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シャープが国内シェア2位に、2017年度の端末出荷が大幅増

フィーチャーフォン出荷台数は最盛期の10分の1以下に減少、SIMフリー市場はファーウェイが首位に

 MM総研は、2017年度通期(2017年4月~2018年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数を調査し、結果を発表した。

スマートフォン出荷台数は3258万台、過去最高を更新

 2017年度通期の携帯電話端末総出荷台数は、前年度比2.7%増の3746万台で6年ぶりにプラス成長となった。

 その内訳は、スマートフォン出荷台数が前年度比8.1%増の3258万台となり過去最高を更新、一方でフィーチャーフォンは488万台で23.1%減となり、過去最低を更新した。フィーチャーフォンの出荷台数は、過去最高だった2007年度の5055万台の10分の1以下で、スマートフォンへの世代交代を裏付ける結果となった。

 総出荷台数に占めるスマートフォンの比率は87.0%で前年度比4.4ポイント増、フィーチャーフォン比率は13.0%で4.4ポイント減。

メーカー別の出荷台数はAppleが1位、シャープが2位に躍進

2017年度通期 国内携帯電話出荷台数

 2017年度のメーカー別出荷台数シェア1位はAppleで、2012年度以降6年連続で1位に。2017年度の出荷台数は1626万台で前年度比2.4%増、同社の出荷台数は過去最高を更新している。

 同社の2017年度モデルは、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xの3機種だが、3機種の中では本体代金が最も安いiPhone 8が一番人気という。

 2位はシャープで出荷台数は509.4万台、前年度比39.1%増で大幅に集荷台数を伸ばした。メーカー別シェアは13.6%で3.6ポイント増。2017年11月に発売された「AQUOS Sense」が好評な上に、ドコモでは月額料金から毎月1500円割引される「docomo with」の対象機種となったことも出荷台数が伸びた要因と分析している。

 3位はソニーモバイルコミュニケーションズで、408.3万台、前年度比10.7%減、メーカー別シェアは10.9%で前年度から1.6ポイント減少した。ソニーモバイルコミュニケーションズは、2013年度から4年連続でAndroidスマートフォン市場でNo.1であったが、2017年度はシャープが首位となった。

 4位は京セラで、出荷台数は384.1万台、前年度比8.2%増、メーカー別シェアは10.3%で0.6ポイント増。5位は富士通で出荷台数は259.7万台、前年度比10.5%減、シェアは6.9%で1.1ポイント減。

スマホ出荷台数のシェア1位はApple、2位はシャープ

2017年度通期 国内スマートフォン出荷台数

 SIMフリースマートフォンを含むスマートフォンの出荷台数シェアは、Appleが1626万台(2.4%増)・シェア49.9%(+2.8ポイント)で1位、2位はシャープで409.4万台(46.2%増)・シェア12.6%(+3.3ポイント)、3位はソニーモバイルで408.3万台(10.7%減)・シェア12.5%(-2.7ポイント)、4位はサムスンで191万台(75.2%増)・シェア5.9%(+2.3ポイント)、5位は富士通で175.7万台(7.1%増)・シェア5.4%(前年同)となった。

キャリア別スマホシェア、MNOのメインブランドが86.2%

2017年度通期 キャリア別スマートフォン出荷台数・シェア

 スマートフォン出荷台数をキャリア・ブランド別に比較するとドコモが37.2%で1位、auが26.8%で2位、ソフトバンクが22.1%で3位、ワイモバイルが4.2%で4位、UQ mobileが2.0%で5位、UQ mobileを除くSIMフリースマートフォンが7.6%となった。

 ドコモ・KDDI・ソフトバンクおよびワイモバイルと、その他陣営を比較すると、大手3社(4ブランド)の合計が90.3%に、UQ mobileを含めたSIMフリースマートフォンが9.6%となる。

SIMフリースマホはファーウェイが初の首位に

2017年度通期 SIMフリースマートフォン出荷台数シェア

 SIMフリースマートフォン市場におけるメーカー別台数シェアは、ファーウェイが99.3万台、シェア31.5%で初の1位となった。2位はASUSで19.9%、3位はAppleで13.7%、4位はシャープで12.5%、5位は富士通で5.6%の順となった。

 SIMフリースマートフォンは、国内・海外ブランドを含めて30近いメーカーの端末が出荷されているが、上位5メーカー合計で市場シェアの83%を占めている。

2018年度の総出荷台数は3820万台、スマホは3360万台と予測

 同社では、2018年度の携帯電話端末などの出荷台数を前年度比2.0%増の3820万台、2019年3790万台、2020年度3930万台、2021年度3890万台と予測。

 スマートフォン出荷台数は、2018年度が前年度比3.1%増の3360万台でスマートフォン比率88.0%、2019年度に3350万台で88.4%、2020年度に3530万台で89.8%、2021年度に3520万台で90.5%と予測している。

 SIMフリースマートフォンの出荷台数およびスマートフォン出荷台数における比率は、2018年度に350万台(10.4%)、2019年度に390万台(11.6%)、2020年度に440万台(12.5%)、2021年度に480万台(13.6%)と予想、前回予測と比較してMNOのスマートフォンが上方修正、SIMフリースマートフォンが下方修正となっている。