てっぱんアプリ!

Notion対抗リアルタイムコラボツール「Microsoft Loop」、要素のコンポーネント化も

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇
アプリ名: Microsoft Loop
開発者: Microsoft Corporation
価格: 無料
対応OS: Android 8.0 以降
カテゴリ: ビジネス

 チームメンバーとオンラインで情報交換しながら仕事をするのが当たり前になった今、そこでのツール選びが仕事の効率や成否を分ける、と言っても過言ではない。コラボレーションツールとしては「Notion」の注目度が高いが、マイクロソフトも新たに「Microsoft Loop」でその分野に挑戦している。

他のユーザーとリアルタイムコラボできる「Microsoft Loop」

タスク管理や投票の機能も簡単に挿入

 「Microsoft Loop」は、チームコレボレーションのためのツール。複数メンバーが同じ「ワークスペース」にアクセスし、共有したい情報を書き込んで仕事を進めていくことができる。2023年8月11日現在はプレビュー版で、Web版とWindowsアプリケーション版、Androidアプリ版がリリースされている。iOS版はTest Flightによるベータ版の段階。利用にはMicrosoftアカウントが必要になる。

 本サービスでは最初に「ワークスペース」を作成し、その中に「ページ」を追加してコンテンツを編集する。もしくはワークスペースに属さない単独の「アイデア」ページを作成することもできる。ページの中では書式付きテキストを記述できるのはもちろんのこと、表やチェックリスト、画像を挿入でき、タスク管理や投票などの要素を表形式で簡単に差し込むこともできる。これらの要素は「/」の入力で選択肢が現れ挿入できるようになるなど、Notionに近い操作性になっている。

最初は「ワークスペース」からスタート
そのなかで「ページ」としてコンテンツ管理される
ページ内で「/」を入力するか、画面左下の「+」ボタンをタップすると……
挿入する要素を選択できる
画像を挿入し、コメントとメンションしたい相手を記入した
相手から顔文字でリアクションをもらったりすることも

他ユーザーと同時編集、コンポーネントにして作業効率化も

 ポイントの1つは、他のユーザーとのリアルタイムでの共同編集だ。ワークスペースやページを他のユーザーと共有することで、自分だけでなく他のユーザーも同時に同じコンテンツを編集できる。他のユーザーがコンテンツ内のどの箇所に、何を入力しているのかが見えるため、互いに離れた場所にいてもホワイトボードを介して会話するかのように共同作業できる。このあたりもNotionと同様だ。

 Microsoft Loopならではの機能としては、「コンポーネント」というものがある。たとえば、あるチームメンバーのみが見られるページに投票用の表を作成しているとき、それをコンポーネント化(してアクセス権を設定)することで、社内の全員が日常的に見る他のページにも簡単に貼り付けて投票を募ることができる。チーム用のページにあるものと全社向けのページにあるもの、どちらに投票しても内容が連動するため手動で情報を同期するような面倒はない。

 ただしAndroidアプリ版では、現在のところまだプレビュー版ということもあって機能は限定的。新規にワークスペースを作成することはできず、ワークスペース単位の共有もできない。コンポーネント化の操作やワークスペースおよびページの削除も不可能だ。また、キーボードアプリによっては「/」を入力しても挿入する要素を選べなかったり、日本語入力が正しく行なえなかったりすることがある。今のところAndroidアプリ版は補助的な編集に利用するのが良さそうだ。

タスクの要素を挿入したところ。項目名、担当者、締め切り日を表で管理できる
他のユーザーと共有しているページでは、相手の編集作業もリアルタイムに確認可能
コンポーネント化された投票の要素。残念ながらコンポーネント化の操作はAndroidアプリからはできない