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スマホ出荷が初の年間3000万台突破、SIMフリーは1.6倍に
MM総研調査
2017年5月19日 13:13
MM総研は、2016年度(2016年4月~2017年3月)の国内携帯電話出荷台数の調査結果を発表した。スマートフォンの出荷台数が初めて3000万台を突破した。
スマホ出荷は拡大も、総出荷台数は微減
スマートフォンの出荷台数は3013万6000台で、前年度比で3.3%の増加となった。過去最高の出荷を記録した2012年度の2972万台を上回り、初の3000万台突破となった。
一方で、携帯電話全体の総出荷台数は3648万6000台(前年度比0.3%減)と5年連続の減少となった。フィーチャーフォンの出荷台数は635万台(14.4%減)。スマートフォンへの移行が進み、子ども向けやシニア向けの端末以外の需要は減少の一途をたどっている。
iPhone根強い人気、上位5社の順位は変わらず
メーカー別のシェアではアップルが43.5%(前年度比1.6ポイント増)と1位を獲得。出荷台数は1587万5000台となった。iPhone 7がiPhoneのユーザーからの買い替え需要を捉え、堅調に推移したほか、2016年3月にY!mobileとUQ mobileが発売したiPhone 5sがシェアの押し上げに貢献した。
2位以下はソニーモバイル(457万台、シェア12.5%)、シャープ(366万1000台、シェア10.0%)、京セラ(366万1000台、シェア9.7%)、富士通(290万1000台、シェア8.0%)となった。
スマートフォンのOS別シェアは、iOSが52.7%、Androidが47.1%となった。その他の0.2%にはWindows Phone(Windows 10 Mobile)とBlackBerryが含まれる。
SIMフリー市場が1.6倍に成長、ファーウェイとFREETELのシェア逆転
スマートフォンのシェアの中でも「SIMフリースマホ」が急速に販売台数を伸ばし、前年度比63.5%増の281万6000台となった。
SIMフリー市場ではASUSが市場シェア29.4%を獲得し、シェア1位となった。2位以下はファーウェイで16.1%、3位はプラスワン・マーケティング(FREETEL)で10.8%、4位は富士通で9.6%と続いた。同社の調査ではファーウェイとFREETELの市場シェアが逆転する結果となった。
SIMフリー市場は上位4社で約66%を占めているが、国内・海外から30メーカーが製品を投入し、勢いが増している。
MM総研は、2020年度にはSIMフリー市場が570万台規模へと成長し、スマートフォン出荷数のうち17%を占めると予測。スマートフォンの買い換えサイクルが伸びていることから、大手キャリア向けの出荷は軟調に推移していくが、2020年度の5G導入により回復が期待できると分析している。