スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

オモシロいしスゲく実用的、サンコーの「どこでも照らす可変式3面デスクライト」

 2023年の年末、デスクライト以外のモノをネットで探していた。ナニを探していたか忘れたが、モノ探索中に興味深い製品を発見した。THANKO(サンコー)「どこでも照らす可変式3面デスクライト」である。

サンコーの「どこでも照らす可変式3面デスクライト」。メインライトとは別に、照射方向を変えられる2つのサイドライトを備えたデスクライトだ。サンコーの公式通販サイト価格は7980円。

 あーらオモシロい! メインライト+2つの角度可変サイドライト装備なんだー! その発想はなかった。さすがサンコー。

 ……てゅーか、これ便利なのでは? いや便利に使ってもらおうと発売しているんだと思うが、なんかこう守備範囲が広そう。

 デスクライトであり、幅広い範囲を照らせるワイドなデスクライトであり、2つのサイドライトはいろいろな方向を向く。サブライトを天井などに向けると間接照明としても使えるらしい。

サイドライトをこのように向けると、27インチモニター×2台を横並びにしたデスクでも幅広く照らせるらしい。
サイドライトは下も横(外側)も上も照らせる。またメインライトとサイドライトは個別にオンオフできる。サイドライトの向きによっては間接照明も可能なデスクライトとなる。

 やっぱコレ便利なんじゃ? 守備範囲がマジで広そうなのが魅力的。でも7980円かー。オモシロがってポチっと衝動買いするには……。

衝動買いを阻む要素@サンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」

 サンコーの「どこでも照らす可変式3面デスクライト」を見つけたのは、12月に入ってからだったと思う。けっこー忙しい時期。なので「とりあえず買うかどうかは保留!」としておいた。

 だが年の瀬も押し迫ってきたころには、そういう忙しさも皆無に。じゃああのデスクライトを……と再び購入するか否かを考え始めた。

 よくある俺のパターンだと「もうコレ買って今年の買い納めにしちゃえ!」みたいな。だが、この3面デスクライトについては、なーんかいろいろな思いが「軽率な購入を阻む」のであった。

 たとえばデスクライトを複数使っていること。じつは仕事机には7台もデスクライトがセットされている。

デスク左側に山田照明の「Z-S7000」が2台。不使用時は棒状に収納できて便利。
ディスプレイ上部にはBenQのモニター掛け式ライト「ScreenBar Plus」。その上にBaseusブランド品のライトを乗せている。下のライトはデスクを照らすためで、上のライトはビデオ会議時に自分の顔を照らすためだ。
デスク右側にも山田照明の「Z-S7000」が2台。加えて山田照明の「Z-37RL」が1台。Z-37RLはLEDライト内蔵ルーペで、Zライトと同様に手軽にいろいろな位置へとルーペを移動できる。

 ディスプレイ上のライトは、デスクライトというイメージではない。詳しくは下記リンクの記事に書いている。

 山田照明の4つのデスクライトZ-S7000は、主に撮影用。机上に置いた小物を撮るのに好都合なデスクライトだ。左右に2台ずつあるのは「机上の左右のどちらか空いている場所で撮るため」などの理由から。

 LEDライト内蔵ルーペのZ-37RLは、細かい作業をするのに便利。ルーペ部を非常に安定的に自由な位置にセットできてスゲく実用的&快適だ。

 てな感じですでに7台もデスクライトがある。このうえさらにサンコーの「どこでも照らす可変式3面デスクライト」を買い足すのは……、みたいな。

 あとサンコーブランド品というのもある。最近のサンコーブランド品はかなり高品質で、ユーザーの満足度が高い製品が多いと聞く。のだがスゲく以前からサンコーブランド品を買っている俺としては「かつてはハズレることが多く、わりと最近でもハズれたりするブランド」という印象がある。思い込みかもしれず、サンコーさんスイマセンって感じだが、正直なところだ。

