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自宅での5G体感率が50.7%にとどまる――MM総研が調査
2022年12月21日 16:47
MM総研は、5Gスマートフォン利用者にWebアンケート調査を実施し、5Gスマートフォンの利用場所と、5G通信に対応していると体感できる場所について分析した。
調査時期は2022年7月で、15~69歳の男女を調査対象とし、6351名が回答した。
5G体感率が最も高い場所は「駅」、最も利用する「自宅」は 50.7%に
MM総研は、5Gスマートフォンの利用場所と5G通信を体感できる場所について調査した。
5Gスマートフォンの利用場所では、「自宅」が94.4%で最も多く、「職場・学校」が61.2%、「移動中の電車・バスの中」が41.3%と続いた。5G体感エリアでは、「自宅」が47.9%、「職場・学校」が33.4%、「駅」が29.8%と続いた。
5Gスマートフォンの利用場所と5G体感エリアを比較すると、「自宅」は利用場所として9割以上を占めるものの、5G体感エリアは5割にとどまり、差は46.5ポイントとなった。「職場・学校」が27.8ポイント、「飲食店」が24.3ポイント、「移動中の電車・バスの中」が21.8ポイントとなった。
さらに、5Gスマートフォンの利用場所における5G体感エリアの割合を5G体感率として算出した。その結果、5G体感率が最も高かったのは「駅」の81.8%で、「職場・学校」が54.7%、「自宅」が50.7%、「移動中の車の中」が51.2%と続いた。
人口規模によって駅や公共交通機関でのスマホ利用に違いが
MM総研は、続いてスマートフォン利用者の居住地とその利用状況について、都道府県の人口規模別に分析した。その結果、人口規模200万人以上と200万人未満で利用場所に違いが見られた。
最も差が大きかったのは「移動中の電車・バスの中」と「駅」となった。人口200万人以上では利用率が高く、200万人未満では利用率が低かった。
人口規模によって5G体感エリアにも違いが
「駅」と「移動中の電車・バスの中」における5G体感エリアを比較すると、人口200万人以上の都道府県の方が、人口200万人未満よりも15ポイント程度高かった。
MM総研によると、人口が多い都道府県では公共交通網を利用して移動する機会が多く、スマートフォンの利用機会や頻度も増えるため、5Gの整備も優先的に進められているという。
これに対し、人口200万人未満で体感エリアが上回ったのは、「移動中の車の中」と「スーパー・ショッピングセンター」のみであった。
5G利用の満足度向上の鍵を握るのは5G体感率か
MM総研によると、データ通信を用いたコンテンツを消費する機会において、5G体感率の向上は5G利用の満足度向上の課題であるという。
また、大規模イベント会場やスポーツスタジアムでは、5Gを活用した自由視点映像の提供などに向けた準備が進んでおり、環境整備に伴って5Gの魅力を広められる代表的な場所になり得るという。