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5G向けSoC出荷量は1年で2倍に成長、カウンターポイントの最新調査

 カウンターポイントは、最新の調査結果で、2021年第3四半期のスマートフォン向けAP/SoCのグローバル出荷量が前年同期比で+6%成長し、5Gスマートフォン向けSoC出荷量は、前年同時期のほぼ2倍となったことを明らかにした。

「MediaTek」が市場シェアを大きく伸ばす

 同調査結果では、「MediaTek」や「クアルコム(Qualcomm)」、「Apple」、「UNISOC」、「サムスン(Samsung)」、「HiSilicon」の市場シェアも示されている。

 前年同期比で最もシェアを伸ばしたのが、「MediaTek」(33%→40%)で、同社リサーチディレクターのデール・ガイ(Dale Gai)氏は、「5G SoCの競争力があることに加え、4G SoCの需要が高く、ミドルレンジとハイエンドのSoCラインアップの成長にあわせて、MediaTekの売上成長も続いている」と分析。

 シェアの割合順では、「MediaTek」、「クアルコム」(27%、前年同期比-1ポイント)、「Apple」(15%、同+3ポイント)、「UNISOC」(10%、同+6ポイント)、「サムスン」(5%、同-5ポイント)、「HiSilicon」(2%、同-11ポイント)と続いている。

5Gベースバンドチップはクアルコムが市場シェア6割

 また、5Gスマートフォン向けのベースバンドチップグローバル出荷シェアをみると、「クアルコム」が62%のシェアを獲得。前年の32%から大きくシェアを伸ばしている。次点には「MediaTek」が28%、「サムスン」が6%と続いている。

 クアルコムの勢いについて、同社リサーチアナリストのパーヴ・シャルマ(Parv Sharma)氏は「主要部品となる『Snapdragon 800シリーズSoC』と『高性能5Gモデム』について、製造委託先の二重化を成し遂げたから」とコメント。市場シェアを大きく向上させた要因として「iPhone 13シリーズの5Gベースバンドモデムチップセットを受注したほか、フラグシップの8シリーズから手ごろな4シリーズまで、幅広い5GのSoCチップセットへの需要が高いことが、好業績に繋がった」と分析している。