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ソニー「Xperia 1 IV」をグローバル発表、85mm-125mm光学ズームやライブ配信機能強化など

 ソニーは、Androidスマートフォン「Xperia」シリーズの最新機種「Xperia 1 IV」(エクスペリア ワン マークフォー)をグローバル発表した。日本国内では6月上旬以降に発売される予定。

 フラッグシップモデルに位置づけられる「Xperia 1」の最新機種として登場する「Xperia 1 IV」では、「世界初の望遠光学ズームの搭載」や「ライブ配信機能の強化」、「4K 120Hz対応ディスプレイの搭載」など、ソフトとハード両面で強化されている。

 ディスプレイは、6.5インチのOLED(有機EL)ディスプレイを搭載、先代モデルから約50%輝度が向上したほか、視聴環境やコンテンツに応じて輝度のトーンカーブを最適化する「リアルタイムHDRドライブ」をサポートし、コンテンツの明暗部の視認性を向上させた。

85-125mmすべて光学域の望遠カメラ

 前機種の「Xperia 1 III」では、可変する望遠カメラを採用し、70mmと105mmを切り替えられるが、その間はデジタルズームで補完する形をとっていた。

 今回の「Xperia 1 IV」は、85mm-125mmの光学ズームが利用できる。85mm-125mmすべて光学域でズームできるほか、解像度の劣化がないコンティニュアスAFをサポートしており、構図の幅の拡大が図られている。

光学ズーム対応の望遠カメラ

 アウトカメラは、先述の85-125mmの望遠カメラ(F値2.3-2.8、12MP、1/3.5)と、24mmの広角カメラ(F値1.7、12MP、1/1.7)、16mmの超広角カメラ(F2.2、12MP、1/2.5)と3D iToFセンサーカメラの4眼構成。

アウトカメライメージ

 望遠ズームを含めたすべてのアウトカメラに「120fpsの高速読み出し対応のイメージセンサー」を搭載している。これにより、リアルタイム瞳AFや「4K 120fpsスローモーション」撮影や「ハイフレームレート動画」を撮影できる。また、重ね合わせ処理によりこれまでよりも広いダイナミックレンジでの動画撮影ができる。

 動画撮影機能では、暗所での手ぶれ補正に強いFlawlessEye対応のOptical SteadyShotが広角と望遠レンズで利用できるほか、超広角~望遠カメラをまたぐ16mmから375mmまでのズームイン/アウトがシームレスに行える機能を搭載している。

 写真撮影機能では、すべてのレンズでHDR対応1秒20コマのAF/AE高速連写機能を搭載するほか、目で見た色を忠実に再現する「AIホワイトバランス」「RGB IRセンサー」を備えている。

作例(タップ/クリックで実寸大サイズ表示)
16mm
16mm 20fps連写
24mm
85mm AIホワイトバランス
85mm
85mm 20fps連写
24mm
125mm
瞳AF/オートトラッキングイメージ
85mm 瞳AF
125mm 瞳AF
動物の瞳AF
リアルタイムオートトラッキング

動画/ゲーム配信機能を強化

 「Xperia 1 IV」では、Videography Proアプリから、直接動画配信サービスを通じてライブ配信できる機能が搭載されている。Videography Proで利用できるAF性能や設定、画質でそのまま配信できる。

Videography Proアプリでライブ配信

 また、専用アクセサリー「BTグリップ」と撮影持続モードを利用し、長時間の配信もできる。このほか、外部カメラと接続し、外部モニター機能を使ったライブ配信や、Vlog monitorと専用グリップを使い、リアカメラを使った自撮りでライブ配信することもできる。

外部カメラを使った撮影/配信イメージ
Vlog monitorと専用グリップ

 「Xperia 1 IV」は動画ライブ配信のほか、ゲームプレイやゲーム配信機能も強化されている。

 120Hz駆動ディスプレイや240Hzのタッチサンプリングレートやローガンマレイザー(L-γレイザー)、オーディオイコライザー、ボイスチャットの最適化などプレイヤーとしての機能強化と、120Hzハイフレームレート録画やオーディオミキサー、ボイスチェンジャー、スクリーンバーストなど配信者としての機能も備えられている。

 また、ゲームアプリを最適化する「ゲームハイエンサー」アプリから、簡単にゲームプレイのライブ配信ができる。アプリでは、配信者のコメントをオーバーレイで表示しながらゲームができたり、配信の画面レイアウトをかんたんにカスタマイズできる。

「ゲームハイエンサー」アプリを使ったライブ配信

 パソコンを使って配信するユーザー向けにも機能強化が図られている。たとえば、これまで配信者の声とゲームサウンドのミキシングが難しかったり、ゲームサウンドを同時に2つのチャネルに伝送できなかったりした問題を、「Xperia 1 IV」では解消を図っており、ミキシング機能やゲームサウンドの2チャンネル同時伝送機能を搭載している。

 「Xperia 1 IV」は、2022年のPUBG Mobile世界大会の公式端末として使用されるという。

サウンド再生/録音機能

「Xperia 1 IV」では、サウンド録音機能も強化された

 本体のステレオスピーカーは、新しいドライバーとエンクロージャーにより、ベースやバスドラムなど低音域の音圧を20~50%向上させたフルステージステレオスピーカーを備えている。また、3.5mmイヤホンジャックの搭載やBluetoothオーディオではLDACコーデックに対応し、どちらもハイレゾ音源の再生をサポートしている。

 このほか、360 Reality Audioやステレオ音源をマルチチャネル音源に変換する「360 Reality Audio Upmix」、CD音源などをハイレゾレベルの音質にアップスケーリングする「DSEE Ultimate」機能が利用できる。低遅延のBluetoothオーディオ規格「Bluetooth LE Audio」も、発売後のソフトウェアアップデートでサポートする。

 録音機能では、新機能「Music Pro」を提供する。

 「Music Pro」は、歌などの投稿動画が増加していることを受けて開発されたクラウドプロセシングサービスで、屋外などノイズの入り込みがある場所や、通常の部屋などで発生する残響を除去し、ソニーの高性能真空管マイクの周波数特性やスタジオ録音機材がもつ繊細で良質な響きまで再現するサービス。

 「Music Pro」アプリでは、録音と編集機能は無料で利用できる。クラウド上での音源分析と処理については、初月100MBのデータ高音質化まで無料で利用でき、以降は月額580円で利用できる。

主なスペック

 チップセットは「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1」を搭載し、バッテリー容量は5000mAh。バッテリーは、30分で50%まで充電できる。グローバルでは、5G Sub-6対応モデルとSub-6+ミリ波対応モデルがリリースされる。

機種名
Xperia 1 IV(グローバル)
サイズ
165×71×8.2mm
重さ
185g/187g(ミリ波モデル)
チップセット
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1
メモリー
12GB
ストレージ
256GB/512GB
ディスプレイ
6.5インチOLED(有機EL)
解像度
4K 120Hz駆動、HDR対応
アウトカメラ
12MP超広角カメラ(16mm 1/2.5)+12MP広角カメラ(24mm 1/1.7)+12MP望遠カメラ(85-125mm光学 1/3.5)
インカメラ
12MPカメラ(1/2.9、4K HDR撮影対応)
バッテリー容量
5000mAh
ワイヤレス充電
対応、おすそわけ充電サポート
本体カラー
ブラック、アイスホワイト、パープル
本体カラー
ブラック
アイスホワイト
パープル