超軽量の薄鋼板＆ジッパーのポシェットが超便利

　電気系パーツやコスメティック商品、腕時計やアクセサリーやその周辺商品、小さなステーショナリー系のアイテムなど昨今の日常生活にはけっこう細かく整理収納の難しいモノが身の回りには溢れている。

　それらの商品を永続的あるいは一時的に保管する入れ物はけっこう目にすることも多いがそれなりの価格だ。また全体として外観やカラーに個性を強調する傾向が強くグループやシリーズとしての共通性や一貫性にハーモニーのないことも多い。

　今回ご紹介するのは縦横7cmの正方形のただの“小物入れ”だ。販売する側では“レトロなコインケース”とかのタイトルで販売しているネットショップも多い。しかし実際に使い道を考えるのは購入者であって簡単に使い道を限定するモノでもなさそうだ。

　単価が296円と極めて安く「合計が1500円を超えれば送料無料」に惹かれて10個ほど衝動買いして日頃お世話になっている人にプチプレゼントとして差し上げる目的で購入した。コーナーが綺麗に湾曲した上下両面の薄鋼板には様々なガジェットのカラー写真が極めて綺麗にセンス良く印刷されている。

　そして両開きのジッパーで三面が開き全面的にオープンできる構造だ。全体を指先で摘まんで持てるように短いループストラップが付属する。筆者が購入したのは昔懐かしいオープンリールのテープデッキの縮小版が印刷されたものやエレキギターのブリッジ付近のイメージが印刷されたもの。加えてインスタントカメラ、レガシーなラジオ、カセットテープ、懐かしいアコーディオンなどを取り交ぜて全部で10個。

　キッチン秤で実際の重さを測定してみたところたったの30g。これはもうほとんど重さを感じないレベルだ。Webショップの推奨の様に小さくたたんだ紙幣や小銭を入れることも出来るが、なにぶん薄鋼板の缶のようなイメージなので内部で小銭が当たってカチャカチャと煩い。どちらかと言えば質量の高いモノ以外の方が良さそうだ。

　新幹線や飛行機の中で乾燥すると喉がいがらっぽくなる人なら大阪のおばちゃんの様にキャンディや小さなチョコレートのモバイル収納ケースにはピッタリだ。また同じように移動中に使用することの多そうな目薬やその関連品、日常使っているお薬なども適しているだろう。

　少しだけ楽器をやる筆者はお気に入りのピックを一杯入れてスタジオやライブに行くことが多い。かなりの枚数が入るので自宅でも出先でも重宝している。このままのスタイルでベースギターのソフトケースに入れて置けるので便利だ。

　時には国内外の旅行に乾電池を持って行った方が安心なこともあるので自宅でも乾電池や充電池を入れて出発の時にこのパッケージのまま持ち出すことも有用そうだ。ここ2カ月ほどいろいろなモノを入れて自宅で使ったり持ち出したりしてみたが既成概念を捨て去ってトライしてみることが結果的になかなか有用な使い方が見つかりそうだ。

　筆者の現在の一番有用の使い道はまずは自宅でも出先でもその収納方法に法則が無く悩んでいた有線イヤホンの収納だった。時代は完全ワイヤレスイヤホンの時代に移行しつつあるが、まだまだ有線イヤホンにも高機能な優れモノがある。

　高級イヤホンならそれなりの専用ケースが付いていたりするが、ケーブルの巻き付け方法が指定されており、短時間でチャチャッと収納することが難しいこともある。

　その点この薄い薄鋼板ポシェットならイヤホンとケーブルを指先でクルクルと丸めてまとめて収納するのもアッというまで超スピーディだ。筆者はかつて名器と言われたAKGの有線イヤホンであるK3003をお気に入りのUSB DACと組み合わせて未だにしつこく愛用している。慣れるとクルクルと丸めて放り込んでジッパーを締めるまで10秒以下だ。

　そしてもう一つの使い方は最近はますますコンパクトサイズになってきたUSB ACアダプターと最低限のUSBケーブルの収納だ。今は日帰り～1泊出張の時の充電環境としてANKER 30WのNano II充電器と柔らかいシリコンケーブルの組み合わせを常時収納している。これもギリギリ収納可能だ。もう少し小さな20Wクラスなら楽勝だろう。

　10個ほど購入したポシェットだが既に8個は親しい友人にプレゼントして評判は上々だ。残った2個に新しい柄の仲間を迎えようと考えている。ポシェットはダイソーなどで売っている直径20mm足らずのマグネットで金属製の玄関ドアや冷蔵庫などにも簡単に吸着できるのでなかなか便利だ。ぜひ新しい使い方を工夫して欲しい。