ニュース

キャリア店員の6割が「上から端末単体販売を拒否するよう働きかけられた」――総務省のアンケート

 総務省は25日、「競争ルールの検証に関するWG(第29回)」をオンライン開催した。「消費者保護ルールの在り方に関する検討会(第39回)」も合同会合として開催され、キャリアショップ店員に対するアンケート結果が公開された。

アンケート回答者の属性

 今回のアンケート調査の目的は、「MNOの販売代理店施策が現場のショップスタッフに与える影響を調べる」というもの。

 調査時期は2022年1月。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル、ワイモバイルおよびUQスポットのショップにおいて、現職または離職後1年以内のスタッフを対象として、Web調査会社経由で調査が実施された。

アンケート結果

 アンケートでは、携帯ショップでの仕事の満足度について、8割の回答者が「とても満足している」「満足している」「どちらかと言えば満足している」と答えた。

 2021年6月以降、ユーザーの利用実態に合わない、あるいは利用実態を確認せず、上位の料金プランなどを推奨したことがあると回答した回答者は3割。

 また、不要と思われるようなオプションやアクセサリーを推奨したことがあると回答した回答者はそれぞれ3割、2割という結果になった。

 こうした営業の背景については、店長や上司からの指示(5割)、販売代理店の経営層からの営業目標(6割)、キャリアからの営業目標(4割)が、自己判断(1割)を大きく上回っている。

 また、6割の回答者が、端末単体の販売を行わないよう、代理店の経営層やキャリアなどから“暗黙の働きかけ”があったと回答。「実際に単体販売などを拒否したことがある」と回答したのは2割だった。

 なお、総務省では、サンプル数が限られていることなどを理由に、アンケートが実態を正確に反映できていない可能性があると紹介。詳細な調査結果については、販売現場への影響を考慮し、構成員やヒアリング対象者のみに共有するとしている。