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BIGLOBE、IoT向けAndroidデバイスを活用するソリューション

 ビッグローブ(BIGLOBE)は、IoT向けのAndroidデバイス「BL-02」を用いる、特定の事業分野に向けたソリューションを9月13日より提供する。

 今回発表されたソリューションは、屋内測位用で、試験的な導入に適した「iField indoor」と、介護業界用の「Palette IoT for care」の2つ。

テスト導入で導線チェック

 「iField indoor」は、60台までのビーコンと3台の「BL-02」を用いて、屋内での測位をするもの。主に製造業や流通業での活用を想定している。

 たとえば工場内のさまざまな場所にビーコンを設置する一方、スタッフに「BL-02」を持たせておくと、スタッフの動き方(導線)が可視化され、業務をより円滑に進めるための課題を洗い出せる。

 ソリューションでは、クラウドを含めた検証環境の設置のほか、測位、レポートまで含める。1カ月以内の検証パッケージであれば98万円~で利用できる。

徘徊する高齢者を把握

 もう一方の「Palette IoT for care」は、介護対象の高齢者の動きを把握しやすくするためのもの。

 「BL-02」を通信ゲートウェイとして活用しつつ、介護対象者1人につきベッド2カ所と部屋の入り口1カ所、あわせて3カ所にセンサーを設置し、ベッドから離れたかどうか、入退室をして徘徊しているかどうかを確認できるようにする。

 料金はセンサー3台、BL-021台での初期費用は9万2994円、月額1550円。センサーやゲートウェイの台数を増やす場合は、別途見積もりとなる。

引き合いは多い、導入には二の足

 今年4月に発表された「BL-02」は、2.8インチ(240×320ドット)ディスプレイや10軸センサー、GPS、Wi-Fi、BluetoothをサポートするAndroidデバイス。

 IoTを活用したい企業に向けた端末で、1台で複数のセンサーを搭載していること、Androidをプラットフォームに採用したことでアプリを開発しやすいことから、より安定した環境で運用できることが大きな特徴。PoC(概念実証)の段階が多いとされる法人IoT市場に対し、正式な運用に移行するための足がかりにできる。

 そうしたコンセプトで登場した「BL-02」に対して、約230社から引き合いがあった。

 BIGLOBEとしても手応えを感じる反響だったが、導入に至ったのは43社。いわゆるシステムインテグレーター企業や大企業のIoT部門からの反応が多かったとのことだが、さらに導入件数を増やすためには、デバイス単体ではなく、分野にあわせてさまざまな機能、アプリをひとまとめにして、パッケージ化することが重要と判断。第1弾として、製造業・流通業向けの導線分析ソリューションとなる「iField indoor」と、介護分野向けの正式導入を目指す「Palette IoT for care」が提供されることになった。

 BIGLOBEでは今後、パートナー企業と協力し、2018年度内にも50のソリューションをラインアップに加えていく考え。