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時速100kmの列車と4K/8K映像、KDDI・JR東日本・サムスンの実験

 KDDIとJR東日本は、「5G」を使った電車への映像伝送実験に成功した。サムスン電子の技術を活用したもので、4Kおよび8Kサイズの高精細な映像をやり取りできた。

 実験は、埼玉県内での約1.5kmの区間で、JR東日本の試験車両「MUE-Train」が約100kmで走る中で行われた。28GHz帯の電波を使い、先頭車両の4Kカメラで捉えた映像を送出し、その一方で車内では8K映像のストリーミング受信に成功。またMUE-Trainは基地局から基地局へのハンドオーバーにも成功している。

 サムスンのソリューションを活用し、5G端末と基地局、仮想化されたRAN(Radio Access Network)と仮想化コアネットワークという構成。最大通信速度は1.7Gbpsを記録した。28GHz帯という高い周波数帯の電波で走行する電車と通信するため、電波をビームのように集中させ、なおかつ動きに追従するビームトラッキング技術で実現したという。

 これまでKDDIではサムスンとの5G実験で、時速190kmで走るクルマと5Gで通信する実験にも成功している。