スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

スマホにかざすデジタル名刺「プレーリーカード」が便利だった!!!

スマートフォンとNFCとWebを利用したデジタル名刺ことスタジオプレーリー「プレーリーカード」。ペーパーレスの名刺交換が可能になる。

 今年の4月、久々に名刺を作った。以前はインクジェットプリンターと名刺用紙で自作していたが、最近はネット印刷が便利。4月に使ったのは「ラクスル」で、ちょっと個性がある名刺も作れて、数日で発送してくれるのに安価。名刺切れにならないよう多量に注文したのであった。

 だが……名刺が減らねえ!!! 2023年5月8日以降、新型コロナウイルスが5類感染症に移行する関係で、その頃からまた名刺交換の機会が急増すると思ったが、そうでもねえ!!! 各企業が止めていた仕事を再開し始め、実際俺も忙しくなったのに、名刺交換の機会は増えちゃいねぇ!!! ……まあそんなモンかも。テレワーク続いてる企業も多いし。仕事のスタイル変わった部署も多いし。

 もちろん多少は名刺交換の機会があったが、わりと最近名刺交換をしたとき「おっ!」と思った体験が。それは相手がNFC内蔵の名刺的なカードで「こちらのスマートフォンに直接個人情報を表示した」というもの。ペーパーレスでデジタル名刺を受け取ったカタチになる。

 おっ! おもしろーい! と思ってナニソレどうやって作ったんですかーと聞こうと思ったが、すでに仕事が始まっており、そういう質問は後回し。しかしタイミングが会わずにその方にNFCのソレの件を聞くことはできなかった。

 帰宅して調べてみたらスタジオプレーリーの「プレーリーカード」というデジタル名刺であった。さっそく俺も購入&使用開始した。結果、今後使う名刺はコレを主軸としてゆきたいッ!!! という気分になったので、以下、プレーリーカードについてレビューしてゆきたいッ!!!

プレーリーカードを使うと何が起きるのか?

 細々した話は後回しにして、デジタル名刺ことプレーリーカードを使うと何が起きるのか? 実際のスクリーンショットを見てみよう。なお、スクリーンショットは俺のプレーリーカードを使っての表示だ。

クレジットカード大のNFCカードであるプレーリーカードにiPhoneでタッチ。タッチするとSafariでWebサイトを開ける状態になり、アクセスしてみると名刺的な情報が。その情報は画像として保存したり連絡先アプリに自動入力することもできる。

 プレーリーカードにiPhoneなどNFC対応スマートフォンでタッチすると、あらかじめ情報を書き込んだWebページを開ける状態になる(もしくは即座にWebページが表示される)。

 ページには名刺に盛り込むような情報を書いておけるほか、SNSやWebページへのリンクも記載できる。また名刺的な情報は画像で保存したり、あるいは連絡先アプリに自動入力することができる。

 ちなみにプレーリーカードの対応機種はコチラにあるとおり。プレーリーカードにはNFCチップが内蔵されており、基本的にはスマートフォンでチップ内のWebリンクを読んで(カードと紐付けされた)Webページを開くという動作なので、スマートフォン側はNFC対応機種ならだいたいイケそう。

 スマートフォンがNFC対応でないとプレーリーカードを読めないが、名刺的情報が格納されたWebページにアクセスするためのQRコードの表示もできる。画面上に表示したQRコードを相手に読み取ってもらえば、(数ステップの手間は増えるが)プレーリーカードで提供されるデジタル名刺を渡せるというわけだ。

 いやーイイっすねープレーリーカード。デジタル名刺なので「名刺を切らした!」っつーコトがなく、名刺を印刷する手間もなく、物理的に紙名刺を保管する必要もない。情報をすぐ端末に保存&活用できるので「このメールアドレスのユーザー名のところが読みにくい……」ってコトもない。URLなんかも入れ放題で、デジタル名刺を受け取った側もタップだけでサイトヘ飛べてスゲく便利。

 って相手にWebサイトというカタチのデジタル名刺を渡す感覚なので、紙の名刺とは情報量もスピード感もまったく違うのはアタリマエ。だが「名刺ってこーゆーカタチで受け取りたい!」とあらためての気づきを与えてくれるプレーリーカードなのであった。

プレーリーカードどこで買うの? いくら?

