った取材時点でも店頭在庫の2割が販売されたという。

新しい選択肢を“実店舗”でも

 導入に至った背景は何なのか? ゲオモバイル販売促進部ゼネラルマネジャーの藤巻亮氏に聞いたところ、中古品に対する不安や抵抗感を低減させる「新たな選択肢」としての考えがあったという。藤巻氏は「中古スマホ市場が拡大している一方、バッテリー劣化やキズ、汚れなど品質面への不安、他人が使った端末への抵抗感を理由にまだ利用していない人が多い」と指摘。今回のリファービッシュ品をECだけでなく実店舗でも提供することで、「新品でも中古でもない『安心で新しい選択肢』をユーザーに提供したいと考えた」と説明。また、Android端末のリファービッシュ品は市場にそこまで多くなく、差別化にもつながると判断したという。

ゲオモバイル販売促進部ゼネラルマネジャーの藤巻亮氏(2025年9月撮影)

 リファービッシュ品のメリットとしては、メーカー純正部品を使ったメーカー基準の整備が実施されていることから、中古品と比較して「品質面への不安を下げられる」と話す。

 メーカーとなるサムスン電子とも「進行自体が大きく難航することはなかった」と話す。

 川崎ゼロゲート店の森田店長も、店頭でのコミュニケーションを大切にしているといい、購入時にはユーザーの困りごとをまず確認すると話す。「スマホが修理中の間だけとりあえず使いたい」ユーザーと「バッテリーが劣化したので同じような端末がほしい」ユーザーで勧める端末が異なる。買い替えサイクルが4年程度であれば、OSのバージョンアップができるかを考えたり、近年ではLINEアプリが使えるかを確認したりする必要が出てくる。

 森田店長も以前は、レンタルビデオサービスを中心に従事していたというが「いままで受け身の接客だったが、積極的に案内するようになった」とコメント。スタッフの中にも、ゲオモバイルへの異動で輝く人もいると話す。

 多くの端末をラインアップするゲオモバイルでは、1つの店舗だけでもさまざまな端末が用意されている一方、詳しいユーザーでないとその中から最適な1台を見つけ出すのは難しい。今回のリファービッシュ品は、「ユーザーの困りごとや不安」を知り尽くしているゲオモバイルならではの商品と感じた。

さまざまな商品をラインアップしている店内
アクセサリーも取り揃えられ、すぐ利用できる

 Galaxyシリーズのリファービッシュ品は、当初、川崎ゼロゲート店のほか、名古屋大須新天地通店やゲオ大阪日本橋店で販売を開始。1月からはゲオ北新宿店 ゲオモバイル京都新京極店 ゲオ北九州中津口店 ゲオ那覇新都心店でも展開されている。