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中の人が語る「Reno7 A」が“ちょうどいいじゃん”になる理由

 オウガ・ジャパンは16日、Androidスマートフォンの新商品として「OPPO Reno7 A」を発表した。発売日は23日で、想定価格は4万4800円。

 「Reno7 A」は、「Reno Aシリーズ」の最新モデルとして、1年ぶりに登場した。本誌記事に対して、SNSでは「デザインが好み」「バランスがいい」「普通にいい」といった声が見られる。

 「Reno7 A」は、はたしてどんなスマホなのか? そして特徴的なそのデザインは、一体どんなコンセプトのもとで開発されたのか?

 同社専務取締役の河野謙三氏らが登壇した発表会とその後のグループインタビューで語られた、「Reno7 A」のコンセプトや特徴をご紹介しよう。

写真左:オウガ・ジャパン ブランドディレクター 黒川進一氏
写真中央:同 専務取締役 河野謙三氏
写真右:同 プロダクトマネージャー 中川裕也氏

発表会

 発表会の冒頭で河野氏は、OPPOの近況を紹介した。2021年のグローバル市場において、同ブランドのシェアは世界で第4位という結果になった。

河野氏

 そのOPPOが日本市場において掲げるのは、ユーザーニーズを満たす「顧客志向」と、製品の改良を続ける「追求志向」の2つ。

 たとえば2021年5月の「Reno5 A」の発売以降、SNSによるユーザー調査を継続的に実施し、回答人数は約4500人となった。こうした取り組みによって日本市場におけるニーズをつかむとともに、アフターサービスなど、製品販売後の価値提供も重要視している。

 「Reno A」シリーズの累計出荷台数は、「Reno A」「Reno3 A」「Reno5 A」の3世代で130万台を記録。河野氏によれば、「新しいモデルになればなるほど出荷台数が増えており、推移はきれいに右肩上がりになっている」という。

 続いて、ブランドディレクターの黒川進一氏は、ユーザーニーズに関する調査データを披露した。調査の結果、ユーザーの約半数が「端末をあまり買い換えたくない」「同じ端末を使い続けたい」と回答したという。

黒川氏

 こうした調査結果や、「人間のための技術で世界をもっと暖かく」というOPPOの理念に基づき、ユーザーにとっての“相棒”のようなスマートフォンになるべく発表されたのが、今回の「Reno7 A」となる。

 続いてプロダクトマネージャーの中川裕也氏が登壇し、実際の端末を手にしながら「Reno7 A」を紹介した。

中川氏

 「ときめき、長持ち。」というコンセプトとともに発表された「Reno7 A」は、星空のような輝きを放つ背面加工「OPPO Glow」を採用。また、先代モデルの「Reno5 A」との比較で、ボディが0.6mm薄くなった。

 36カ月間使っても“サクサクな操作感”が保たれる「システム劣化防止機能」などを備える。また、防水防塵や、おサイフケータイもサポートする。端末の外観や詳しいスペックは、本誌別記事でご紹介している。

 携帯電話各社のうち、KDDIのauおよびUQ mobile、ソフトバンクのワイモバイル(Y!mobile)、楽天モバイルから発売される。

 発表会では、OPPOの公式オンラインショップのオープンが発表されたほか、2022年下半期のタブレット発表も予告された。

グループインタビュー

 発表会後のグループインタビューには、河野氏と黒川氏に加え、オウガ・ジャパン プロダクト部 部長の李毅(リ・タケシ)氏が登壇した。

左から黒川氏、河野氏、李氏

――半導体不足など、昨今の情勢によって「Reno7 A」の価格設定で苦労した点は。

河野氏
 実は我々は、半導体不足に関してはそれほど悩んでいません。世界中でIoT製品を販売しており、グローバルのサプライチェーンを構築しているOPPOの強みと言えると思います。

 ただ、価格の部分については頭を悩ませました。ほかのメーカーさんが10%くらい値上げするなかで、我々の製造コストもだいたい20%ほど上がりました。

 為替の影響なども含めて、こうした部分をユーザーさんへの販売価格に転嫁していいものか、という点は長く議論しました。

 ただ、日本市場の今の流れを見ると、3万円~4万円台の価格でニーズが強いということもあり、今回の価格となりました。「Reno5 A」から「Reno7 A」になって、販売価格はそれほど上がっておらず、このあたりは企業努力でカバーしたという感じです。

――「Reno7 A」の発売日に関して、楽天モバイルからの発売が30日になっている。ほかのチャネルは23日なのに、ここだけずれている理由は何か。

河野氏
 パートナーさん(楽天モバイル)の都合によるものです。我々としては、同時に発売していただきたいという思いはあります。

――特徴的なデザインについて、どの程度の時間をかけて決めたのか。また、苦労した点などを教えてほしい。

李氏
 デザインは、4カ月ほどかけてやってきました。我々にとって、今回のような時間や予算、人数をかけてデザインを開発したのは初めてのことです。

 たとえば背面のFeliCaの位置ひとつとっても、「この位置にあれば設計しやすいのに」という開発側の意見と、デザインを重視するデザイナー側とで対立することもありました。

――これまでの「Reno A」シリーズでは、タレントの起用もあったが、今回の発表会では特にそうしたようすが見られなかった。このあたりの意図を教えてほしい。

黒川氏
 その当時の我々の目的は、「(OPPOというブランドの)認知度を上げていく」ということにありました。

 (日本市場への進出から年月が経って)今の我々は、ブランドとして次のポイントを目指していると思っており、ユーザーの方と、情緒的な意味でのエンゲージメントを高めていきたいと考えています。

 したがって、たとえばCMなどの短い尺でタレントさんを出すというよりも、我々のコンセプトやフィロソフィーを、長めの尺で伝えていくほうが、今の我々にとっては適していると考えました。

「Reno7 A」のコンセプトを紹介する動画。イメージキャラクターとして「ナガモッティ」が登場している