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ソニー「Xperia 1 IV」発表イベント――クリエイターが語る「Xperia 1 IV」の魅力とは

ソニーの濱口 努氏

 ソニーは11日、Xperiaシリーズの最新機種「Xperia 1 IV」「Xperia 10 IV」「Xperia Ace III」を発表した。オンラインで実施された発表イベントには、ソニー モバイルコミュニケーションズビジネスグループ シニアゼネラルマネージャーの濱口 努氏が登壇し、各機種の特徴を解説した。

スピードこそ、すべて

 東京にあるソニーのバーチャルプロダクション撮影スタジオに登場した濱口氏は、数カ月前に制作した短編作品「KILIAN'S GAME」について、「日本と米国のクリエイターが共同で制作した作品で、全員がHDMI入力に対応する『Xperia PRO』を使用し現場で捉えた映像と感動を共有しました」と説明。国境を越えたリモートでの映像制作ができ、コンテンツ制作のワークフローが一変したという。

 「Xperia PRO」と「Xperia PRO-I」は、ビデオライブストリーミングに7月に対応すると発表した。

 今回発表された「Xperia 1 IV」についても、手にすれば誰もがクリエイターとなりコンテンツ制作を身近なものにすると説明。「ミラーレス一眼カメラα(アルファ)から受け継いだカメラ技術」や「ライブストリーミング機能」、「どこにいても音楽スタジオになる」、「最高のゲームプレイを簡単に世界中にライブ配信できる」などを織り交ぜながら、最後に「スピードこそ、すべて」と強調し、新機種「Xperia 1 IV」の発売を発表した。

カメラ機能がさらに強化され、環境に左右されない撮影が可能に

 「Xperia 1 IV」の魅力について、プロのクリエイターであるピエール・ランバート氏からのコメントが披露された。

ピエール・ランバート氏

ピエール・ランバート氏
 私はテンポ良く撮影を進める事が多いクリエイターです。

 好きなことは歩きまわって身の回りのものや人と一緒に過ごすこと。捉えたいのはその瞬間の出来事で、魔法のような瞬間は感情を揺さぶります。

 撮る側が抱いた感情は、映像を通して見る側にも伝わります。

 「Xperia 1 IV」の何よりの驚きは、カメラで撮っているかのような感情を表現できることです。

 高速オートフォーカス(AF)が必要なときは、ソニーのα1を愛用しています。高速AFは、被写体に完璧にロックして絶対にAFを外したくないときに必要です。

 Xperia 1 IVの素晴らしいところは、そのαシリーズのエンジニアが開発に携わって、オートフォーカスを強化した点です。しかも、それがポケットサイズのカメラに入っているのです。

 レンズは、16mmと24mm、そして85~125mmあり、16~125mmという幅広いレンジで、最高のAFを使えるようになりました。

 (被写体が動いても)常にフォーカスを合わせられたのは、オブジェクトトラッキングのおかげです。

 とても気に入ったのは「被写体が近づくとAFの対象が被写体から被写体の目に瞬時に切り替わる」こと。ほかにも、85~125mmのズームはデジタルではなく光学式で、これまでとまったく違う体験したことのない仕上がりになります。

 スローモーションについても、肉眼では捉えられない瞬間をどのレンズでも4K HDR 120fpsで撮影でき、小さなボディに全部詰まっていることは、本当に素晴らしいと感じます。

 もう1つ素晴らしいのは、FlawlessEye対応の手ブレ補正で、安定して被写体の顔にフォーカスを合わせられます。

ピエール・ランバート氏
 環境によって、広いダイナミックレンジで撮影できることは非常に重要です。リアルタイムのマルチフレームHDR機能を使えば、色彩感に富んだ映像をかなり難しい環境でも撮影できます。

 もしあなたがVloggerなら、オプションのVlog Monitorを装着すれば自分自身を確認しながらメインカメラで撮影できます。

コンテンツクリエイターとして最も重視しているのはどのような環境にいようと自分のツールを信頼すること。その意味で「Xperia 1 IV」はマイベストの1つとしていつでもポケットに入れていたいです。

 イベントでは、このほか「自撮りも4K HDRで撮影できること」や「使いやすいシャッター専用ボタン」「防水防塵性能」がアピールされた。

唯一無二の音楽録音機能

 「唯一無二の音楽録音機能」とうたう新機能「Music Pro」は、歌などの投稿動画が増加していることを受けて開発されたクラウドプロセシングサービス。ソニー・ミュージックエンタテインメントのサウンドエンジニアの監修のもとで設計されており、音楽スタジオ品質の録音を実現するという。

 「Music Pro」の企画と開発に関わったソニー・ミュージックエンタテインメントの音楽プロデューサー灰野 一平氏は、最初のアイデアを生かせる機能として、コメントを寄せている。

灰野 一平氏

灰野 一平氏
 デモテープのような、いちばん最初のアイデアが良くても、それを録音スタジオで再現しようとしたときにデモテープに勝てないことが結構あります。

 スタジオで録音するものが音質的には最高でも、チャンスとして
最高ではないことが起こりえます。

 もし、今までメモだと思って録音したものが「プロクオリティ」「レコーディングクオリティ」になったとしたら、これは一種の革命が起こるのではと。まさに時間や場所からの開放のようなことが音楽に起こると思いました。

