ニュース
楽天モバイルの新料金プラン「Rakuten最強プラン」、これまでと何が違う?
2023年5月19日 00:00
楽天モバイルが12日に発表した新料金プラン「Rakuten最強プラン」。6月1日から提供が始まり、料金は最大3278円。
「Rakuten最強プラン」は、現在提供されている「Rakuten UN-LIMIT VII」と何が違うのか? そこで本稿では、両プランの違いや、同じ内容で引き継がれる点などをまとめた。
最大の違いはパートナーエリアの“使い放題”
後述するが、「Rakuten最強プラン」は「Rakuten UN-LIMIT VII」と同じ料金で提供される。データ通信容量によって段階制の料金が適用される点も変わらない。
最大の違いは、 KDDI回線を用いた国内パートナーエリアにおける高速データ通信の“使い放題” 。「Rakuten UN-LIMIT VII」では、国内のパートナーエリアでの通信について、5GB超過後に最大1Mbpsの速度制限がかかっていた。
「Rakuten最強プラン」ではこの制限が撤廃される。もともと楽天回線に関しては制限がなかったが、国内パートナーエリアでの高速通信も無制限になり、利便性が上がることが見込まれる。
なお、海外パートナーエリアの高速データ通信に関しては、従来通りの制限となる。月々2GBの超過後は、最大128kbpsの速度制限がかかる。
使い放題のエリアはどうなる?
つまり、「Rakuten最強プラン」で高速データ通信を無制限に使えるエリアは、 楽天モバイルの自社回線+KDDIのローミングエリア ということになる。
楽天モバイルは「Rakuten最強プラン」の提供に先立ち、ローミングに関するKDDIとの新協定の締結を発表していた。
同協定では、東名阪エリア(東京都23区・名古屋市・大阪市)を含む都市部の一部繁華街について、新たにローミングエリアとすることを決定。地下鉄などの屋内エリアや地方(ルーラル)エリアでも、引き続きローミングが提供される。
今回のポイントは、「一部繁華街」が追加されたこと。逆に言えば 「追加されていない繁華街もある」 ということになる。
KDDI広報は「“局所的な場所”では対象外。KDDIの利用者に影響が出ないようにしている」とコメント。屋内については従来通りになるとしている。
楽天モバイル向けローミングのエリアマップは、KDDIのWebサイトで公開されている。2022年9月末時点では、東京都の中心部ではローミングが提供されていない。たとえば渋谷駅のハチ公前広場や新宿の歌舞伎町エリアといった繁華街が含まれるかどうかは、マップの更新を待つ必要がありそうだ。
なお、KDDIローミングを含めた楽天モバイルの人口カバー率は、現行の協定でも99.9%であり、新協定で変わることはないという。
通信制御はどうなる? テザリングは?
高速データ通信を無制限に利用できるとなると、「大量にデータを使ったら制限がかかるのでは?」という疑問も生まれる。Webサイトでの案内は 「公平なサービス提供のため、速度制限の場合あり。環境により速度低下する場合あり」 となっている。
なお、テザリングに関して容量の制限は設けられていない。
サービス内容については「これまでと同じで変化することはない」とされているため、6月以降も従来の「Rakuten UN-LIMIT VII」と同じ内容のサービスになる。
料金はそのまま、ポイントアップや「Rakuten Link」も従来通り
「Rakuten最強プラン」の料金は、従来の「Rakuten UN-LIMIT VII」と同じ。月間データ利用量が3GB以下の場合は1078円、3GB~20GB以下の場合は2178円、20GBを超えた場合は3278円となる。
「Rakuten Link」を利用すれば国内通話が無料になることや、利用条件などによって楽天市場でのポイント付与率がアップする特典も変わらない。
オプションサービスのデータチャージなどは撤廃
今回、国内パートナーエリアにおける高速データ通信が無制限になることで、国内パートナーエリアに関する各種サービス(データチャージやデータ残容量通知)の提供は終了する。
なお、海外パートナーエリアに関するサービスはそのまま継続される。
「Rakuten UN-LIMIT VII」を使っている場合はどうすればいい?
すでに「Rakuten UN-LIMIT VII」を使っている人については、6月1日に「Rakuten最強プラン」へ自動で移行される。
たとえば今「Rakuten UN-LIMIT VII」を申し込んでも、同じように6月1日から新プランが適用されるしくみ。
まとめ
「Rakuten最強プラン」のサービス内容は基本的に、現在提供されている「Rakuten UN-LIMIT VII」と同じ。ただし、先述のように、国内パートナーエリアでの高速通信に関する部分が変更される。
KDDI回線の高速通信も無制限になることで、利便性が上がると言えそうだ。