本日の一品

太陽光でみるみる回る「ソーラーマニ車」

 「マニ車(ぐるま)」をご存じでしょうか。チベット仏教などで知られる仏具で、表面にお経が刻印されていたり、内部に経文(お経)が内蔵されてたりする回転式ドラム型の機器です。これをぐるぐる回すと、回した回数だけお経を唱えるのと同じ功徳を得られるのだそうです。

 要するに文字が読めない庶民でも気軽に功徳を得られるよう、プログラミングで言うところのライブラリ化・オブジェクト化したお経というわけです。筆者がその発想を初めて知ったときには、何という合理化だ! と思わず唸らされました。

 そんなマニ車ですが、筆者もいくつかモビリティーに優れた小型のものを所持しており、主に筆者と家人がスマホゲームのガチャを回すときに一緒に回すなどして活用? しています。筆者と家人に特定の宗派へのこだわりは一切ありませんので、良いものが出てくれるならなににでもすがるのです。

 そんな筆者宅の奇習を知る友人から、手動では合理化など見込めない。時代は自動化! という薦めを受け、このたび「ソーラーマニ車」を購入してみたのでご紹介させていただきます。

ソーラーマニ車(左)と、手動のケータイ型マニ車(右)と、愚かな人間をよそに昼寝する猫(背景)

 ソーラーマニ車は、文字通り太陽光発電で動くマニ車です。背面に太陽光を受けるパネルがあり、ここに光を当てるとマニ車がカラカラと回ります。おそらくプラスチック製の本体と表面全体に施された金メッキが相まって、なんとも言えないチープ感を醸し出しているのが筆者好みです。

正面から見たソーラーマニ車。写真でも伝わるこのチープ感
背面のパネルで太陽光を受けて回転します

 光を感知して動く机上のマスコットが少し前に流行したことがありました。ソーラーマニ車も同じようにオフィスに置いておこうと最初は思ったものの、本製品は蛍光灯程度の光では発電力が足りないようで、室内だと窓際に置いておかないと回ってくれません。仕方ないので自宅の出窓が定位置になっています。ただ蓄電する機能もないらしく、光を当てておかないと止まってしまいます。その代わり、光が強いほど回転スピードは上がります。勢いよく回っている日には、今日は洗濯物がよく乾きそうという目安になってくれています。

太陽光を受けて回るソーラーマニ車。陽の光が強いとすごく回ります

 ちなみにジョークグッズとして受け取られがちな本製品ですが、「USBマニ車」とか「LED仏像」などと検索してみると、多数の製品が見つかります。主にアジアの仏教国では仏像が日本よりも生活に根ざした身近な存在で、仏具を装飾したりデコったりするのが当たり前です。ソーラーマニ車もそういった製品の一つなのでしょう。

家に来た友人たちが、こぞってソーラーマニ車の前でガチャを引く様子

 とはいえ我が家では、子どものおもちゃとして、猫の昼寝のお供として、そしてスマートフォンゲームのガチャを回すときに活躍しがちなソーラーマニ車なのでした。なお、このソーラーマニ車が来てからガチャの成果がどのように変化したのかについては、ご想像にお任せします。

製品名購入場所購入価格
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