 で、もしサンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」を買ってハズレだったら「あーっ! 既に7台もデスクライトあるのにオモシロがって1台追加購入したら見事にハズシたーっ!」ってなる。しかも暮れも押し迫ってきたころにそうなると、2023年最後のビッグ後悔でありディープに落ち込むであろー。

 などといろいろ逡巡していた。……ところで、もしかしたら、こういう3面ライトとかって流行ってんの? とか思ってAmazonを検索。すると、類似品がヒットした。↓こんなの。

 これもちょっと良さそう……なのだが、サンコーのヤツのほうが汎用性が高いと思われ、機能的にも魅力的なのであった。Amazonには、サンコーの3面デスクライトにより近い製品もあったが、現在はなくなってしまったっぽい。

 などと考えたり検索したりしていて、数日が経過。やっぱりサンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」が魅力的であり非常に気になったので、結局購入した。

 いつ買ったんだっけ? とAmazonで注文の詳細を見てみたら「最後にこの商品を購入したのは2023/12/24です」と表示された。あらクリスマス前日に。何時に買ったんだろう? と注文完了メールのタイムスタンプを見たら「2023年12月24日(日) 16:14」となっていた。あらークリスマスイブに……。

 なーんか寂しい気などまったくしないッ!!! そしてサンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」を使ったらヒジョーによかったので、以降、レビューしてゆきたいッ!!!

デスクの横にセット、どこでも明るく照らせるスゴいヤツだった!

 2023年12月26日に届いたサンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」。開梱してまず驚いたのが、2つのパーツだけで構成されていたこと。本体とACアダプターのみであった。

本体は分解できない。ACアダプターは6×4×4cm程度。消費電力は約17W。本体重量は約830g。※画像は説明書より抜粋。

 扱ってみると、本体が分解できない構造なのは好都合。机を挟むクランプ部が本体と一体型なので、本体アームを動かしているときにクランプから抜けちゃうようなことがないからだ。クランプだけ机に残して一時的にライト部を外す、みたいなことをする場合は若干面倒だが。

 続いて驚いたのが、関節部の固さ。5つの関節を持つライトだが、ライト部を左右に動かす関節以外は「スゲく固ぇゼ!!!」みたいな感じ。ライト位置設定は片手でもできないことはないが、両手で行うとこの固さをうまく制御でき、スムーズに位置設定ができる。

関節は図のとおり。それぞれの関節の可動範囲はかなり広いが、ライトを左右に首振りさせるための関節以外は、かな~り固い。クランプとアームの接続部は回転する。※画像は説明書より抜粋。

 でもスゲく固い関節により、設定したライト位置が不意に動くなどの使いにくさはほぼない。普通のデスクライトだと無理のあるライト位置にすると、その位置をキープできずにおじぎしてしまったりする。だがこの3面ライトは、どの位置にライトをもってきても非常に安定する。関節がミョーに固いものの、アーム式のデスクライトとしての実用性は高い。

