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日本はスマホ料金に比べて通信品質が高い、ICT総研調査
2020年7月16日 15:33
ICT総研は、日本と海外のスマートフォンの通信料金と品質に関する調査と比較を行い、結果を公表した。
調査対象は日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、韓国の6カ国のMNO事業者25社で、各国のスマートフォン料金は2020年3月1日時点のもの。
日本のスマートフォン料金は中位レベル
調査によると、日本の料金水準は欧州より高く、米国・韓国より安い中位レベルだった。
各国シェア上位3事業者の平均月額料金は、データ容量2GBの場合で3817円、5GBで4381円、20GBで5722円となった。日本はデータ容量2GBで4021円、5GBで5121円、20GBで7135円だった。
最も料金の安い国はフランスで、データ容量2GBで2010円、5GBで2010円、20GBで2322円。最も料金の高い国は、データ容量2GBがアメリカの6188円、5GBと20GBは韓国でそれぞれ6787円と8388円となった。
4G接続率とダウンロード速度による通信品質の比較では日本がともに上位
各国の通信品質と通信料金の関連性を調査した結果、各国の4G接続率は、高い順に日本(98.5%)、韓国(98.3%)、アメリカ(96.1%)、イギリス(89.2%)、フランス(86.0%)、ドイツ(85.8%)となった。
また、ダウンロード速度と料金の関連性を調査した結果、各国のダウンロード速度は、速い順に韓国(59.0Mbps)、日本(49.3Mbps)、ドイツ(28.7Mbps)、フランス(28.6Mbps)、アメリカ(26.7Mbps)、イギリス(22.9Mbps)となった。
日本のスマートフォンユーザー向けWebアンケートの結果
また、同社では日本のスマートフォンユーザー1000人を対象にWebアンケートを2020年3月18日~24日に実施。「サービスエリア満足度」「通信速度満足度」「料金満足度」についてそれぞれ5段階で回答を得た。
「サービスエリア満足度」および「通信速度満足度」については、「満足している」「どちらかと言えば満足している」とポジティブな回答をしたユーザーはいずれも全体の約6割を超える結果となった。
「料金満足度」においては、「満足している」「どちらかと言えば満足している」とポジティブな回答をしたユーザーは全体の約4割となった。
同社は調査により、料金水準と通信品質には世界的に一定の相関性があると結論づけた。日本においては、通信料金は6カ国で中位レベルだったが、4G接続率とダウンロード速度ではそれぞれ1位、2位と上位であり、アンケート結果を考慮しても、「日本は料金の割に通信品質が高い」と分析している。