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「TAKANAWA GATEWAY CITY」が27日にまちびらきへ、KDDIが本社を移転

 東京都港区の高輪の新たな街「TAKANAWA GATEWAY CITY」が27日にまちびらきされる。先駆けて、報道陣向けにその様子が公開された。

高輪に新しい街、KDDIが本社を移転へ

 TAKANAWA GATEWAY CITYは、JR東日本が進めてきた品川開発プロジェクトで、2023年に高輪ゲートウェイ駅周辺の名称がTAKANAWA GATEWAY CITYに決定した。

 JR東日本 マーケティング本部まちづくり部門マネージャーの出川智之氏は「TAKANAWAGA GATEWAY CITYは100年先の心豊かな暮らしのための実験場」と説明し「さまざまな共創パートナーのアイデア・サービス、知恵をかけあわせてより良い未来に資する新たなソリューションを生み出す。国内外からのフィードバックで進化させ、社会課題を解決し、未来に向かい共創しつづける」と話した。

 駅直結のツインタワー「THE LINK PILLAR 1」には、KDDIが本社を移す予定。KDDI ビジネス事業本部 プロダクト本部 スマートシティ事業開発部長の保科康弘氏は、TAKANAWA GATEWAY CITYで目指す取り組みについてデータ基盤の活用があると話す。KDDIのオフィスや街なかで取得できるさまざまな分野のデータを集約して掛け合わせて、価値創造につなげる。

KDDI 保科氏

 保科氏はロボットを例に出し、単純にアプリで情報を提供するだけではなく、ロボットを効率的に動かして人間が買物をしたいタイミングにあわせてロボットを動かすなど、街と連動したデータの活用の構想を話し「街とデータを連動しながら既存の(ロボットやアプリ)を昇華させる」とした。TAKANAWA GATEWAY CITYには専用アプリが用意されることになっている。KDDI社員のほか、TAKANAWA GATEWAY CITYのグランドオープンが予定される2026年春にはさらに多くの人流が見込まれることから、データの集まりが期待される。

 周辺のネットワークについては、特に建物内を重点的に整備。「5G/4Gをしっかり行き届かせる。掃除や搬送など、奥まった場所でもロボットのための通信が必要になる。そのため、(建物の奥まで)しっかり電波が飛ぶようにしてある」という。

 また、中長期的な取り組みとしてデータ活用のレベルを上げたいという保科氏。個人情報保護は重視しつつも「価値を出して認められるようなものをつくりたい。まずは社員でチャレンジしてデータと街を連携すればこんな利益がある、ということを(事例として)出してチャレンジしていきたい」と話した。

 TAKANAWA GATEWAY CITYは、27日にまちびらきされる。当初はKDDIが本社を移す予定のTHE LINK PILLAR 1がオープンするというかたちで、グランドオープンはその後、2026年春という。

写真で見る「TAKANAWA GATEWAY CITY」

Suicaの改札機通過と連動するTAKANAWA GATEWAY CITYの専用アプリ
KDDIが入居するオフィスエリアのエントランス
「空間自在ワークプレイス」用の設備
7月まで展示されるエマニュエル・ムホー氏のアート「100色の道」と組み合わせて楽しめるKDDIのARコンテンツ
駅前付近で運行される次世代モビリティ。木でできている
鉄道の歴史に触れられるARコンテンツ

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