 設置して使い始めて驚いたのは、照らせる範囲と、ライトの自由度の高さ。写真とともにこの3面デスクライトの使用パターンを見ていこう。

ライトの手前にはタッチ式の操作ボタンがある。
各ボタンの操作方法。※画像は説明書より抜粋。
色温度もかなり自在に変更できる。
仕事机の左側に設置した。ディスプレイの後ろに設置しなかったのは、ディスプレイと上のライトまで合わせて約60cmあり、3面ライトの可動域がかなり制限されてしまうから。また仕事机右側にはサブディスプレイがあるので、その後ろに3面ライトを設置するとアームの可動域がけっこう制限されてしまう。
この3面ライトは不使用時にはコンパクトにたためて邪魔になりにくい。ステキ!
本来はスイッチが手前にくる向きで使うのが便利。だが、デスクの左や右にセットしてスイッチを手前にすると、デスクに対してライトが少し斜めになってしまいがち。
そこで、スイッチを向こう側に。そうするとデスクとライトが平行になるように調節でき、デスクを均等に照らせる。メインライトだけでも十分明るく照らせた。
サイドライトを展開・点灯して照らすと、デスク全体を照らすことができる。このデスクは幅140cmあるが、この3面ライトだけで不足なく照らせるという印象だ。
高い位置にセットしてメインライトだけで照らしてみる。これでも十分な明るさになった。
さらにサイドライトまで使うと、強い天井照明でデスク全体を照らしているような印象となった。ただし高い位置にし過ぎると、3面ライトの光源が視野に入り、用途によってはちょっとフラストレーションがたまるかも。
どの位置にライトをセットしても、関節が固いので安定して位置をキープできる。こんなふうに超低い位置にしても安定。ルーペを使いつつの工作などにも役立つ。
ライトをこんなカタチにし、サイドライトで自分の顔を照らせば、動画配信用のライトとしても使える。アイデア次第でいろいろな用途に使える3面ライトだ。
サイドライトを上向きにし(格納状態)、室内の照明を消してサイドライトのみ点灯させた。デスクがほのかな灯りで照らされるようなイメージで、ゲームなどに集中するのにいいかもしれない。

 俺の場合、仕事机の左側にセットしたということで、やや変則的な使い方になった。それでも「こう使えるかな?」「ああしたらどうだろう?」といったアイデアのほぼ全てに対応してくれる3面デスクライト。こんなに汎用的なデスクライト見たことない。もう1台買うかも! とかマジメに思いつつ、すでにある多数のデスクライトの価値が失われていきつつある現実が悲しいかもぉぉぉぉー! みたいな?

小物撮影にもかなり便利、多灯撮影的な撮り方にも対応可能

 サンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」を発見したときに思ったのは、「小物撮影のための光源としても便利そう」ということ。そしてさっそく撮影に使ってみたら、かな~り便利!

 すでにこのライトで撮影したデジタルガジェット写真を記事に掲載しているが、この3面ライトにより撮影効率がかなり上がった気がする。どんなふうに使えるのかちょっと見てみよう。

撮影対象をミラーレスカメラとしてみた。光源がかなり高い位置まで上がるので、撮影対象を均等に照らせる。影もおさえられる。これにレフ板を組み合わせれば記事に掲載できるクオリティーの写真を撮れるだろう。
サイドライトまで使えば、撮影対象をさらに均等に照らせる。
撮影対象の一部を撮影する場合、光源を撮影対象に近づけてより強い光で照らす。そうすることでノイズを減らして高画質化できる。
撮影対象のさらに細部を撮る場合でも、光源を自在な位置にセットできるので手軽&高画質で撮れる。
ライトの光源は棒状だが、自在に回転させられるので、撮影時の光の状態を容易に変えられる。
サイドライトを展開・点灯するともっと撮影の自由度が上がる。
サイドライトをうまく使うと、レフ板などを使わずとも光の状態が自然に見える写真を撮れる。
サイドライトの角度は自在。片方のサイドライトだけ使うようなこともできる。メインライトの高さとサイドライトの位置・角度をうまく調節すると、「小物撮影の照明はこの3面ライトだけで済むかも」的な手軽さで撮影できる。
こんなような無理っぽい位置にも光源をセットできる。実際は無理はなく、この位置に光源を安定的にキープできる。

 当初は「オモシロそう、そしてちょっと便利そう」といった感じで興味を持ったサンコー「どこでも照らす可変式3面デスクライト」。だが、オモシロいどころかスゲく実用的なのであった。上記のとおり、小物撮影用のライトとしても十分実用的だとも感じられた。こんなに実用的な小物撮影用ライトが7980円。もう1台買いたいゼっ!!! ていうか買うかも。

 でもなんか現在在庫切れ中のようだ。在庫が戻ったら買おうかニャ? ともあれ、非常に実用的でコストパフォーマンスも高いと感じられたので、興味があればぜひジックリとチェックしていただきたいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。