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2025 大阪・関西万博、KDDIと日立が「フューチャーライフ万博『未来の都市』」に出展――未来の都市をリアルで体感できる展示を目指す

発表会の会場には、大阪・関西万博のキャラクター「ミャクミャク」も駆けつけた(左端)

 2025年日本国際博覧会協会は、2025年大阪で開催される「2025 大阪・関西万博」で、未来社会ショーケース事業の「フューチャーライフ万博『未来の都市』」に出展する協賛者を発表した。携帯各社からは、KDDIが日立製作所とともに「Society 5.0未来の都市」ブースに出展する。

「フューチャーライフ万博『未来の都市』」について

 2025年日本国際博覧会協会 事務総長の石毛 博行氏は、「未来社会ショーケース」事業について、「大阪・関西万博のコンセプトを担う中核事業、新しい技術の実装を通じて、未来社会を描いていこうという取り組み」と説明。

 今回の「フューチャーライフ万博『未来の都市』」は、このなかでも最大規模の事業になるという。

 未来の都市事業では、「Society 5.0未来の都市」と「食と農」、「環境・エネルギー」、「ものづくり・まちづくり」、「交通・モビリティ」のテーマにあわせて、出展企業が2025年より先の未来の都市を実感できるような最先端技術を展示する。

 各テーマの出展企業は、次の通り

  • Society 5.0未来の都市
    • 日立製作所
    • KDDI
  • 食と農
    • クボタ
  • 環境・エネルギー
    • 日本特殊陶業
    • 日立造船
    • IHI
  • ものづくり・まちづくり
    • 神戸製鋼所
    • 青木あすなろ建設
    • 小松製作所
    • CPコンクリートコンソーシアム
  • 交通・モビリティ
    • 川崎重工業
    • 商船三井

KDDIと日立製作所の取り組み内容

 先述の通り、KDDIは日立製作所とともに「Society 5.0未来の都市」をテーマに出展する。具体的には、サイバー空間とフィジカル空間を連携させ、より現実社会をよりよくする取り組みをしていこうというものだ。

 今回の万博のプラチナパートナーであるKDDIと日立製作所は、どのような展示内容となるのか。

 社会実装への取り組みに関して、日立製作所 取締役会長の東原 敏昭氏は、「日立は過去の万博を通じて時代に求められる価値を発信してきた。今、Web3や生成AIなどの革新的な技術が生活を多き変えようとしている。このような状況で、人々が生き生きと暮らせる社会を実現することは重要で、Society 5.0の社会実装で実現できる」と説明。

日立製作所 取締役会長の東原 敏昭氏

 Society 5.0では、多くの企業や市民を巻き込んで一体となったコラボレーションが必要だとし、そういう仕組みづくりがまず必要だと指摘した。

 たとえ話として、「万博までの交通手段」を決める際、これまでは時間や費用などを考慮して選択するが、この要素に「CO2排出量」を加えることで、環境に優しいルートを選択するユーザーが登場する。こういった市民のアイデアが、サイバーとフィジカルが融合することで、実際に社会実装されていくとし、一人一人の人間が中心となる社会の実現を目指していくとした。

 万博での展示について東原氏は、「バーチャルとリアルのイベントを通じて、社会実装への取り組みを考え、来場者が未来に思いをはせることに大きな意味があるとし、これらを実現する展示を目指していく」とコメントした。

 では、具体的にはどのような取り組みとなるのか。

 KDDI 代表取締役社長の髙橋 誠氏は、「フィジカル空間にあるさまざまな情報をデジタル化し、サイバー空間で分析実証のうえ、フィジカル空間にフィードバックすることで、よりよい社会実装に繋げることができる」と説明。

KDDI 代表取締役社長の髙橋 誠氏

 KDDIでは、以前からデジタルツイン社会の実装を掲げていたが、今回の出展はその取り組みの一つであるとし、デジタルツインの活用で価値創造に繋げたいと、今後の目標を示した。

 展示では、「来場者と未来を共創するデジタルツイン」として、来場者だけでなく世界のユーザーとオンラインでつながり、ユーザーの声を反映して展示内容が変化するシアター型の展示が体験できる。

 また、「未来の都市のバーチャル体験」として、さまざまな企業団体の技術やアイデアを実験的に取り入れた未来都市をバーチャル上に設置。ユーザーは、アバターで入り込み、未来の世界を体感できる。髙橋氏は、「あったらいいな、想像していなかった新たな価値に出会ってもらえれば」とコメントしている。

KDDI 髙橋社長

 髙橋氏は、リアル会場で参加するユーザーに対し「未来の都市を実感できるさまざまな構想やアセットを用意している。さまざまな『未来につながる技術』を肌で感じてもらえれば」と呼びかけた。

日立との取り組みについて

 今回のKDDIと日立との連携について、KDDI ブランド・コミュニケーション本部 ブランドマネジメント部長の坂本 伸一氏は「未来の都市、Society 5.0ということで、万博協会から日立とKDDIでコンセプトを作ってほしいという話をいただいた」と経緯を説明。

KDDI ブランド・コミュニケーション本部 ブランドマネジメント部長の坂本 伸一氏

 また、日立のITプロダクトとKDDIのそれらをつなぐ通信基盤ををかけあわせて、Society 5.0の新しい世界、新しい万博の展示を行っていきたいとした。

 なお、今後の両者の取り組みについては、「万博の展示を通して、生活者の声を聞き、日立と相談の上で展開を考えていきたい」とコメントした。

ほかのテーマでも未来を実感できるような展示を計画

 そのほかのテーマについても、来場者が未来を実感できるような展示となるように計画が進められているという。

 たとえば、「食と農」テーマに出展するクボタ代表取締役社長の北尾 裕一氏は「持続可能でレジリエンスな農業を実現するため、無人自動運転の農業機具などを提案し、未来都市を自分事のように体験できる展示にする」とコメント。展示にあたっては「見られずに帰られないような展示にしていきたい」と、意気込みを見せた。

「建設が遅れているのでは?」一部報道について

 一部報道では、大阪・関西万博のパビリオン建設について、スケジュールから遅れているなどの報道がなされている。

 工事の進捗について、2025年日本国際博覧会協会 企業局企業部 担当部長の高見氏は、「建築関係、建築確認申請がまもなく完了する状態。施工業者も固めつつある現状で、オンスケジュールであるという認識。民間パビリオンについても、13社ほぼすべてオンスケジュールで動いていると思っている。一部報道で指摘されているのは『公式パビリオン』のことだと認識しているが、これらについても丁寧な対応をしていく」と認識を示した。

2025年日本国際博覧会協会 企業局企業部 担当部長の高見氏

 また、会場運営プロデューサーの石川 勝氏は、「前回の万博であるドバイ万博がコロナの影響で開催が1年遅れたため、公式参加国が準備に要する時間がかかってしまっていたり、インフレなど経済状況が変化していたりなどで遅れがあるのではないかと思っている」とした。

会場運営プロデューサーの石川 勝氏

 また、今後の見通しについては「日本は、そういう状況にしっかり対応し、目標の期日に合わせられる力を持っていると思っているため、今回もしっかり対応できると認識している」とコメントした。

大阪・関西万博のキャラクター「ミャクミャク」