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iPhone 14シリーズのカメラはどこが変わった?
2022年9月8日 07:37
米アップルはiPhoneの新モデル「iPhone 14」「iPhone 14 Plus」「iPhone 14 Pro」「iPhone 14 Pro Max」の4モデルを発表した。ここではカメラ機能に絞って進化ポイントを確認していく。
スペックを見る限り、iPhone 14とiPhone 14 Plus、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxのカメラ性能は同じだ。そこで 「iPhone 14」と「iPhone 14 Plus」を標準モデル、「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」はProモデル としてまとめて紹介する。
標準モデルのメインカメラはより明るく
標準モデルの背面カメラは、1200万画素のメインと超広角のデュアルカメラ構成。画素数的にはiPhone 13シリーズと同様だが、メインカメラにより大きい1.9µmピクセルのセンサーを搭載し、F値が13シリーズのF1.6からF1.5に向上している。
より明るいカメラになったことで動きを捉える性能が向上し、質感や精細さがアップし鮮やかな色を実現するとしている。ナイトモードの露光は2倍明るくなった。
フロントカメラの新しいTrueDepthカメラは、iPhone 13シリーズのF値2.2から1.9に向上。また、初めてフロントカメラにオートフォーカスを搭載した。TrueDepth機能と併せることで、低照度な場面や遠い場所からの集合写真でも、より素早くフォーカスできるという。
iPhone 14シリーズでは、 新たな画像の高度化技術として「Photonic Engine」 を搭載。画像合成技術のDeep Fusionを画像処理の早い段階で適用することで、質感や色合いの表現がより高まり、明るさが中程度から低度で撮る写真を劇的に向上させるという。なお、Photonic Engineはすべてのカメラで有効になる。
iPhone 14シリーズでは、 動画で新しい手ぶれ補正モード「アクションモード」 が搭載される。
より多くのオーバースキャン補正と高度な回転ぶれ補正を行うフルセンサーを使用することで、動きながらの撮影でも、ジンバルなどを使わなくても安定した滑らかな映像が得られるという。
また、シネマティックモードも進化し、4K解像度で枚秒30フレームのビデオ撮影に対応する。映画で標準の枚秒24フレームを選ぶことも可能だ。
Proモデルはクアッドピクセルセンサーの4800万画素カメラに
Proモデルは、メインカメラに新たにクアッドピクセルセンサーの4800万画素カメラを搭載する。
4つのピクセルがまとまって1つの大きな2.44µm相当のピクセル になることで、1200万画素の写真サイズで暗い場所でも明るい写真を撮影できる。センサーシフト式の光学式手ぶれ補正は第2世代に。また新たに、汎用性が高いことで人気の24mmの焦点距離となった。
F値はメインカメラがiPhone 13 Proの1.5から1.78、超広角カメラが1.8から2.2へとやや暗くなっているが、望遠カメラはF2.8を維持している。
新たに2倍の望遠オプションが追加され、写真と4Kビデオでの撮影が可能。メインカメラで採用された新しいセンサーの中央部分の1200万画素を使うことで実現している。
Apple ProRAWでの最適化にも新しいセンサーを使っている。ProRAWでは4800万画素解像度での撮影が可能だ。新しいセンサーはピクセル配列が異なるため、細部を強調しノイズを低減する新しい機械学習モデルを設計。A16 Bionicを活用することで、より高いレベルで細部を捉えられるという。
超広角カメラもより大きな1.4µmピクセルセンサーを搭載し、光の取り込みが最大3倍改良された。新しいレンズはよりシャープに細部を捉え、マクロ撮影が向上しているという。
Proモデルのフラッシュは再設計され、写真の焦点距離に連動するようになった。9個のLEDでパターンと強度をコントロールし、これまでのiPhoneに比べ最大で2倍明るく、しかもより均一に被写体を照らせるという。