スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

BenQのモニター掛け式LEDライト「ScreenBar Halo 2」を徹底紹介していくッ!!!

 2020年の秋口、BenQのモニター掛け式LEDライト「ScreenBar Plus」を買った。

 そのシリーズの最新機種が2025年6月に発売されたので、ソレをズギャッと購入した。「ScreenBar Halo 2」という製品で、直販価格は2万6900円。

BenQ「ScreenBar Halo 2」はPCディスプレイ上部に掛けて使うタイプのLEDデスクライトで、一般には「モニターライト」と呼ばれる。
PCディスプレイ手前のエリアを照らすことができる。ディスプレイ面には投光しないので、ディスプレイ面にライトの光が反射することはない。
ScreenBar Halo 2は後方にもLEDライトを搭載し、ディスプレイ背面を照らすことができる。部屋を暗くした状態でもディスプレイ後方が適度に照らされるので目への負担を減らせるほか、演出のための間接照明としても機能する。
ScreenBar Halo 2のオンオフや光量・色温度の調節は付属のワイヤレスリモコンで行う。明るさは前後のLEDを個別に0~100%の間で調節できる。ただし前後のLEDの色温度は個別に調節できず同じ色温度となる。リモコンは充電式で満充電から3カ月程度使用可能。

 という感じの「ディスプレイ上部に引っ掛けて使うLEDデスクライト」。直販価格2万6900円と、けっこー値の張るデスクライトだが、使ってみての俺的結論から言えば、実用性においても機能性においてもヤケに満足度ッ!!! というわけで今回はこのScreenBar Halo 2をレビューしてゆきたいッ!!!

なんでScreenBar Halo 2を買ったのか?

 俺の場合、これまでBenQのScreenBar Plusというモニターライトを使っていた。前述のとおり約5年前に使い始めたモニターライト。使い始めた理由は「ゲームに没入するために部屋を暗くしてプレイするも、ときどきメモや攻略本を照らしたい」くらいのコトであった。

仕事用に使っているディスプレイでゲームもプレイする俺。ゲームプレイ中は没入するために部屋の照明を消している。
ただ、ときどきメモや攻略本を参照するため、折りたたみ式のデスクライトを引き出して照らしていた。しかしデスクライトを引き出したりするのが一手間でメンドクサかった。
そこでBenQのScreenBar Plusというモニターライトを導入。有線リモコンを一押しするだけで机上を照らせて、しかも画面への映り込みがなく、光量もしっかりあって快適♪

 という感じで、ゲームプレイに便利に使えたモニターライト。しかしゲームだけでなくほかの細々した用途にも使えて「マジこれスゲく便利ッ!!!」と感じ、毎日使うようになった。「毎日のように」ではなく「毎日必ず使う」ようになったのだ。

 たとえば起床直後。起床後はいつも、まず仕事場のディスプレイの前に座る。仕事場はカーテンが閉めきられていて暗い。俺は日報みたいな手書きメモをつけていて、何時に起きたとか天気はどうだとか書くのだが、そのときにモニターライトを点けて書く。

 あるいは、スマートフォンでちょっと画像メモを撮りたいとき。天井の照明だけで撮るとスマートフォンや手が被写体に影を落とすので、モニターライトをオン。スマートフォンと被写体とモニターライトの位置関係から、被写体には影が落ちることなく撮影できる。

 細かいモノをルーペで見たり、爪を切るために指を照らしたり、あるいは書類を鮮明に読んだりする場合にも、モニターライトがスゲく役立つ。もちろん、仕事中に使っても手元の紙資料などがよく見えるので役立つ。

 ただ、俺の場合は「モニターライトを常時点灯させて仕事をする」ことはあまりない。俺におけるモニターライトの利便は「仕事場のデスクに着いているときにワンタッチで必要な光量の照明が使える」というあたり。

 で、これまで使っていたScreenBar Plusというモニターライトだが、若干の物足りなさと不満があった。ひとつは光量で「もうちょっと明るいとさらにイイ」と感じていた。

