本日の一品
メモリーが多くなってサクサク動いて使いやすくなったRaspberry Pi 4
2020年2月25日 06:00
小さなボードコンピュータのRaspberry Piに、性能が上がった「4」が登場した。Raspberry Pi 4ではプロセッサ性能がアップしたほか、RAMが4GBという大きいバージョンがあることが最大の特徴。内部のインターフェースも変わっており、よりPCっぽいことができるのではと思ったのだ。
購入したのは2019年の11月下旬に最初に登場した4GBタイプで、RAMが多くなっていることもあって従来よりも少し値が上がり7000円台。Raspberry Piも新型になるたびに気軽に買える金額ではなくなってきているが、RAM容量アップもされているので仕方がない。
そして、4GBになったこと以外に有線LANの内部の接続が変わっており、ギガビットイーサネットの速度が存分に活かされるようになっている。また、USBも3.0になって高速なストレージの速度を活かせるようになっている。
その一方で、電源の要求電流が最大3Aと大きくなったこともあって電源端子がUSB Type-Cになり、発熱も大きくなっている。そして、モニターの出力もマイクロHDMIになり、LANとUSBの位置も変わっているのでケースはRaspberry Pi 4B用でないと適合しない。周辺機器も従来のRaspberry Piのものをそのまま使うわけにはいかず一部買い替えが必要だ。
そして、Raspberry Piといえばさまざまなインターフェースと組み合わせていろいろなことのできる小型コンピュータだが、今回は当初の思いつきどおりPCらしく使ってみることにした。
インストールは実は非常に簡単になっており、従来ながらのRaspbianでのインストールもできるが、簡単なのはRaspberry PiのWebサイトから「NOOBS」を選ぶこと。ダウンロードしたファイルを解凍して中身を、FAT32でフォーマットしたmicroSDカードにコピペするだけでインストールが始まる。NOOBSの場合はそのままOSになるのではなくインターネットからさらにファイルをダウンロードしてOSを生成するので、最初の起動までにネット環境と処理時間が必要になるが、それでもSDカードの複雑な生成手順がないのはうれしい。
そして、起動したらChromiumブラウザを開いてGoogleアカウントを設定すれば、履歴やブックマークなどが同期、Google Chromeと同様に活用できる。
Webブラウザでインターネットにアクセスするまでならもうここで完成している。しかも動画再生もでき、全画面で動きの激しい動画を再生するのでもなければ、だいたい快適に見ることができる。
ちなみに、最初にRaspberry Pi 4を使い始めたときは、動作が遅いと感じ、Webブラウザの表示もタブ切り替えも遅く、かなりストレスを感じていたが、これは、microSDカードのデータ伝送速度に依存するためで、使い古しの適当なmicroSDカードを使っていたことが原因だった。
そこで、最近普及が始まった「A1」のマークのあるApplication Performance Class 1に対応したカードに交換したところ期待どおりWebブラウズが高速化した。速度が早くなったRaspberry Piには、それに見合ったランダムアクセスが高速なmicroSDカードが必要だということを実感した。
その後は、ほぼつけっぱなしのWebブラウザ端末として使っている。PCを立ち上げることなく、すぐに大型の液晶モニターでWebブラウズができることは非常に便利。省電力で使え、SDカードやケースを入れても1万円程度で揃うことを考えればコスパもいい。
本来ならRaspberry Pi 4はもう少し小型コンピュータらしい実験などに使いたいところだが、ここまで性能が上がると逆に気楽なWebブラウザ端末として使いたくなる。今回買ったRaspberry Pi 4は、当分の間は液晶モニターとセットでお気楽端末として活用するつもりだ。
製品名 | 購入先 | 価格 |
---|---|---|
Raspberry Pi 4 4G Model B | RSコンポーネンツ | 7092円 |