本日の一品

スッと転がってピタッと止まる、エレコムの新トラックボール「IST PLUS」

 筆者は普段、ノートパソコンをタッチパッドで操作しているが、モニターにつないで腰を据えるときは、左手用のトラックボールに持ち替えている。右手ばかり使いすぎて肩が凝ったのがきっかけだったが、ポインター速度を上げてボールをガンガン転がす操作にすっかり馴染んだ。そんな筆者の手元に、エレコムの新型トラックボール「IST PLUS」がやってきた。発売前から1カ月ほど試している。

エレコムのトラックボール「IST PLUS」ボールローラーモデル

 IST PLUSは、2023年発売の「IST」に改良を加えた新モデルで、6月下旬に発売された。親指でボールを転がすタイプだ。形状は先代を受け継ぎ、マルチペアリングとオンボードメモリー、静音スイッチが加わった。支持ユニットの違いでボールローラーモデル(8380円)とベアリングモデル(1万980円)の2種類があり、筆者が使っているのはボールローラーのほうだ。直径36mmの大きめのボールを3カ所の小さな球が支える。支持球そのものが360度回転して、摩擦を減らす構造だ。

 転がしてみると、スッと抵抗なく動き出す。耳を近づければシャーというかすかな摩擦音がするものの、気になるレベルではない。勢いをつけて指を離しても惰性で回り続けず、すぐに減速して止まる。小さなボタンを狙うときもピタッと着地する。よく回るボールというより、指の動きに素直に付いてくるボールだ。2600円高いベアリングモデルは空中に浮くような操球感をうたうが、この止めやすさに慣れると、ボールローラーで不足は感じない。

直径36mmのボール。奥にLEDランプとコネクトボタンを備える

 左右ボタンには静音スイッチを採用している。カチッとした感触はそのままに、音だけが小さい。深夜の作業や会議中の操作でも周囲に気を使わずに済む。

ホイールの手前に電源スイッチを配置した

 持ち出し用としての取り回しも良い。電源スイッチが本体上面にあるので、カバンから出してすぐ、裏返さずに電源を入れられる。USBレシーバーは本体内に収納でき、単3電池1本で動く。BluetoothとUSB無線の両対応で、接続先を3台まで登録できる。両方式を試しても操作感に差は感じなかったので、筆者は挿すだけで使えるレシーバー接続を選んだ。本体を動かさないトラックボールは、外出先の狭いテーブルでもノートパソコンの脇に収まってくれる。

ノートパソコンの脇に置いて使う。本体を動かさないので狭い場所でも収まる
底面の電池ボックス。単3電池1本で動き、USBレシーバーも収納できる

 1カ月使って、支持部にゴミはまったく溜まっていない。特許出願中の独自構造で支持部にゴミが集まりにくいという触れ込みだったが、今のところそのとおりだ。裏面の穴からボールを外して確かめても、掃除の必要を感じなかった。

ボールを外したところ。1カ月使っても3カ所の支持部にゴミは溜まっていなかった

 実は借用が発売前だったため、設定ソフト「エレコム マウスアシスタント」が本製品に対応しておらず、最初の1カ月は初期設定の500DPIのまま使っていた。ソフトのアップデートで設定できるようになり、さっそくポインター速度を1000DPIへ引き上げた。親指のひと転がしで画面の端から端まで届くようになり、ようやく本来のスタイルで使える。試しに上限の4000DPIまで上げたら、カーソルが暴れて手に負えなかった。

エレコム マウスアシスタントでポインター速度を1000DPIに設定した

 ボタンの割り当ても変えた。進む・戻るボタンをコピーと貼り付けに置き換えると、資料から原稿への引き写しが右手だけで完結する。ブラウザの戻る操作は画面上のボタンへカーソルを飛ばせば済む。トラックボールなら苦にならない距離だ。設定は本体のメモリーに3つまで保存され、接続先を替えても引き継がれる。

 1カ月使って、不満らしい不満は見当たらなかった。1000DPIはまだ様子見で、指がボールに馴染んできたら1500まで上げてみるつもりだ。素直なボールがどこまで速さに付いてくるか、もうしばらく転がして確かめたい。

製品名発売元実売価格
IST PLUSエレコム8380円