 もうひとつは有線リモコンで、使用感自体は悪くないのだが、ケーブルがいくつかの制限を生んでいた。

ScreenBar Plusで机上を照らしている様子。光量は十分であるものの、デスク手前あたりはやや暗め。このモニターライトはデスク手前方向には光を向けられないので、これ以上デスク手前を明るく照らすことができない。
ScreenBar Plusのリモコンは有線式。リモコンから伸びるケーブルの途中が2分岐しており、片方がライトへ、片方が電源へと接続される。
リモコンはデスク上へ引き出して使うが、2分岐ケーブルの制約もあり「自由な位置へ設置できる」というわけでもない。たとえば「デスクの右端手前に置く」ということは不可能……とまでは言わないが現実的ではない。

 毎日使うほどに便利なScreenBar Plusなのだが、細かい物足りなさと不満があった。だが、新たに導入したScreenBar Halo 2は、上記の物足りなさと不満を全解消。俺のモニターライト環境がさらにさらに快適化したのであった。

ScreenBar Halo 2って、どーゆーモニターライトなの?

 新たに導入したモニターライトことScreenBar Halo 2だが、どのような特徴を持った製品なのかは公式ページにしっかり書かれている。でも公式ページって読むのメンドクサいと思うので、ここでScreenBar Halo 2の特徴をザッと。

 最初にパッケージの内容をご紹介してみたい。

ScreenBar Halo 2ライト本体。幅は50cm。給電用USB-Cケーブルの長さは150cm。
給電用USB Type-Cケーブルはライト本体固定式で着脱はできない。
ライト後方(ディスプレイ後方)を照らすためのLEDライトを搭載する。
付属の充電式ワイヤレスリモコン。使用時は中央に各種パラメーターが数値表示される。リモコンの周囲リングは可動し、これがパラメーター調節ダイヤルとして機能する。
この付属品は、WebカメラなどをScreenBar Halo 2ライト上部に装着するためのもの。この付属品により「モニターライトを使うとディスプレイ上部にWebカメラを取り付けられなる」という不都合が解消される。
USB Type-C対応のUSB充電器が1個付属する。
使用方法などをまとめた簡易マニュアル(日本語含む)も同梱されていた。

 ScreenBar Halo 2のザックリした機能性について、まず明るいこと。照射面(中央)から50cmの面で最大1000luxという照度があり、俺の仕事場デスクでは照射面から55~60cmの位置(机面)/光量100%で照らした状態だと「うわ明るい」という印象。撮影にも使っている明るいデスクライトと比べても遜色なし。

 また照らす範囲も広く、85×50cmの範囲の範囲を均一の明るさで照らせる仕様。実際に観察してみると、確かに85×50cmの範囲をまずまず均一に照らせている。

 さらに、ScreenBar Halo 2の場合はモニターライトの光の方向を18度の範囲で可変できる。とりわけ真下方面以外「手前方向にも照射できる」という仕様が実用的。

 ディスプレイ真下を照らしたい必要性は(俺的には)ほぼなく、むしろよりユーザーの手元方向を照らしたいということが多いからだ。

 ちなみに色温度は2700~6500Kの間を25K刻みで調節できる。LEDはデュアルカラー。Raは95以上というスペックを備える。

 ディスプレイ後方を照らすLEDライトを搭載しているのも大きな特徴。これはディスプレイを中心としたユーザーの視界全体の明るさをバランスして調整するためのLEDライトで、たとえば「ディスプレイと机上だけが明るくディスプレイ後方が暗いために目が疲れる」といった問題を解消できる。

 後方を照らすLEDライトはオマケ的なものではなく、最大光量にすると直視するとヤバげという明るさがある。

 設置対象のディスプレイも幅広い。ディスプレイの厚さは0.43~6cmに対応する。湾曲ディスプレイの場合、曲率1000R~1800Rに対応する。

 ほか、操作は付属のワイヤレスリモコンのみで可能。リモコンは15度の傾斜ディスプレイで、ライト・背面ライトのオンオフを制御できるほか、ライトの明るさと色温度を好みに応じて調節できたり、よく使う明るさ・色温度をお気に入り設定(1つ)としたり、ライト内蔵のセンサーによる自動調光を利用できたりする。

