ニュース
国内スマホ出荷数でレノボが急伸、グーグルのPixelは約2割減に
2024年12月9日 12:19
IDC Japanは、国内のフィーチャーフォンおよびスマートフォンの2024年第3四半期(7~9月)の出荷台数を発表した。
同社の調査によると、フィーチャーフォンおよびスマートフォンの合計出荷台数は前年同期比14.1%増の791万台。うち、スマートフォンの出荷は789万台で、前年同期比14.4%増となった。iOSとAndroidあわせて約800万台となり、特にAndroid端末は前年比21.5%増で、主要ベンダーの多くが好調なほか、FCNTの再参入も大きく寄与したという。
シェア1位はアップル(Apple)で48%、前年比7.6%増加するが市場平均を下回った。レポートでは、「iPhoneは10代や20代の若年層から強く支持されているが、国内市場の中心である中高年のシェアはそれほど高く無い。また、NTTドコモの3Gサービス停止を見据えたスマホシフトを狙った動きが活発だが、フィーチャーフォンのユーザーは高齢者に多く、iPhoneはこのトレンドに乗れていない」と指摘する。
2位はシャープの12.2%で前年比11.9%増。「AQUOS wish」などのコストパフォーマンスに優れる機種が人気だが、FCNTの「arrows」との競合により、今後も高い水準で出荷できるかは不透明という。
3位はGoogleで前年比19.5%減。グーグル(Google)のPixelスマートフォンについて、IDC Japanでは、「ギークからの評価が高い」としつつも、平均価格の上昇と、携帯電話会社の割引キャンペーン対象外では販売数で苦戦する傾向があると説明。さらに、「経済的な停滞が続く日本市場で高価なスマホを購入する人が少なくなり、ハイエンドモデルについては苦戦が続く」と予想している。
4位はレノボで、前年比533.4%増。レノボは、傘下のモトローラの出荷数が大幅に増加したという。さらにFCNTがスマートフォン市場に復帰したことで、レノボの実績に合算されたことも大きく寄与している。今後もFCNTは、今回の四半期と同等以上の出荷水準を保つと見込まれ、IDCではモトローラと合算して上位5位以内をキープすると予想している。
5位はサムスンで前年比21.8%増。出荷数が市場平均を上回り好調を維持している。また、平均販売価格の高さでは、主要スマホメーカーのなかで、アップルに次いで2位となっている。アップルがキャリアの割引キャンペーンの対象となることが多いが、サムスンの製品は正規価格に近い価格で購入される割合が高く、中でもフラッグシップの「Galaxy S」シリーズの評価が高いという。