スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

携帯性がいいモバイル向けマウスはどれだ! M3 MacBook Airの相棒を探すッ!!!

 2024年3月27日に買ったM3 MacBook Air 13インチ。スペックは2TB SSDストレージ・24GBユニファイドメモリ・USキーボードで、ストレージとメモリーは最大容量とした。バッテリーのもちもよく画面も見やすくTouch IDでのログインもスムーズで、たいへん快適に利用できている。

M3 MacBook Air 13インチを購入した喜びが継続中ゆえ、なかば無理矢理モバイルしたりしている。

 上記リンクの記事にも書いたが、快適ではあるものの、やっぱりマウスを使いたいなー、と。キーボードとトラックパッドが使えつつ仮想デスクトップ(Mission Controlの操作スペース)も使えるので、マウスがなくても大きな問題ではない。

 だが、いつもデスクトップMacことMac Studioをマウスとともに使っているので、何か操作しようとすると「えっと、トラックパッドでの操作は……あっこうか」と一瞬の間が出る。マウスだと考える間もなく指が動くので、そのスピーディー&スムーズな操作をM3 MacBook Air 13インチでも行いたいゼ、と。

 また、M3 MacBook Air 13インチは画面がやや手狭ながらも十分に“Photoshopマシン”として活用できる。俺の場合はデスクトップMacにてPhotoshopをマウス(とペンタブレット)で使っているが、その環境で慣れた“Photoshopのマウス操作”をM3 MacBook Air 13インチでも活かしたいというわけだ。

M3 MacBook Air 13インチは(盛り盛りのスペックでなくても)Photoshopを普通に使える。ただトラックパッドだけでPhotoshopを使うと、細かなレタッチなどが微妙に辛い。やはりマウスで使いたいところ。※写真はこの記事の借り物MacBook Air。

 というコトでまず使い始めたのがロジクールの「MX Anywhere 3 for Mac」。ロジクールのハイエンドマウス「MX Master 3」などに迫る機能性を持ちながらも、モバイル用途にも都合のいいコンパクトさを備えたワイヤレスマウスだ。

コンパクトだが優れた機能性を多々持つMX Anywhere 3 for Mac。トップクラスの使用感があるモバイル系マウスだと感じる。
手のひらサイズ。携帯性も良好だ。

 ただ、このMX Anywhere 3 for Mac、モバイル専用に使うとなると「ちょ〜っとかさばるかな」みたいな? 十分携帯楽勝サイズではあるが、「もう絶対マウス要るし!」ってほど必要としていない俺の場合、「これバッグに入れると微妙にかさばって邪魔だから……まあトラックパッドと指でいいかな」と、MX Anywhere 3 for Macを自宅に置いて出かけがち。

 でも外出先でM3 MacBook Air 13インチを使っていると、けっこう「あーやっぱマウス持ってくればよかったか」ということが少なくない。メールの返信するときに小さい文字の間にキャレット(点滅縦線)を置くときとか、チェックボックスが多いWebサイトに入力するときとか、細々とイロイロ。

 そこでMX Anywhere 3 for Macより携帯性がいいマウスをアレコレ物色。わりと満足できるマウスにたどり着いたので、今回は携帯性がいいモバイル向けマウスをレビューしてゆきたいッ!!!

UFOマウス! 薄くてかさばりにくく、バッグなどにスルリと忍ばせられる

 サンワサプライのネット直営店が好きな俺。積極的にメールマガジンを受け取って毎号おもしろがっているが、タイミングよく「UFOマウス」というのが発売された。

 型番「400-MAWBT198BK」の円盤形マウスだ。直販価格は2980円。Amazonでも2980円で売られている。

珍しい円盤形のワイヤレスマウス。左右ボタンと押下できるホイールを備えている(ホイール押下はWindowsのスクロールモード用)。直径7cmで暑さは2.13cm。重さは約40g。
こんなサイズ感。薄めで丸いので、バッグなどへスルリと入る感じで収まる。
上部のフタはこんなふうに開く。電源は単4形電池で、連続動作時間は約50時間、連続待機時間は約7500時間、使用可能日数は約88日。3つの機器とペアリングできる。1つは2.4GHzのUSBドングルで接続し、もう2つはBluetooth接続できる。
裏側には電源ボタン、接続先選択ボタン、LEDセンサーがある。丸い面全体で机面と接する構造になっている。

 使用感は、まず携帯性がかなり良好。薄くて軽く、平べったい円盤状なのでバッグのポケットなどに収まりやすい。ペアリング先の選択方法もシンプルで、USBドングルを使わないとしても2つのBluetooth対応ホストと接続できて便利だ。USBドングルが本体の電池室に収まるというのも実用的。

 だがしかし、ユーザーによって「使い心地」は賛否両論になりそうだ。俺的結論を言えば、マウスを「つまみ持ち」で使うユーザーなら「まあ悪くないんじゃない?」って感じの使用感になると思う。だが、指先以外もマウスに触れて使っているユーザーだと「うっわ、これ無理、使えない!」という気分になるかもしれない。

典型的な3パターンのマウスの持ち方。かぶせ持ちは手と指がマウスに接する持ち方。つかみ持ちは手のひら手前と指先でマウスを掴むような持ち方。つまみ持ちは指先だけでマウスを持ち、手のひら手前や手首は机面に接したりする。※画像はサンワダイレクトのBluetoothマウス「400-MABT192BK」製品ページより抜粋。

 要は手に対してマウスがかなり小さいので、つまみ持ち以外だと「かなり違和感のある持ち方」になってしまうのだ。俺の場合はつまみ持ちなので違和感はあまりなかった。

 ただ、ホイールの位置が指先よりもけっこう手前なので、スクロール操作には若干の違和感があった。まあ慣れられる範囲だが。

 何よりも、軽くてコンパクトなので常用のバッグに入れっぱなしにできるのがイイ。「本日はiPad miniをマウスで使ってゆきたいッ!!!」とか思ったときでも、マウスを常時携帯していれば、ソレを実践できて愉快である。単4形電池で動くというのも汎用的でいいですな。

薄〜い! んだけど、Macで使うには……しかもUSBが……ぐぬぬ失敗した!