ココがイイ! でもココはイヤ……かも

 ScreenBar Halo 2を使い始めてしばらく経つが、やはりイイのがその明るさと照射範囲。最近まで5年くらい使ってきたScreenBar Plusよりも「見るからに明るいし広い範囲を照らせている」という感じ。2機種は同じシリーズのモニターライトだが、照明器具としては別モノ感がある。

左が新しく使い始めたScreenBar Halo 2で、右が最近まで使っていたScreenBar Plus。条件を完全に整えての撮影ではないが、肉眼で感じられた差をなるべく再現するように調節している。ScreenBar Halo 2のほうが照射範囲が広く明るいモニターライトだと感じられる。

 ScreenBar Halo 2はかなり明るいのだが、その光が目に入ることはまずないというのもイイ。これは最近まで使っていたScreenBar Plusも同様だが、ディスプレイ手前周囲を照らすデスクライトとして非常に快適に使える。

 それから、購入当初は「これって要る?」と思っていたディスプレイ後方を照らすためのLEDライト。俺の場合、ディスプレイ後方はすぐに壁ではなく、80cmくらい離れて薄茶色の扉がある。この環境ではよりいっそう、後方を照らすためのLEDライトとか不要なのでは……と思っていた。

 だが実際に使ってみると「あら、イイねコレ!」と感じた。天井の照明をオフにしている状態でも、ほどよくディスプレイ後方の扉が照らされ、「ディスプレイや机上だけ明るくて、ディスプレイ後方の真っ暗とのコントラストで目が疲れる」ということが確かに軽減される。

 ディスプレイを凝視して暗い空間に目を向けると「ディスプレイの残像が強く残る」ということもかなり軽減されて快適なのであった。

ScreenBar Halo 2後方には、ディスプレイ後方の壁などを照らすためのLEDライトが搭載されている。明るさも十分にある。
天井の照明をオフにした状態で、ScreenBar Halo 2の後方のライトも点灯させた状態。天井の照明をオフにして撮影すると、ディスプレイ後方の扉はほぼ真っ暗になって写らないが、ScreenBar Halo 2の後方のライト点灯状態ならこのようにそこそこ明るく写る。ディスプレイと扉のコントラストが下がることにより、目への負担が軽減されていると感じわれる。

 あとリモコン。操作性的にも扱いやすく、安定感もあって実用的だ。そして何よりイイのがワイヤレスという点。机上などのどこに置いても使える。リモコンがワイヤレスなので、ライト本体から伸びる給電用USB Type-Cケーブルも1本のみ。ケーブル長も150cmと長いので、給電用USB充電器の設置場所の自由度も高い。

付属のワイヤレスリモコン。説明書をひととおり読めば操作も単純明快でスムーズに扱える。

 全体的に完成度が高いScreenBar Halo 2だが、若干の違和感も残った。

 ひとつはリモコン。LEDライトの明るさや色温度を細かく調節できて便利は便利。調節は、リモコン周囲のリング状部分を回すことで行える。このリングは抵抗感があまりなく、軽い力で動かせる。また、調節は光量が1%刻みで、色温度が25K刻み。かなり細かく調節できる。

 軽く動かせて調節幅も細かくて、一見、良さそうではある。が、実際に使うと「調節時にリングにちょっと触れると数値がすぐ変わる」という感覚で、数値を設定しにくい。率直なところ、完成度が低い「敏感すぎる数値設定リング状コントローラー」だと感じる。

 リングが重めとか、回したときコリコリッという刻み感のある感触フィードバックがあるとかだったら扱いやすいと思う。あるいは、現状のリングの感触なら、光量や色温度の設定刻み数をもう少し大きくしたらいいのに、とか思ったりした。

 って、まあ光量や色温度の調節とかそんなに頻繁に行わないから別にいいけど、みたいな? でも調節しているといつも「イラッ」とするのは……的な?

