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NTT東などがフェイク音声の電話を検知へ 技術開発と実証スタート

 NABLASとNTT東日本は、「電話音声フェイク検知および自治体向け偽・誤情報総合対策の開発・実証」を開始した。

 「電話音声フェイク検知技術の開発・実証」ではまず、最新の音声合成技術に対応した高精度な電話音声フェイク検知技術を開発。次に、音声形式や品質が変化する電話音声環境下においても安定した検知精度を維持できる技術を確立する。

 次に、開発した電話音声フェイク検知技術を電話アプリへ組み込み、実際の電話サービス上での動作を実証実験を行う。最後に、生成AIによって合成された音声を電話サービス上で流し、電話アプリがフェイクとして検知できるかを音声フォーマットや発着パターンなどさまざまな条件下で実証実験を行う。

電話音声フェイク検知技術の開発・実証イメージ

自治体向け偽・誤情報総合対策の開発・実証

 「自治体向け偽・誤情報総合対策の開発・実証」では、信頼できる投稿者であることを確認可能なDID/VC技術や偽画像・偽映像を検知するフェイク検知技術の開発。また、情報が転載・拡散された際に偽造防止などに用いられる電子透かし技術を活用し、改ざんの有無を確認して正しい情報かを判定するファクトチェックAIエージェントの開発を行う。

 そして、長野県伊那市で開発したシステムを活用した実証実験を行う。

自治体向け偽・誤情報総合対策の開発・実証イメージ

 生成AIの急速な普及により、「偽の情報」あるいは「誤った情報」への懸念が高まっている。たとえば生成AIを使ったフェイク音声による「なりすまし電話」は、被害者が偽物と気づかずに騙されるケースが急増。さらには、SNSなどを通じて拡散される偽画像や偽映像は、政治や災害発生時などに混乱を招く可能性もある。両社の取り組みは総務省のプロジェクトの一環となっている。