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「5G×プロジェクションマッピング」でパラアスリートを応援、ドコモ代々木ビルで

 2020年の東京パラリンピック開催まであと1000日となった11月29日、東京・代々木にあるNTTドコモ代々木ビルに、パラアスリートへの応援メッセージがプロジェクションマッピングで描かれた。投影される映像は、2020年頃に商用化される「5G」の技術を使って送られたのだという。

 同イベントは、10月、東京オリンピック1000日前にあわせて開催されたものとほぼ同じ内容。18時30分からスタートしたプロジェクションマッピングは、まず専用サイトでメッセージの投稿を受け付け、その内容がプロジェクションマッピングで代々木ビルに映し出される。

【ドコモ代々木ビルのプロジェクションマッピング】

 その後、2020年をイメージした東京の風景が投影され、最後には、パラアスリートの山田拓朗選手(水泳)、竹内望選手(卓球)、亀山楓選手(バドミントン)が登場し、その姿がリアルタイムでキャプチャされ、代々木ビルの壁に映し出された。カメラで捉えた選手の背景は、緑や青など合成用のものではなかったが、NTTが開発した「Kirari!」という技術でシルエットが切り出され、CGと合成された形。5Gの低遅延を活かして、300mほど離れた基地局へ映像を送出。

 5G推進室主幹研究員の奥村幸彦博士によれば、今回は28GHz帯という高い周波数で、128のアンテナ素子を使ったMassive MIMOとビームフォーミングで映像を伝送した。5Gの屋外通信実験はかねてより行われてきたが、大都市の中心でテストしたことで、反射する電波があっても活用できることや、人やクルマの動きが与える影響がわかってきたなど、フィールドテストに手応えを感じている様子。四季を問わず今後も検証を続けていくとのことで、特にこれから迎えるクリスマスや正月といったシーズンに向けて、どう対処していくか、当日だけではなくスタジアムのような人が多く集まる場所などでも今後実験を重ねていくと語っていた。