てっぱんアプリ!

紙書類の電子化だけじゃない。無料でPDF編集も可能な「CamScanner」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: CamScanner
開発者: INTSIG Information Co., Ltd.
価格: 無料
対応OS: iOS 12.0 以降、Android OS
カテゴリ: 仕事

 PDFファイルの結合、ページ抽出・入れ替えなど、ちょっとした編集であっても、使えるツールはAdobe公式を含めほとんどが有料。でも「CamScanner」なら、無料で、しかもわかりやすいグラフィカルな画面で編集が可能だ。

さまざまな編集・加工が行なえる「PDFツール」を備えるスキャナーアプリ「CamScanner」

紙書類をPDFで電子化しつつ、高度な編集も可能

 「CamScanner」は、紙書類やホワイトボードなどをスマートフォンでカメラ撮影しデジタル化する、いわゆるスキャナーアプリ。色調補正や台形補正などの機能により、きれいな画像に自動補正してPDF形式のファイルに保存することができる。

 加えて、実は強力なPDF編集機能も備えており、そのうちのいくつかは無料ユーザーのままでも制限なしに利用できる。なかでもうれしいのは、PDFファイルの結合、ページ抽出、ページ入れ替えができること。

 これらの機能を備えるPDFツールは少なくないが、有料だったり、無料でも処理するページを数字で指定するようなわかりにくい操作方法だったりする。しかし、本アプリでは無料かつグラフィカルに扱えるのがポイントだ。

紙書類をデジタル化するのに使うのが元々のメイン機能

編集済みのPDFファイルをクラウド経由で手早く出力

 端末やクラウドストレージに保存しているPDFファイルを読み込んで、各ページのサムネイル画像を一覧し、それらをタップやドラッグすることで編集できる。処理が完了したファイルはアプリ内と独自のクラウドストレージに保存され、共有機能で他のアプリと連携してファイル出力可能だ。

 ただし無料ユーザーの場合、共有機能で直接PDFファイルを出力する形だと、ページ隅に「CamScannerでスキャン」という文字が入り込む。これを避けるには、直接出力するのではなく、ファイルのリンクをアプリ連携してクラウドストレージからダウンロードする形にする。

 もしPCなど他の端末で扱えるようにしたいなら、一番簡単なのは「PCに送信」という機能だ。これは、PCのWebブラウザーに表示させたQRコードを読み取ることで連携し、独自のクラウドストレージを通じてPC側で手間なくPDFファイルをダウンロードできる仕組み。こうすれば、余計な文字が入り込むことなく編集済みのPDFファイルが素早く得られる。

 有償ツールがもつ高度なPDF編集機能までは使わないけれど、業務に使うPDF資料やスキャナーで読み取った領収証などを1つにまとめたり、必要なページだけ取り出したり、ページの前後を入れ替えたりしたい、という場面は意外に多い。そうした簡単な編集作業を気軽にこなしたいときにぜひ活用してみよう。

PDFファイルの結合は「PDFツール」ではなく、いったんPDFを端末にダウンロードし、一覧で結合したいファイルを選択して、右下のサブメニューから「合併」をタップ
複数ファイルが1つのPDFファイルに結合される
ページ抽出は「PDFツール」で「PDF抽出」を選択
ファイルを選択して抽出したいページにチェックを入れ、「抽出し新しいドキュメントを生成」ボタンを押す
ページ入れ替えは「PDFツール」で「PDFページ調整」をタップし、ファイルを選択
デフォルトで選択状態になっているサムネイルのチェックを外し、ドラッグして入れ替えた後、右下のチェックマークボタンで保存
PDFファイル出力は「PCに送信」が簡単
PCのWebブラウザーで指定のURLを開く
表示されるQRコードを読み取る
PC側でPDFのダウンロードが可能に