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SIMフリースマホでも緊急地震速報やJアラート、Android 8.1から

 電気通信事業者協会(TCA)は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が送信する緊急時のメールについて、3社がAndroid 8.1向けに共通受信仕様を策定したことを明らかにした。

 これにより、Android 8.1以降では、「緊急速報『エリアメール』」(ドコモ)、「緊急速報メール」(au、ソフトバンク)の名称で提供されている一斉配信のメール(ETWS)の受信に専用アプリケーションが不要になり、今後はSIMロックフリー端末でもこれらの緊急メールを受信できることが期待されるとしている。

ドコモの緊急速報「エリアメール」の概要。各社とも仕組みは同じ

【追記 2017/12/27 22:03】
 NTTドコモによれば、SIMロックフリー端末で、「共通受信仕様」に対応している場合は、OSがAndroid 8.1にバージョンアップされると同時に、OSの標準機能でエリアメール(ドコモの名称)を受信できるようになる可能性があるという。

 共通受信仕様に対応しているかどうか、あるいは今後対応するかどうかは、SIMロックフリー端末のメーカーやモデルによって異なることになる。

 なおドコモでは、共通受信仕様の策定にあたって、ETWSの中でこれまで使ってきた信号の種類は変えていないとしており、3社でETWSの信号の使い方について、Android 8.1向けに仕様を公開した形。

 MVNOサービスを手がけるインターネットイニシアティブ(IIJ)では、ETWSとSIMロックフリー端末の挙動について公式ブログで2017年9月に報告している。

 それによれば、ETWSとして定義される一斉配信の仕組みは信号の種類がいくつかに別れており、日本では「緊急地震速報」として早くから整備されてきた「地震」「津波」については、国際的にも利用方法(ETWS内のどの信号を使うか)が統一され、SIMロックフリー端末の多くのモデルでも受信・表示できる。

 一方で、自治体が発する災害・避難情報や、消防庁が発する「弾道ミサイル情報」(Jアラート)などは、同じETWSであっても「緊急地震速報」とは別の信号を使っている。これらはSIMロックフリーの端末で仮に受信しても、何を表示すべきかがメーカーによって設定されていないため、表示できないなどの課題があった。