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Jackery、スーツケースのように持ち運べるリン酸鉄の大型ポータブル電源「Jackery 2000 Plus」など3機種を発表

 ジャクリジャパン(Jackery Japan)は、新型のポータブル電源「Jackery Plusシリーズ」3機種を発表した。6月14日から順次発売する。このうち、「Jackery 2000 Plus」は、バッテリーの素材として、同社で初めてリン酸鉄を採用した。また伸縮する持ち手と車輪が用意され、まるでスーツケースのように持ち運べる。

 2000 Plusは6月14日に、300 Plusと1000 Plusは今夏発売の予定となっている。

最大2000Wh超のモデルも

 新たに発表されたのは「Jackery ポータブル電源 300 Plus/1000 Plus/ 2000 Plus」の3機種。単体でも販売されるほか、ソーラーパネルなどがセットのモデルも用意される。

300 Plus
1000 Plus
2000 Plus

 それぞれバッテリー容量が288Wh、1264.64Wh、2042.8Whと異なっている。いずれもリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しており、定格出力はそれぞれ300W、2000W、3000W。

 2000 Plusは、同容量の拡張バッテリー「Jackery Bettery Pack 2000 Plus」を最大5つ接続でき、さらに、ポータブル電源本体2台を「Jackery Connector」で並列接続することにより、容量24kWhまで拡張、200Vの電化製品にも対応する。

スマホアプリで操作可能

 いずれの機種も専用アプリからの操作にも対応しており、3年保証に加えて2年間の延長保証を受けられる。静音充電モード時の騒音レベルは30dB以下とする。

ソーラーパネルも強化

 組み合わせて利用できるIBC(Interdigitated Back Contact)技術を用いた「Jackery Solar Saga 100W/200Wソーラーパネル」は、パネルの裏側に電気の接点を配置することで、最大限の光吸収を実現した。晴天でなくとも十分に出力できるという。

ユーザーの声に対応

 Jackeryは、ポータブル電源のブランドとして2012年に誕生。日本法人は2019年に設立された。これまでも、さまざまなポータブル電源をリリースしてきた。そのなかで寄せられた声としては、容量の拡張やより大容量のモデル、スマートフォンアプリの対応などがあったという。

 今回の「Plus」シリーズは、そうした要望に応えたかたち。新たに採用されたリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは独自技術の「ChargeShield」との組み合わせで寿命が長く、過酷な環境でも使用に耐える耐久性を持つ。

 また、2000 Plusでは最大で10台の拡張バッテリーを接続できるなど、さまざまな用途に活用できる拡張性を実現した。Jackery Japan アジア事業部 統括の周伝人氏によれば、諸外国ではレジャー用途で注目されるなか、日本では特に防災用途でのニーズが高い。個人向けとしては、車中泊などキャンプのほか、節電意識からの需要もあるという。

オフィスや自宅でのアウトドアの例
車中泊の例

 同社の試算によれば、2000 Plusとソーラーパネルを組み合わせた場合、月に1560円、年間で1万8720円の電気代を節約できるともされた。これまでのProシリーズも併売される。企業や自治体での導入事例もあり、キャンプなどの個人と法人の両面のニーズに応える。

発表の場にはタレントの濱口優と南明奈が夫婦で出演。新型ポータブル電源の性能に驚く場面も

主なスペック

 300 Plusの大きさは230×155×167mmで重さは3.5kg。1000 Plusの大きさは356×260×283mmで重さは14.5kg。2000 Plusの大きさは473×359×373mmで重さは約27.9kg。

 いずれのモデルもリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しており、定格出力はそれぞれ300W、2000W、3000W。瞬間最大出力は600W、4000W、6000Wとなっている。1000 Plusは3台まで、2000 Plusは並列接続時に10台までの拡張機能を持つ。

 充電サイクルは300 Plusが1500回、1000 Plusと2000 Plusが4000回。3年間の保証に加えて2年間の延長保証を利用できる。

 価格は200 Plusが28万5000円。そのほかの2モデルについては今夏にも発売予定で詳細はあらためて告知される。