 もうひとつ、明るさ・色温度のセットは、ひとつだけお気に入りとして登録できる(ハートマークのボタンに登録)。たとえば色温度5500Kで明るさは前後LEDライトとも100%という数値セットを登録すれば、ハートマーク一押しでその設定をいつでも呼び出せる。

 これは非常に便利な機能だ。しかし便利なゆえ、使い続けると「ん~1個しか登録できないのかぁ~」という残念感が生じてきたりする。ハートマークと調節用リングの併用で複数のお気に入り登録から選べる、みたいな仕様だったらよかったなぁ、と。

 それから、「自動点灯・消灯機能」。ScreenBar Halo 2には人感センサーが内蔵されており、前方に人がいればオンの状態を継続して、人がいなくなって一定時間(5分)が過ぎたら照明をオフにするという機能が働く。

 設定した時間内(3/5/10/15分)に再びScreenBar Halo 2前に人が現れると、ライトが自動的にオンになる。

 手動でライトをオフにした場合、この機能は一時的に無効になるが、30秒経過すると機能が有効になる。これはたぶん「今すぐライトをオフにして席を離れたい」というユーザーを考慮しての仕様だと思う。

 じゃあこの自動点灯・消灯機能自体を無効にするには? 「存在検知キー(Presence Detection key)」をタップすればいい。

ワイヤレスリモコンがアクティブな状態(アイコンが点灯時)に、「存在検知キー(Presence Detection key)」をタップすることで、「自動点灯・消灯機能」自体の機能をオンオフすることができる。機能がオンの場合にアイコンが点灯し、オフの場合は消灯する。

 という「機能自体をオンオフする説明」が、ScreenBar Halo 2の各種マニュアルになかったため、けっこー苦労した俺なのであった。「え~絶対に自動でオンオフしちゃうのぉぉぉ~OMG(osh)!」って感じ。

 この機能は、デスクワーク時にはScreenBar Halo 2を常時点灯させていたいというユーザーには非常に便利だと思う。デスクから離れて一定時間(5分)が経過するとライトがオフになり、設定した時間内(3/5/10/15分)にデスクへと戻ればライトが自動的にオンになる。問題なく実用的な機能だろう。

 しかし俺の場合、照らしたいときだけScreenBar Halo 2をオンにしたい。ScreenBar Halo 2のライトで机上の書類を照らしてちょっと撮影したい、机上の表を照らしてしっかり視認したい、指先を明るく照らして爪切りをしたい、とか。10分くらい照らしたら、あとはオフにしておきたい、みたいなユーザーである。

 だが、「自動点灯・消灯機能」がオンの状態(初期設定)だと、そういう使い方ができない。「さぁ爪切り終わったからScreenBar Halo 2オフ~」と手動でオフにしても、間もなく(30秒後に)人感センサーが俺を認識してライトが点灯してしまう。

 各種説明書を読む限り、「自動点灯・消灯機能」自体をオフにする方法が書かれていないので、「オ……オフにできないの……かーッ!!! ガッデ(以下略)」と半絶望した俺なのであった。

 だが人感センサー部に黒マスキングテープを貼って、この「自動点灯・消灯機能」を働かないようにした。これにより、好きなタイミングでオフにできるライトになった……ものの「自動点灯・消灯機能」により一定時間するとオフになってしまう。

 「あ~このScreenBar Halo 2は、俺好みの動作をするモニターライトにはならないのかぁ~ファッ(以下略)」と、さらに半絶望して全絶望しそうになっていた。

 って頃に、2023年9月1日に書かれたっぽいFAQ上で、「自動点灯・消灯機能」機能自体をオンオフする方法を発見。えーっそんな簡単な方法で! みたいな。

 ScreenBar Halo 2、モニターライトとしてのデキは非常にイイと思うのだが、本体付属の説明書や公式サイトから得られる説明書が、なーんか不完全で残念。でもモノは非常に秀逸だと思うので、興味があれば是非ッ!!!

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。