ニュース

MediaTekがチップセット「Dimensity 8300」を発表、高い電力効率と生成AI機能を搭載

 MediaTek(メディアテック)は21日、高い電力効率と生成AI機能などを備えたスマートフォン向けチップセット「Dimensity 8300」を発表した。主にプレミアムモデルの5Gスマートフォン向けに設計されており、2023年末から採用端末が発売されるとしている。

 SMCの第2世代4nmプロセスをベースに設計され、CPUは4つの「Arm Cortex-A715」コアと、4つの「Cortex-A510」コアを備えたオクタコアCPUを、GPUは「Mali-G615 MC6」を搭載。これによりCPUではピーク電力効率が30%向上、GPUでは最大60%の性能向上と55%の電力効率向上が期待できる。

 チップセット内に「APU 780 AI」を搭載しており、生成AI機能をサポート。たとえば、最大100億パラメーターの大規模言語モデル(LLM)を活用するアプリケーションや画像生成AI「Stable Diffusion」を活用した製品を開発できる。性能面では、前モデルであるDimensity 8200と比較して、INTおよびFP16計算が2倍、AI性能が3.3倍向上されており、高い電力効率で高度な写真/ビデオ撮影体験ができる。

 セルラー通信では、3GPP Release-16標準の5Gモデムを搭載し、Sub-6帯の通信で性能向上と通信範囲の拡大が図られているほか、3CCキャリアアグリゲーションをサポートし下り最大5.17Gbpsで通信できる。