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スマホ利用者の月額利用料金は平均4458円で半年前から91円減、MM総研のレポート

 MM総研は、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル、ワイモバイル、UQモバイルおよびMVNO各社の音声通話サービス利用者に対するアンケート調査を実施した。調査時期は2023年1月、調査対象は15~69歳の男女。回答件数は、プレ調査が2万4765人、本調査は1378人。調査方法はWebアンケートであった。

スマホ利用者の月額利用料金は4458円、前回調査から91円減少

 携帯電話の月額利用料金について、端末代金の分割支払い分を含まない支払総額は、スマートフォン利用者全体では4458円であった。前回調査(2022年7月)から91円減少し、2020年12月比では876円減少となった。

 楽天モバイルを含むMNO4社のスマートフォン利用者の月額利用料金は5073円、MNO3社のフィーチャーフォン利用者は2602円となった。サブブランド利用者の月額利用料金は3183円、MVNO利用者の月額利用料金は1961円となった

スマホ利用者の端末購入金額は6万9661円、前回調査から8611円増加

 端末の割引前購入金額は、スマートフォン利用者全体で6万9661円となり、前回調査から8611円増加した。MM総研では、円安の影響を受け、2022年7月にiPhoneの定価が1割以上値上がりしたことが要因としている。

 5G対応・非対応による端末価格の違いでは、5Gスマートフォン利用者は8万1180円、4Gスマートフォン利用者(3Gを含む)は5万8031円で、両者の差額は2万3149円となった。

 MNO4社のスマートフォン利用者では7万3757円(前回調査比6166円増)、MNO3社のフィーチャーフォン利用者は2万2707円(同2913円増)、サブブランド利用者は6万835円(同1万6133円増)、MVNO利用者は5万3590円(同1万56円増)だった。

 OS別では、iOSでは9万3660円、Androidでは5万2752円であり、両者の差は4万908円であった。5G対応の有無による違いでは、5G対応iPhoneは10万7762円で、7万8167円の4G対応iPhoneよりも約3万円高かった。5G対応Androidは6万1553円で、4万4575円の4G対応Androidよりも約1万7000円高くなった。

 端末の割引後購入金額はスマートフォン利用者全体で5万8286円となり、割引前購入金額の83.7%(1万1374円差)となった。5G対応・非対応では、5Gスマートフォン利用者は割引前購入金額の83.9%(1万3061円差)、4Gスマートフォン利用者(3Gを含む)は83.3%(9672円差)であった。OS別では、iPhoneは86.4%(1万2784円差)、Androidは80.5%(1万297円差)であった。

月間データ通信量は平均10.09GB、モバイルデータ通信量は増加傾向

 スマートフォン利用者の月間データ通信量について、「わからない」と回答したユーザーを除いた平均データ通信量は10.09GB、中央値は3GBとなった。

 有効回答のみを対象とした場合、月間通信量は「1GB」27.5%、「2GB」10.7%、「3GB」16.6%となった。MM総研によると、中央値はこれまで長く「3GB」が続いたが、3GB 未満の低容量ユーザー比率は減少傾向にあり、1年後の中央値は「4GB」となる可能性もあるという。

 平均利用量に近い「10GB」までのユーザーは77.8%を占め、前回調査より1.7ポイント減少した。10GB超ユーザー比率は上昇した。

 月間モバイルデータ通信量は増加傾向が続いていた。平均値は2017年2月で4.22GB、2018年4月で5.70GB、2019年2月で6.05GB、2020年2月で6.94GB、2020年12月で7.56GB、2021年7月で8.72GB、2021年12月で8.95GB、2022年7月で9.34GB、2023年1月で10.09GBと推移した。

 約1年で1.14GB(12.7%)増加し、2017年2月と比較すると約2.4倍に増加した。

スマートフォンによるWi-Fiデータ通信量は10.64GB、約1年で4.11GB減少

 スマートフォン利用の月間Wi-Fiデータ通信量では、「わからない」を除き、Androidユーザーは9.9GB、iPhoneユーザーは11.4GBとなった。全体では10.64GB で、月間モバイルデータ通信量の平均(10.09GB)と合わせた月間総通信量は約20.73GBとなり、2021 年12月時点の通信量よりも4.11GB減少した。

 データ通信量の構成比では、モバイルデータ通信量の48.7%に対し、Wi-Fi通信量は51.3%となり、1:1に近づいている。

週の通話時間はMNO4社39.9分、サブブランド38.6分、MVNO20.1分

 スマートフォン利用者の音声通話時間について、1週間の平均通話時間は携帯電話番号からは、MNO4社は19.8分、サブブランドは18.2分、MVNOは8.4分となった。IP電話・アプリ電話からは、MNO4社は20.1分、サブブランドは20.4分、MVNOは11.7分となった。

 携帯電話番号とIP電話・アプリ電話からの通話時間を合算すると、MNO4社は39.9分、サブブランドは38.6分、MVNOは20.1分となった。

 通話時間の推移(2018年4月~2023年1月)において、携帯電話番号とIP電話・アプリ電話からの総通話時間は、MNO4社では2019年2月以降減少が続く。サブブランドとMVNOでは、2021年7月以降横ばいの傾向となっている。

スマートフォン利用時間は週1144分、用途別は「インターネット検索・情報収集」が首位

 スマートフォンの1週間あたり利用時間は1144分(19時間4分)となった。MNO4社は1178分、サブブランドは1105分、MVNOは1047分となった。

 平均利用時間の推移(2019年2月~2023年1月)において、2019年2月は757分、2023年1 月は1144分と、約4年間で6時間半ほど増加した。MNO4社の利用時間は増加傾向が続いている。

 用途別では、「インターネット検索・情報収集」(222.9分、19.6%)が最多、「SNS」(188.7分、16.6%)、「動画視聴」(154.1分、13.5%)、「メール・メッセージの送受信」(101.2 分、8.9%)、「ゲーム」(99.6分、8.7%)、「音楽視聴」(67.2分、5.9%)、「カメラ撮影」(61.2分、5.4%)と続いた。

 SNS全体の利用率は76.3%で、1週間あたりの利用時間は94分だった。音楽配信サービスは51.1%で週118分、有料動画配信サービスは63.5%で週151分となった。

 SNSでは「Twitter」の利用率が59.8%で最も高く、1週間あたりの利用時間は102分となった。「Instagram」の55.9%(59分)、「Facebook」の36.7%(113分)、「TikTok」の20.4%(110分)、「Pinterest」の13%(73分)と続いた。

 音楽配信サービスでは「YouTube Music」の利用率が30.3%で最も高く、1週間あたりの利用時間は97分となった。「Apple Music」が23.7%(135分)、「Spotify」が21.6%(151分)、「Amazon Music Unlimited」が15.1分(125分)、「LINE Music」が12.1%(140分)と続いた。

 有料動画配信サービスでは「Amazonプライムビデオ」の利用率が37.5%で最も高く、1週間あたりの利用時間は145分となった。「YouTube Premium」が17.9%(205分)、「Netflix」が15.4%(216分)、「Hulu」が6.6%(166分)、「Disney+」が6.6%(134分)となった。