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「SIMロック解除」のルール、12月1日の変更でどうなる?

 12月1日より、auとソフトバンクの「SIMロック解除」の受付条件が一部変更される。総務省の策定したガイドラインにあわせる形で、大手3キャリアのSIMロック解除条件がほぼ同内容に揃う形だ。

 大手3キャリアとサブブランド(UQモバイル、ワイモバイル)のSIMロック解除の受付条件をまとめた。

 なお、auでは今回の12月1日の変更にあわせ、契約者本人以外のSIMロック解除を申し込みできないように変更される。これにより、12月1日より中古スマートフォンのSIMロック解除が困難になる。詳細は、11月17日掲載の記事にて紹介している。

そもそも「SIMロック解除」とは

 一般的に、大手キャリアから販売されるスマートフォンなどは、販売したキャリアでしか利用できないように制限がかけられている。これが「SIMロック」だ。SIMロック解除は、このSIMロックを外す手続きで、これを行うことで、いわゆる「SIMフリースマホ」と同じ状態となり、他の大手キャリアやMVNO、海外キャリアなどのSIMカードが利用できるようになる。

 SIMロックにより制限される範囲はキャリアによっても異なる。たとえば、NTTドコモのスマートフォンでは、ドコモのネットワークを利用するMVNO(IIJmioのドコモプラン、楽天モバイルなど)は、SIMロックを解除しなくても利用できる。一方、auのスマートフォンでは、auのネットワークを利用するMVNO(mineoのauプラン、UQモバイルなど)は、SIMロックを解除しないと利用できない。

SIMロック解除ができるタイミングは購入方法によって異なる

 SIMロック解除の受付条件は、端末代金の支払い方法として、一括払いか分割払い(割賦払い)のどちらを選んだかによって変わってくる。

 原則として、一括払いを選んだ場合、購入後すぐにSIMロック解除できる。分割払いの場合、購入日から101日目以降にSIMロック解除が可能となる。ただし、このルールには例外が3つ存在する。

 1つ目は、キャリアの特定の割引制度を利用し、端末を安く購入した場合で、一括購入であっても、購入日から101日目以降まで解除できない。該当する制度は、NTTドコモの「端末購入サポート」、auの「au購入サポート」(2018年1月以降に適用予定)、ソフトバンクとワイモバイルの「一括購入割引」、UQモバイルの「UQ購入サポート」などで、いずれも長期の利用を条件として、購入時の端末価格を大幅に割り引く内容となっている。

 2つ目は分割支払いの場合に、購入から101日以内に割賦残金を一括で支払えば、支払い確認後すぐにSIMロック解除できるようになる。

3つ目は、機種変更の場合が対象となる。端末を購入した回線で、以前にSIMロックを解除した実績があり、かつ、前回のSIMロック解除から101日以上経過している場合は、分割購入の場合でも、即日でSIMロック解除が可能となる。

購入方法備考SIMロック解除時期
一括購入原則即日
※端末購入サポートなどを利用した場合購入から101日目以降
分割払い原則購入から101日目以降
※残債を一括返済した場合支払いの確認後すぐ
※SIMロック解除履歴がある場合前回のSIMロック解除から101日経過後

手続きの方法

 NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイルでは、いずれもサポートサイトとキャリアショップでSIMロック解除を受け付けている。サポートサイトからの手続きは手数料無料で行えるが、キャリアショップの店頭で手続きする場合、3000円の手数料が発生する。UQモバイルは、サポートサイト(手数料無料)か電話(手数料3000円)での受付となる。

 SIMロック解除の手続きは、契約者本人のみ申し込める。SIMロック解除の手続きをする前に回線を解約した場合、解約から101日以上経過すると、SIMロック解除を申し込めなくなる。

 なお、SIMロックを解除して、ユーザーが用意した他社のSIMを挿して利用する場合、原則として元のキャリアの動作保証の対象外となる。端末によっては他社が利用する周波数帯に対応していない場合もあるため、実際の利用には注意が必要だ。