【CES 2020】

TCL、500ドル以下の5Gスマホなど3機種を発表、折りたたみスマホの試作機も公開

 1月7日(現地時間)に米ネバダ州ラスベガスで開幕する「CES 2020」に先立ち、中国メーカーのTCLはプレスカンファレンスを開催。TCL Communication製のスマートフォン3機種を発表した。ただし、CESでの発表はあくまで“チラ見せ"と位置づけられており、各端末の詳細は2月にスペイン・バルセロナで開催される「MWC Barcelona」で公開されるという。

TCLブランドを冠したスマートフォン3機種が発表された

 TCL CommunicationはBlackBerryやAlcatelなど、他社から承継したブランドを使ってスマートフォンを展開していたが、昨年9月にドイツ・ベルリンで開催されたIFAでは、TCLブランドのスマートフォン「TCL PLEX」を発表。テレビ事業で培ったディスプレイ技術を、スマートフォンに展開していくことを明かしていた。TCL PLEXは、日本でも、販売代理店のFOXが取り扱うことで、年末に発売されている。

 TCLのプレスカンファレンスで発表されたのは、これと同じTCLブランドを冠するスマートフォンで、「TCL 10 L」「TCL 10 Pro」「TCL 10 5G」の3機種。5G対応のTCL 10 5Gを含め、いずれの端末も500ドル以下(約5万4170円)とリーズナブルな価格を打ち出すという。3機種とも、デザインはほぼ共通。背面上部には4つのカメラが並び、TCL 10 Lと10 5Gについては、指紋センサーがその下に並ぶ。背面の左右は、わずかにカーブしていることも分かった。

TCL 10 Pro(左)とTCL 10 5G(右)。TCL 10 Proのみ、ディスプレイがカーブしていることが分かる
左からTCL 10 L、TCL 10 Pro、TCL 10 5G。背面上部にクアッドカメラを配置するなど、デザインには統一性を持たせている
3機種とも、500ドルを下回る価格になるという。5Gモデルも500ドル以下になる模様だ

 一方で、TCL 10 Proはややデザインテイストが異なり、背面の処理もマットな仕上げになっている。クアッドカメラもフラットに近い形で収められており、ディスプレイも有機ELで左右がカーブしているようだ。

TCL 10 Proのみ、背面がマットな仕上げで、カメラもフラットに近い形で収められている。指紋センサーも背面には搭載されない

 詳細なスペックはMWCまでお預けで、現時点では公開されていないが、TCL 10 Lがもっとも廉価になる見込み。同モデルは、カメラも4800万画素とほか2機種よりやや画素数が低い。

 TCL 10 L、10 5Gは、6400万画素のカメラを搭載し、AIでの処理も行うようだ。端末の背面に刻印されたスペックを見ると、3機種ともマクロレンズや超広角レンズを搭載していることがうかがえる。また、3機種ともTCL Plexと同じ「NXTVISION」に対応しているようだ。

TCL 10 Lの背面。刻印を見ると、カメラが4800万画素で、ほか2機種よりやや画素数が低い
3機種とも、ディスプレイの高画質化機能であるNXTVISIONに対応する

 TCL Communicationは、プレスカンファレンスでフォルダブルスマートフォンのコンセプトモデル「TCL Foldable」も公開した。こちらはそのまま商用化するというわけではなく、発売時期なども言及されなかったが、内側に折りたたむ端末になる模様。実機の開発も進んでいるようだ。

プレスカンファレンスでは、フォルダブルスマートフォンの「TCL Foldable」も公開された