 また、音楽グループMONONKVL(モノンクル)のコメントも披露された。

MONONKVLボーカルの吉田咲良

吉田咲良(ボーカル)
 屋上でアッて思って歌ったんです。

 そのときに、屋上なので風がすごかったのですが、そのグァーっていう音とともにあえて歌ったり、その音とかも全部ノイズ処理で
あとから消せるんですよね。

 でも声はほとんど何も変わらずというか、むしろすごくキレイに整えられて、スタジオで録った音源だなって、本当に聴いてて思って、それがまず超ビックリしました。

吉田咲良(ボーカル)
 スマホを手で持つということは、その時点でもうノイズが乗ります。カシャカシャっていったり、指輪が当たっちゃったりとか、そういうのも全部消えるっていうのが「ちょっとスゴくない?」って思いました。

角田隆太(ベース)
 まずはXperiaのそもそものマイクの録り味がメチャメチャいい。そこからスタジオチューニング機能を使って、ノイズを切ったりルームシミュレートができたり、さらにスタジオクオリティの音質にしていけるところがひとつのスゴい魅力だと思います。

ベースの角田隆太

個人的にはコンピング機能もミソだと思っていて、録った音をパソコンに送って、DAW上で作業するのではなくてスマホのなかで音楽制作を完結するというのが大きなキーポイントです。

 イベントでは、ほかにも魅力的なオーディオ機能として、3.5mmのイヤホンジャックやハイレゾ音源、360 Reality Audio対応などを紹介。安定接続を実現する「Bluetooth LE Audio」も導入予定だという。

ゲーム配信機能が強化された「Xperia 1 IV」

 「Xperia 1 IV」では、ゲームプレイと配信機能も強化されている。PUBG MOBILEのプロプレイヤーのウ・シーファン(Xifan Wu)氏は、「Xperia 1 IV」のゲーム機能について、コメントを寄せている。

ウ・シーファン氏

シーファン氏
 Xperia 1 IVに満載された勝ちにこだわった機能で、自分のコミュニティとのつながりを持ち続けられています。

 ライブ配信は結構複雑で、サードパーティのツールやアプリ、外部機器を使う必要がありますが、思いどおりに動いた試しがありません。

 Xperiaでは、ゲームエンハンサーからスムーズにライブ配信でき、サードパーティのアプリもツールも必要ありません。プレイしながらライブ配信でき、どんなプレイもXperiaだけで共有できます。

 ゲームエンハンサーでは、ゲーム関連の機能をカスタマイズできます。解像度やフレームレートを選択、自分のいる環境に合わせてパフォーマンスを最適化できます。

 さらに、配信時のさまざまなレイアウトオプションやオーディオ設定などを、使いやすいインターフェイスへ調整することもできます。タイトルや配信説明の追加も、ゲーム中のチャットもできます。

 私は、ファンの反応や応援を読むのが毎回楽しみです。チャットは、ゲームをする楽しみの1つです。でも、自分のゲームに没頭したいときは、タップしてチャットを非表示にします。

 ソニーのエンジニアが私の仲間と追求したのは、プレイヤーが何を求めているかです。それは、優れたコンテンツをコミュニティに
簡単に届けるために必要な機能です。

 パソコンでのストリーミング配信の経験はありますが、Xperiaでは、コンテンツをそのままYouTubeで共有するのが本当に楽になりました。

 おかげでモバイルゲーミングコミュニティの一体感がさらに増し、高速ストリーミングや、チャットプレイ中のやり取りや共同プレイも増えました。

 イベントでは、ゲーム機能としてディスプレイの「L-γレイザーでカラーや明るさを調整できる」点や、「リフレッシュレート120Hz駆動」「240Hzのタッチスキャンレート」のほか、オーディオイコライザー機能を挙げた。

 また濱口氏は、Xperia 1 IV専用のゲーミングギアを開発中であることを明らかにした。今秋発売に向けてプロプレイヤーが試作機をテストしているという。

 「Xperia 1 IV」は、「PUBG MOBILE 世界大会」と「PUBG MOBILE Japan League Season 2」の公式端末に選ばれている。

チップセットには「Snapdragon 8 Gen 1」

 「Xperia 1 IV」には、クアルコム(Qualcomm)の「Snapdragon 8 Gen 1 Mobile Platform」が採用されている。

 同チップについて、クアルコムのシニアバイスプレジデント兼モバイル・コンピュート・インフラストラクチャー(MCI)部門ゼネラルマネージャーのカトゥージアン・アレックス(Alex Katouzian)氏が説明した。

カトゥージアン・アレックス氏

アレックス氏
 クアルコムのチームとソニーによる緊密なコラボレーションの成果が、卓越したユーザー体験を実現する2022年発売のXperiaスマートフォン「Xperia 1 IV」。それを支えるのが「Snapdragon 8 Gen 1 Mobile Platform」です。

 これはQualcomm史上最高の5Gプラットフォーム「Snapdragon X65 5GモデムRFシステム」を搭載しています。

 Snapdragon 8 Gen 1プラットフォームは、比類なき体験を、ソニーのXperiaスマートフォンに届けます。

 「Snapdragon Elite Gaming」が、デスクトップ品質のリアリズムを、そして「Bluetooth オーディオ」と「Snapdragonサウンドテクノロジー」が、没入感たっぷりのゲーム体験を実現します。

 クリエイターはXperiaスマートフォンに刺激を受け、自らの創造力を余すところなくリアルタイムで共有できるようになります。

環境負荷軽減のため、パッケージも改良

 ソニーグループの環境計画である「Road to Zero」では、2050年までに環境負荷をゼロにすることを目指しており、今回発表した3機種についても、パッケージを従来から50%小型化している。

 これにより、発送重量が軽くなり、輸送時の二酸化炭素排出量をユニット当たり最大36%削減できるという。

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