スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
紙書類のスキャンはもっぱらスマートフォンで行う俺
2021年4月19日 06:00
スキャナー専用機が不要になりつつある時代?
スマートフォンはさまざまなモノを吸収してしまった。携帯ゲーム機でしょ〜時計でしょ〜音楽プレイヤーでしょ〜電卓に辞書に雑誌でしょ〜……挙げればキリがないし、挙げるほどにな〜んか寂しくもなってくる。
残すべきモノもあると思うのだが、まあそれはさておき、スマートフォンに吸収されて「こりゃ便利」と思えるのが「デジタルカメラ」だ。最近のスマートフォンは特に高画質化が著しいので、コンパクトデジカメなどの出番が激減している。
そんなわけで俺もスマートフォンのカメラを使いまくり。そして気づいてみたら紙書類のスキャンもスマートフォンで行いまくりになっていた。また、そのためのアプリもけっこう存在している。
ちょっとした紙書類のデジタル化なら、スマートフォンで↑こういうよーなアプリを使えば事足りてしまう。特に最近のスマートフォンだと、そもそもカメラが高画質なので十分に実用的なスキャンができる。
なのだが、このテのアプリを使うと、「ラクに紙書類をスキャン」できるものの、そのラクさのしわ寄せも出たりする。使い方によってはスキャン結果がイマイチになったり。後で「アーッ!!! 読み取れない箇所があるーッ!!!」みたいなコトも。
上のスキャンの違いはやや極端ではあるが、お手軽スキャンアプリだと原本のイメージがけっこう損なわれることがある。そうならないためには、お手軽スキャンアプリであっても、ある程度マジメな姿勢と環境でスキャンする必要がある。
となると「な〜んだ、あんまりお手軽じゃないじゃん」と。そして「最初からスマートフォンのカメラアプリで撮ればいいかな」とも。まあこのテのお手軽スキャンアプリは、撮影もその後のファイル管理までアプリ任せにできるといったトータルのお手軽さが良いのだが。
さておき俺の場合、近年はスマートフォンの純正カメラアプリを使い、紙書類のスキャンを行っている。で、そのスキャン方法(撮影方法)がだいぶ固まり、かなり良好な結果がコンスタントに得られるようになったので、今回はその方法などについて書いてみたい。なお、以降でスキャン(撮影)に使っているスマートフォンはiPhone 12 Pro Maxだ。
紙書類を置く斜めの台(書見台)などを使う
まずは原稿の置き場所から。結論から言えば書見台のような「原稿を斜めにして置ける台」を使うのが良い。
原稿を机上に置いて撮った場合、スマートフォンや自分が影になったり、あるいは原稿に何かが反射したりして、なかなか良好な結果が得られないのはご存知のとおり。書見台のような斜めの原稿台を使えば、書類に照明が均等に当たり、スマートフォンの影もできず、撮影もしやすいというわけだ。以下、写真と説明文で見てみよう。
原稿をセットする台として、サンワサプライの「データホルダー 201-DH319W」も使っている。サンワダイレクトで2980円(税込)。↓こんなの。
ともあれ、書見台を使った途端にスマートフォンによるスキャン結果が劇的に向上したりする。ので、まずは書見台を超絶オススメしてゆきたい!!! まあ斜めに原稿をセットできる台なら何でもイイんスけどネ。タブレットスタンド+適当な板とかでも。
デスクライトなどで原稿を十分明るく照らす
続いて照明にも一手間。デスクライトなどで原稿をしっかり明るく照らすのである。って、撮影でしっかりした照明を使うのは当たり前と言えば当たり前だが、そのアタリマエについてマジメに一手間かけると、スキャン結果は向上する。
書見台を使えばスキャン結果がグッと良好になり、デスクライトを加えればスキャンのクオリティがさらに1段高まる。ここまで、大した手間ではないので、スマートフォンで紙書類などをスキャンするなら、ぜひ書見台&追加照明を使ってほしい。
プラスαで歪み原稿対応、枚数多めでも大丈夫
さらに少々モノと手間を加えると、より幅広い対象をスキャンできるようになる。例えば若干の歪みがあるような原稿のスキャン。方法としてはアクリル板やガラス板を使えばいいだけだが、効果は大きい。
ガラス板1枚使うだけで、やはりスキャン結果がだいぶ違ってくる。ちなみにA4サイズで厚手のガラス板はネットで探すと1500円くらいで手に入ったりするが、意外なほどこのサイズは売られていない。A4サイズのアクリル板はけっこう売られているが、薄いものが多いので「原稿を押さえつける用途」にはイマイチ向かないかもしれない。
あと、書見台とガラス板を組み合わせて使うと、ページをめくりながらのスキャンもわりと効率よく行える。ガラス板の下部を支点として、ガラス板を手前に倒してページをめくって、ガラス板を元に戻して原稿を押さえつけて撮影、みたいな。ただし、いちいちスマートフォンを置くことになるので、この場合は三脚などを使うのがいいだろう。
書見台、ソフト粘着剤、デスクライトにガラス板まで使えば、今時的スマートフォンを使ってかなりハイクオリティな紙書類スキャンが可能だ。そして、ミニ三脚とスマートフォンホルダーとBluetoothリモコンシャッターを加えれば、ある程度枚数の多いスキャンも効率よく行える。「紙書類をデジタル化したいけど、スキャナーを買うってほどでもないんだよな〜」てな方は、ぜひスマートフォンでの高画質スキャンを試してみてほしい♪