 もうひとつ、やはりサンワダイレクトで買った薄型Bluetoothマウスの「400-MABT1205W」。直販価格は3480円で、Amazonでも3480円となっている。

薄型Bluetoothマウス「400-MABT1205W」の使用時の形態。平らな状態(電源オフ)から、この折れ曲がった状態に「パキッ」と変形させると電源がオンになる。
折れ曲がった部分をまっすぐに伸ばすと電源オフとなり、携帯時の形態になる。このときの厚さは約1.8cm。
携帯時のサイズは長さ12.14×幅5.78×厚さ1.82cm。とても薄いのでバッグのポケットなどに入れやすく、かさばる感じも希薄だ。

 使ってみた感じから書くと、つまみ持ちの俺の場合、このマウスならPhotoshop作業をそこそこ行えるという印象だ。もちろんロジクールとかの高機能マウスのほうが快適ではあるが、この薄さで携帯でき、M3 MacBook Air 13インチで大きな不満なくPhotoshop作業ができるのは嬉しいところ。

 ただ、Macで使うにはあまりオススメできない。というのは、マウス左側の進む・戻るボタンはmacOSで機能しないからだ。たまに機能するが謎の動作をしたりする。これは商品ページにも明記されているが、俺の場合は「この平べったくなったときの携帯感を試してみたい!」という衝動から購入した。

 それと俺の場合、このマウスは「たぶんPhotoshopもそこそこ使えるマウスだと思うけど……だめだったらハズレってことで!」とかちょっと賭けに出て買ったが、それとは別のトコロでハズシてしまった。というのは、充電用USBポートがmicroUSBだったからだ。この点も製品ページには明記されているが、ぐぬぬ、その記述を見落としたゼ!

 ともあれ、Mac非対応のボタンがありつつ充電ポートがmicroUSBだったりするという、ちょっとしたクセのあるマウスだが、携帯性はなかなかイイ。マウスとしての使い勝手も良好な部類だと思う。

 押下できるスクロールホイールもフツーに便利(押下はWindowsのスクロールモード用)。3つのデバイスとBluetoothペアリングでき、接続先底面のスライドスイッチで切り換えられつつ、スクロールボタンの手前にあるDPIボタンではマウスポインターの移動速度を切り換えられるので、複数デバイスを切り替えながら使い分けても快適だ。全体的にけっこうまとまりのいいモバイル向けBluetoothマウスなので、興味があればチェックしてみてほしい。

余談・有線マウスは手放せない……かも

 マウスつながりでちょっと余談を。俺の場合、有線接続のUSBマウスを手放せない。

 理由のひとつは、Bluetoothマウスなどの無線式マウスの接続が突然切れてしまった! というコトがたまにあるから。

 多くの場合、マウス側の電源をオンオフすれば再接続されたり、そのオンオフを何度か繰り返したりすれば、問題解消&以前のように無線マウスを使えるようになる。

 なのだが、まれに、何をしても無線マウスが再接続されない! ということがある。

 その場合、開いているアプリをキーボードショートカットで順繰りに確認し、保存されていないドキュメントを保存し、最終的にはMacを再起動させることになる……これもキーボードショートカットがあったが……なんでしたっけー、みたいな?

 まれなケースではあるが、こういうときにUSB接続の有線マウスがあると、状況を打開できる可能性が高まる。有線マウスでマウスポインター動かせるゼ! いつものようにアプリを切り換えて保存して、Appleメニューから再起動を選んで……とやれば、状況の原因であったBluetoothマウス切断状態をわりと正しい手順で回復できる。

 ちなみに、そういう状況用に手元に置いているのが、ロジクールの「M100r」。「このマウスのココがイイから」的な理由ではなく、以前にクーポン的なものが余っていたので、この安価なマウスを買っておいて、それをトラブル回避用に保存しているだけだ。

ロジクール「M100r」をトラブル回避用として手近に置いている。フツーに快適に使えるマウスだ。赤いのはUSB-A/USB-C変換アダプター。

 もうひとつ、最近は遭遇していないが、macOSのクリーンインストール時に「えぇっ、有線マウスが必要なのか、この状況は?」ってことがあった。Apple純正の無線キーボードやマウスならイケた……のかもしれないが、macOSをクリーンインストールしようと手順を進めたら、途中でBluetoothマウスじゃダメってことになった……ような記憶がある。

 それをアッサリと解決してくれたのがUSB接続の有線マウスだった。「あーよかった、危うくハマるところだった」的な経験をしたわけだが、それもあって、やっぱりUSB接続の有線マウスが手放せない。

 あと、俺の場合はこういうトラブル回避用のUSB接続の有線マウスを、必ず手元に置いておくことにしている。手元っつーか、即発見できる場所に保管。

 トラブルが起きて「んがー有線USBマウスが必要なのかーッ!?」って状態になって、「確か持ってたよな有線マウス」と探し始めたものの、部屋中探しても家中探してもどこにもナイからPCショップに行こうとしたら夜でもう閉店していて「んがーっ!!! ダメじゃん!!!」と発狂しそうになる可能性は否めない。ので、有線接続のUSBマウスは、必ず「即見つかる場所」にしまっておくのがいいと思う。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。