石野純也の「スマホとお金」
ドコモ「データプラス」110円値上げ、ahamoの段階制で高額化の落とし穴
2026年10月29日 00:00
12月1日に実施されるドコモの料金改定で、意外と見落とされがちなのが、2回線目の料金です。ドコモでは、「ドコモMAX」や「ahamo」などの主回線に対し、もう1回線をペア回線として紐づけができる「データプラス(5Gの場合は5Gデータプラス)」を用意しています。
主要な料金プランではないため、発表会では割愛されていましたが、実はこのデータプラスもわずかながら値上がりします。また、データプラスを紐づける側のahamoが段階制になるため、料金改定によって少しだけ仕組みも変わります。“ドコモ特集”の最後は、このデータプラスの変更点を見ていきましょう。
料金は110円アップ、ahamoと紐づける場合には注意も
データプラスは、1100円の料金で2回線目が持てる料金プラン。タブレットやPCなど、音声通話がないデバイスを想定しており(SIMを挿せばスマホでも使えますが……)、旧料金プランでは「ギガライト」などの容量制限がある料金プランと組み合わせた場合、主回線のデータ容量をシェアする形でした。これに対し、無制限のプランと組み合わせると30GBという制限がつきます。
2023年には、主回線に指定できる料金プランにahamoが追加されました。ahamoは、当時、20GBの料金プランだったため、上記のギガライトと組み合わせた場合と同様、主回線であるahamoの20GBをデータプラスとシェアする形が取られていました。一方で、データ容量を80GB追加する「大盛りオプション」を加えると、主回線が無制限と同じ扱いになり、30GBという容量制限が設けられます。
実はこのデータプラスも、12月1日の料金改定で料金が上がります。値上げ幅は110円。1100円から1210円への値上がりになります。ただし、データ容量などはそのままで、無制限の料金プランに紐づけた場合には基本的に30GB、そうでないときには主回線のデータ容量を使用する形になります。
ただし、ahamoについてはやや扱いが変わるようです。これは、ahamoが段階制を導入し、大盛りオプションを廃止するためです。また、ahamoの最低容量は30GBから40GBに上がりますが、データプラス側の上限は30GBで打ち止め。以降の通信には速度制限がかかる形になります。ドコモMAXのような無制限プランとのバランスを取った結果と言えるでしょう。
注意したいのが、データプラスはあくまで主回線の容量を消費するという点です。この点は現行のahamo+データプラスと変わっていませんが、12月1日からahamoに段階制が導入されるため、うっかりデータプラス側で使いすぎてしまうと、2段階目、3段階目になり、料金が上がってしまうおそれがあります。
段階制になるため注意が必要だが、2回線目としては安さをキープ
極端な例ですが、データプラス側で上限いっぱいの30GB使った場合、主回線のデータ利用量が10GBを超えると、2段階目の料金である4125円がかかります。また、データプラス側で30GBを消費すると、主回線側で30GBを使っただけで、3段階目の5115円まで料金が上がります。
主回線側が段階制になるからこそ、今までよりも使い過ぎには気をつける必要があると言えます。上限設定をしておけば料金が上がるのを回避できるため、毎月の変動を少なくしたい人は忘れずに設定しておきたいところです。
主回線のahamoで165円、データプラス側で110円の値上げになるため、このスタイルで2回線持ちしている場合には、トータル275円の値上げになります。2回線合算での料金は4345円。データ容量はシェアされるとはいえ、2回線をこの金額で持てるのは依然としておトク感があると言えます。
大手キャリアのオンライン専用プランだと、KDDIグループのpovo2.0が5GB、1380円で最低水準。一方で、ドコモの場合、主回線のahamo側のデータ使用量を35GBに抑えれば、データプラスで5GBを1210円で利用できることになります。また、1回線目のデータ使用量を今の上限である30GBで済ませれば、データプラス側は1210円で10GB使える計算になります。
値上がりはするものの、主回線の段階をまたいでしまうような使い方をするのでなければ、他社でデータ回線をもう1回線持つよりもおトクに使える形になります。
ステップをまたぐと割高に、ただしメリットも継続
一方、ahamo側で35GB、データプラス側で10GBを使いたいような時だと、少し話が変わってきます。上記のように、ahamo側の段階が上がってしまうからです。12月1日以降、ahamoの料金は閾値をまたぐごとに990円上がります。データプラスをつけてさらに料金の段階が上がると、追加でかかるのはトータルで2200円になります。
10GBであれば、povoで365日間トッピングを購入し、分割払いにすれば毎月1800円で利用できます。MVNOであれば、IIJmioのドコモeSIMで1050円しかかかりません。合計でどの程度のデータ容量が必要かで、おトク度が変わってくると言えるでしょう。
それでも、1回線を追加する料金としては比較的安価なことも事実。また、ahamoに紐づけるデータプラスは、一部の特徴がahamoと同等になるのも大きなメリットです。具体的には、海外ローミングが無料になるのがそれです。2回線使えて、かつ海外でも無料で利用できるため、海外への渡航が多い人にはうれしい特典になると言えるでしょう。
また、過去にも記事にしたように、データプラスも個別の回線として扱われるため、機種変更などの手続きができます。この回線に紐づけて、割引を受けたり、補償サービスを受けたりすることもできます。音声通話ができないため、王道としてはタブレットやPCでの利用が想定されているものの、2台目スマホでの利用もできると比較的自由度が高いのもメリットです。
メインのスマホとは別に、「Xiaomi 17 Ultra」のようなカメラに特化した端末や、「iPhone Duo」「Galaxy Z Fold8」のようなフォルダブルスマホに入れて使う手もあります。値上げされて110円アップになってしまうデータプラスですが、依然として使い勝手はいいと言えます。ただし、ahamoのように、段階制と組み合わせることで想定以上の出費になるケースもあるため、この点は要注意と言えそうです。









