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「KDDI SUMMIT 2024」本日3日開幕、バーチャルヒューマンや建設現場DXなど一足先に展示エリアを体験
2024年9月3日 00:01
KDDIは、9月3日~4日にビジネスイベント「KDDI SUMMIT 2024」を虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)とオンラインで開催する。ステージでの講演のほか、展示エリアを設けネットワークやAI、メタバースやモビリティなどの最新ソリューションを体験できる。
今回は、一足早く展示エリアを取材してきた。
全体が未来の街
今回が2回目の開催となるKDDI SUMMIT。2023年に実施された前回は、完全オンラインの実施だったが、今回は、会場とオンラインのバイブリッドで開催され、会場のメインステージとサブステージで開催される20講演と、展示エリアで展開される17の取り組みのほか、スタートアップ企業の展示も行われる。
展示では、Starlinkやauの5G Sub6エリアのような通信カテゴリーから、αUなどのメタバース、オンデマンド交通「modi」などモビリティに関するもの、ロジスティクス、災害対策などが紹介されており、同社の法人向けブランド「WAKONX」(ワコンクロス)が関連する展示には、「WAKONX」のロゴが場内案内図などに併記されている。
展示エリアは、「全体が未来の街」をコンセプトに、入口にはKDDIのソリューションが活躍している未来の街のイメージで彩られ、来場者を迎える。展示エリアには、コーヒーなどを提供するコーヒースタンドが設けられており、生成AIのバーチャルヒューマンやロボットプラットフォームによるショッピングが体験できる。
3D点群データの圧縮技術
メタバースの展示群には、建設現場のDXソリューションとして、3D点群データの圧縮技術が展示されている。LiDARスキャナーを使って生成される3D点群データは、奥行き情報なども含めて立体的な情報を得られるため、測量用途などで活用が進む一方、現場で観測したデータのデータ量が非常に多く、転送に膨大な時間がかかることもある。
このソリューションでは、衛星通信「Starlink」による通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を活用し、KDDI総合研究所が開発したエンコーダーを利用し、リアルタイムで3D点群データを送信できる。これまで撮影からデータが確認できるまで数時間かかっていたものが、10秒以内まで大幅に短縮されるという。
リアルタイムで伝送できるため、たとえば、より詳細に確認したい箇所などがあれば現場に指示を出し、スキャンしてもらうこともできる。
未来のショッピング体験
先述のコーヒースタンドでは、生成AIによるバーチャルヒューマンと輸送ロボットによる“未来のショッピング体験”ができる。
ユーザーはまず、バーチャルヒューマンと商品の紹介や提案など簡単な対話の後、スマートフォンで商品を注文、顔認証による決済を済ませると、配送ロボットがユーザーのもとまで商品を届けてくれる。ロボットの配送経路には、お掃除ロボットが稼働しているが、配送ロボットが動いている間は、お掃除ロボットはステーションで待機しているように調整されている。
この体験では、生成AI(バーチャルヒューマン)と次世代暗号技術(顔認証)、ロボットプラットフォーム(配送ロボットとお掃除ロボット)の次世代技術が活用されている。
迫力ある実物展示も
展示では、担当者から直接説明を受けられる。なかには、実際に使用している機材が展示されているものもある。
「Satellite Mobile Link」は、衛星通信Starlinkをバックボーン回線としてauの携帯電話サービスを提供するもので、携帯電話が圏外となってしまう山間部の工事現場などで、業務や個人利用などで携帯電話サービスを提供できる。展示では、Starlinkや携帯電話基地局としてのアンテナ、基地局設備が展示されており、サービスがイメージしやすい。
また、AIドローン「Skydio X10」も展示されており、ドローンの車庫にあたる自動充電ポート「Skydio Dock」とあわせて実物展示されている。
5G SAやSub-6、ミリ波の展示も
足下のネットワークに関するものも展示されている。たとえば、5G Sub-6の周波数エリア拡大や、5G SA(Stand Alone)による映像関連ソリューションが紹介されている。
また、直進性の高いミリ波に関する研究として、液晶メタサーフェス反射板が展示されている。液晶分子の性質を利用してミリ波を反射させる方向を、反射板への電圧でコントロールできるもので、基地局からの見通しがなく従来であれば電波が届きづらいエリアでも、状況にあわせて反射方向を切り替えてサービス提供できる。
「KDDI SUMMIT 2024」は、9月3日~4日に虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)で開催される。入場は無料だが、事前の参加登録が必要。講演の席数には限りがあるが、満席の場合でもオンラインで聴講できる。
【訂正】
Skydio Dockの写真のキャプションを修正しました。