ニュース

Google、画像検索にファクトチェック機能を追加

 米グーグル(Google)は、ユーザー自身が画像の出自をチェックすることで、フェイク画像の拡散を防ぎやすくする機能を追加した。

この画像について(About this image)

 Googleは、2023年初めに「この画像について(About this image)」を発表した。10月25日より、英語でGoogle検索を使う世界中の人に向けて提供されている。

 この機能は、オンラインで検索される画像の信頼性と背後関係などを理解しやすくする機能で、画像がGoogle検索で初めて表示されたのはいつなのか、またそれよりもずっと前に他のWebページで公開されていたのかなどを確認できる。

 過去に公開された画像が本来は関係の無い文脈で切り取って使われることに気付きやすくなり、切り取られた画像による誤解の広がりが防げる。また、他のニュースサイトやファクトチェックサイトなどでWebサイトが画像についてどのように説明しているかを確認することで、複数の情報源から証拠や見解を確認できる。

 フェイク画像をAIを用いて作成した場合などで、生成された画像にメタデータが残っている場合は、メタデータの内容を確認できる。メタデータには、AIによって生成または拡張されたことを示すデータが含まれており、GoogleのAIが生成した全ての画像にはこのマークアップが含まれ、AIによって生成された画像であることがわかるようになっている。

 例えば、一件するとフェイク画像のように見える曲がりくねった家の画像も、「この画像について」機能を使えば、実際に建築された建物であることや、2010年にはニュース記事になっていることが簡単に確認できる。

ファクトチェック エクスプローラーが画像に対応

 Googleが提供する「ファクトチェック エクスプローラー(Fact Check Explorer)」では、新たに画像のファクトチェックが可能となった。

 ファクトチェックをしたい画像のURLをペーストするか、アップロードすると、その画像がファクトチェックで取り上げられているかどうかを確認できる。Googleは、2023年夏にベータ版を全世界向けに公開した。

 このバージョンには、画像に関連する背景の情報や、時間の経過とそれに伴う変遷を簡単にチェックする機能が含まれ、ベータテスターの70%以上が画像のファクトチェックに要する時間が短縮されたと評価している。

 Googleが公開したベータ版のファクトチェック エクスプローラーでは、画像が世界中のWebサイトで、時間の経過と共にどのようにして関連付けられたかを強調して表示する。これにより、画像が全く関係の無い事象を説明するのに使われていることがわかりやすくなる。Googleでは、ハリケーン後に高速道路を走行する車の横で魚が泳いでいるように見える画像をつかって、これがフェイク画像であることを紹介している

Search Generative Experience

 GoogleのSearch Labsを通じて「Search Generative Experience」を有効にしているユーザーは、AIによって生成された説明を表示できるようになる。

 例えば、「魚って寝るの?」と検索すると、泳ぎながら眠る種類の魚や、人間のように夜になると寝る魚、昼間に睡眠をとる魚など複数のパターンがあることが、信頼できるソースよりAIで生成された説明を確認できる。

「Search Generative Experience」を有効にして「魚って寝るの?」を検索