本日の一品

夏休みにファミリーで遊ぶ「ソーラーバッタ」が面白い!

 連日暑くてよほどの目的や必要でもない限り屋外に出る気のしない日が続きますが、皆さんはどうお過ごしだろうか……。筆者は訳あってここ3週間ほど原稿書きのお休みをいただき、エアコンの効いた部屋でゴロゴロ。当然、連日暇でサブスクのドラマや映画三昧。そろそろ飽きがきて辿り着くところは、いつものネットショップの徘徊となった。

 そんな時に、ここのところよくお世話になっているAliExpressで面白そうな「SOLAR GRASSHOPPER」(以降:ソーラーバッタ)を見つけて、脊髄反射的に買ってしまった。購入時に他の商品との組み合わせで値段や配達期間は多少変化するようだが、筆者が購入した時は1匹259円。日本までの配送にかかった時間は約10日ほどだった。

 ソーラーバッタは、簡単に言ってしまえば背中にごく小さなソーラーパネル(実測30mm×18mm)を背負い、胴体後部に偏心モーターを搭載。6本の針金の脚と2本の緑色の触角が生え、本体の振動でキョロキョロと動く2つの眼の付いたグリーン色のバッタだ。簡単な電子回路基盤とソーラーパネルは表裏一体で、それをプラスチック製のバッタが咥えこむ構造で、総重量は実測たったの5gだ。

 ソーラーと聞くと昨今のスマホユーザーが一般的に思い浮かべるものは、コンパクトなソーラーパネルをUSBバッテリーの表面に取り付けたモバイルバッテリーやアウトドアでスマホに直接充電してくれる折り畳み式のソーラーパネル、被災時やキャンプなどで利用できるソーラーパネル付きの折り畳み式のランタンなどだろう。

 ソーラーバッタは、ソーラーパネル付きモバイルバッテリーやスマホ充電用の折り畳みパネルのように対象が蓄電型のバッテリーではなく、ソーラーパネルで受けた太陽エネルギーを時間差なくダイレクトに偏心モーターに送りドライブして、テクノロジー型のバッタを生き物のように動作させる玩具だ。感覚的には太陽光を受けてユラユラと動くソーラー系の玩具と同じ仲間だといえる。

 ソーラーバッタが空路で遠路はるばる我が家に届いた日は、東京はあいにく太陽がほとんど見えない超曇天の日。お天道様のエネルギーをアテにできなくても、諦めの悪い筆者は、なんとかほかの手段を使ってでも一刻も早くソーラーバッタを動作させたくなってしまった。

 ソーラーの知識どころか超文系の筆者が最初に太陽の代わりに、と考えたのは引き出しにあった小さな丸いLED発光ユニット。内蔵バッテリーが放電状態のソーラー電波腕時計を充電できるのだ。そしてもうひとつは家族が買った電気スタンド。それ以外には熱を豪快に出すレガシーな電球型電気スタンドも使ってみたが、肝心のソーラーバッタはうんともすんとも動かなかった。

 ソーラーバッタが担いでいるソーラーパネルは、10桁程度のソーラー電卓を動作させるならまだ可能かもしれないが、たとえ極めて小さな偏心モーターでもそれを蓄電する二次電池を使うことなくダイレクトに電流を流して回転させるほどのパワーには程遠いことがやっとわかった。

 幸いにも翌日は朝から快晴だった。念のためにお昼を過ぎてもうギンギンに太陽が照り気温もうなぎ登りの午後に、筆者はソーラーバッタを持って屋外に出た。なんと超驚いたのは、太陽光の方向にソーラーバッタの背負っているソーラーパネルを意識して向ける前に、既にソーラーバッタは太陽光を受けてブルブルしている。改めて太陽光のエネルギーの凄さを認識してしまった。イソップ童話の“北風と太陽”の勝負は正しいのだ。

 日陰のまったくない自宅近所の植え込みのフチに、ソーラーバッタを置くと直ぐに太陽光を受けてブルブルしてしまい、なかなか撮影スタートのタイミングがとれない。結局、動画を撮る時は、撮影開始までは筆者が太陽とソーラーバッタの間に入って人為的に日陰を作って太陽光を遮る格好で、カメラの撮影スタート後に体を移動して太陽光がソーラーバッタに当る様にして撮影を行った。

 もちろん筆者のようにソーラーバッタの動きをじっくり研究して、6本の脚の長さや関節の角度設定、接地の仕方等を細かく調整してソロ遊びをするのももなかなかだ。また大きなお皿に浅く水を張った状況でソーラーバッタをバタバタとあめんぼうの様にして遊んでみるのも楽しい。シンプルな構造なので途中故障は少ないが、安価な分個体差はありそうだ。

商品発売元購入価格
「SOLER GRASSHOPPER」ソーラーバッタおもちゃ-259円