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AKKODiS、本社にIOWN体験施設を設置 研修や共創を促進する場に
2025年6月27日 19:17
AKKODiSコンサルティングは、IOWN構想の実現に向けた新たな取り組みとして、本社内に「AKKODiS IOWN FUSION BASE」を開設した。
同社は、人材サービス企業アデコグループの一員で、日本ではテックコンサルティングサービスを展開している。
2024年1月には「IOWN推進室」を立ち上げ、同年3月にはIOWNグローバルフォーラムに参画。代表取締役社長の川崎健一郎氏は、初めてIOWN構想に触れた際、100倍以上の超高速通信と100倍の電力効率化という可能性に大きな興奮を覚えたと振り返った。
「AKKODiS IOWN FUSION BASE」設置の背景と狙い
同社がこの「IOWN FUSION BASE」を通じて果たそうとしている役割は、大きく3つ。
まず、人材育成。最新テクノロジーと、同社の強みである人材開発を組み合わせ、IOWN技術を深く理解する人材を育てることを目指す。すでに2024年7月には「IOWN構想基礎研修」の第1弾を実施し、2025年4月にはそのアップデート版も展開している。この拠点を人材育成の拠点として活用していく考え。
続いて、新たなユースケースの創出。特に通信基盤に触れる機会の少ない企業にもIOWNの世界観を体験してもらうことで、新しい発想や用途の創造を促す狙いがある。
さらに、グローバル展開の推進も掲げる。世界30カ国に展開する同社のグローバルアセットを活かし、IOWN技術の社会実装と普及を国際的に広げていく方針。
未来を体感するデモンストレーション
セレモニーでは、IOWN技術を活用したデモンストレーションも披露された。NTTコミュニケーションズ本社の「OPEN HUB Park」と「IOWN FUSION BASE」を接続し、大容量通信による高画質映像の伝送や、叩いたときの振動・デコボコしたローラーの振動などがリアルタイムで伝わる触覚伝送デバイスの体験が行われた。
川崎社長は、触感が遅延なく伝わることに驚きを示し、「まるでそこに人がいるかのようだった」と感想を語った。頭では理解していたものの、実際に体験すると、距離を超えても感覚のずれがないことの重要性を改めて実感したという。リモートワークが広がる中、社員同士のエンゲージメント向上という課題に対し、IOWN技術が離れた空間とリアルをつなぎ、熱意や感情を届ける有効な手段になり得ると期待を寄せた。
NTT(持株)チーフエグゼクティブフェローの川添雄彦氏は、IOWNのメリットとして電力効率100倍や伝送容量125倍、低遅延を挙げ、さらに最近では「デジタル超越」という新たな利点も加わったことを紹介。
既存インターネットの限界を超え、生成AIでも解明できない未知のメカニズムの探求など、デジタルを超えた技術の実現を目指す取り組みだと説明。若い世代に対しても、「インターネットが世界のすべてではない」と意識し、その先にある技術やイノベーションに目を向けてほしいと呼びかけ、AKKODiSがそうした優秀な人材の輩出に貢献することを期待すると述べた。
AKKODiSはこの「IOWN FUSION BASE」を通じて、人と共に成長し、持続可能な社会の実現に向けて大きく貢献していく考え。












