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au参加の月面ロボットレース、ロケット相乗りの印・チームインダスが来日
au×HAKUTOの「SORATO」と一緒にローバー展示イベントを開催
2017年4月21日 16:45
KDDIと、ispaceの月面探査チーム「HAKUTO」は、民間のロボット月面探査レースに参加するインドのチームを招き、両チームの探査機(ローバー)の展示などを行う一般公開イベントを開催する。会場は東京・水道橋にある東京ドームシティの宇宙ミュージアム「TeNQ」で、期間は4月23日~5月7日。4月23日にはファンミーティングとしてスペシャルイベントも開催される。入場には「TeNQ」の入場料(1200~1800円)が必要。
賞金2000万ドル(約22億円)という、民間によるロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」(グーグル・ルナ・エックスプライズ)の概要や、日本のチーム「HAKUTO」とそのローバー「SORATO」、レースの要件になっている通信技術をauがサポートする取り組みは、これまでもお伝えしている。「HAKUTO」のローバー「SORATO」の開発は最終段階で、引き続きクラウドファンディングなどで資金も募集している。
チーム「HAKUTO」は、日本と同じく最終選考の5チームに残ったインドのチーム「TeamIndus」(チームインダス)とロケットの相乗り契約を締結しており、チームインダスが打ち上げるロケットおよび月着陸船に相乗りしてレースに参加する。ロケットは、2017年12月28日にインドのバンガロールから打ち上げられる予定。
今回のイベントでは、「TeamIndus」のメンバーやローバーが初めて来日し、ロケットや月面までの過程、着陸船の概要などが解説される。両チームのローバーだけでなく、打ち上げや月までの過程も詳しく分かる内容になる。4月23日は、抽選で両チームのローバーの操縦体験が可能。4月29日、30日も「SORATO」の操縦体験イベントが実施される予定。
4月21日にはイベント会場になる「TeNQ」にて、報道関係者向けの説明会も開催された。KDDI 理事 コミュニケーション本部長の山田隆章氏は、今後もレース終了まで強力にサポートしていくことや、「TeamIndus」のローバーとイベントで共演することで「いよいよ打ち上げが近づいてきたと実感している」と語り、民間による初の月面探査の成功や、レースの優勝に期待を語った。
チーム「HAKUTO」の袴田代表からは、引き続きクラウドファンディングを通じて資金を募集していることや、支援者の名前をローバーに刻印して打ち上げる予定であることや、8月にはローバー「SORATO」をインドに輸送するといった今後のスケジュールを解説した。
「TeamIndus」のSridhar(スリダー)氏からは、「TeamIndus」やそのローバーの概要、施設などが紹介され、打ち上げるロケットの周回軌道や月着陸船の仕様なども解説された。
袴田代表とスリダー氏はトークセッションにも臨み、日本とインドが宇宙開発でも重要なパートナーであることや、レースが終了しても、さらに宇宙開発の事業を協力して推進していきたいといった、共通のビジョンも語られた。