 プレーリーカードは公式ページ商品一覧から購入できる。公式デザインのものが3300円で、自分でデザインできるものが4400円となっている。購入すると、郵便受けへの投函で配達される。

プレーリーカードを買ったらゆうパケットで届いた。一度(俺が)開封したのでビニールがシワだらけでスイマセン。
厚手の高級っぽい封筒に、厚手のキレイな台紙が入っていて、そこにプレーリーカードがセットされていた。プレーリードッグのイラストかわいい。
1枚はこういうのを買った。公式デザインのもので、表と裏は同じ柄。プレーリードッグのイラストがあるほうが表側だろうか。
オリジナルデザインのものも注文してみた。写真や文字を入れられる。これは1枚のカードの片面に写真、もう片面に文字を入れたもの。あ……日本語をAIで英語翻訳させた文章を深く考えずに入れたが、これ、意味的にちょっとヘンかも!? ちなみに光の加減で印刷が粗いように見えるが、写真は高精細で色鮮やか、文字もクッキリしていて、キレイなできばえである。

 なお、プレーリーカードはメールアドレス(アカウント)と紐付けて使う。1つのメールアドレスに複数のプレーリーカードを紐付けることができ、その場合はスマートフォンでどのプレーリーカードを読んでも、表示されるWebサイト(デジタル名刺)は同じ内容になる。

 財布の中にも自宅にもオフィスにも同じ動作をするプレーリーカードを置いておきたい、という場合には複数のプレーリーカードに1つのメールアドレス(アカウント)を紐付ければいい。

 複数枚のプレーリーカードを、それぞれ違う内容として使いたい場合は? プレーリーカードごとに表示されるデジタル名刺の内容を変えたい場合は、それぞれのプレーリーカードを異なるメールアドレスと紐付ける必要がある。仕事用とプライベートなど、相手によってデジタル名刺を使い分けたい場合はこの方法。

 メールアドレスはデジタル名刺に情報を書き込むなどするときのアカウントとしての役目なので、デジタル名刺上に表示されるメールアドレスとは異なる(デジタル名刺上のメールアドレスは何を設定してもいい)。

プレーリーカード、どうやって設定するの?

 プレーリーカードをデジタル名刺として使うには、カードにタッチしたときに表示されるWebページの内容を設定する必要がある。このWebページを「プロフィールページ」と呼ぶ。

 何も設定していない(もしくは初期化した)プレーリーカードは、NFC対応スマートフォンでタッチすることで、メールアドレス(アカウント)と紐付けられ、その後にプロフィールページを設定していくことができる。それら手順のイメージを(正しい順序と異なる箇所があるが)スクリーンショットでザックリと見ていこう。

購入後、NFC対応スマートフォンでプレーリーカードにタッチ。次いでメールアドレス(アカウント)を入力し、そのメールアドレスにワンタイムパスワードが送信される。このパスワードでユーザー専用ページ(マイページ)にログインできるようになり、カードの内容を設定できるようになる。「プロフィールページを作る」に進むと、誰でも手軽にデジタル名刺(のWebページ)を作れる。すでにデジタル名刺的なWebサイトを持っている、もしくは特定Webページに行ってもらうためにプレーリーカードを使いたいなどの場合、任意のURLを設定することもできる。
Twitt……Xから公開プロフィールをコピー&ペーストで入力できる。「自分でプロフィールを設定する」へ進むと、細かなプロフィールをあらためて入力していける。ほか、連絡先のメールアドレスや電話番号、会社情報、使用しているSNSアカウント、関連Webサイト(URL)などもデジタル名刺内に盛り込める。
もちろん顔写真入りデジタル名刺にできる。中央と右は完成したプロフィールページ。相手のスマートフォンにデジタル名刺として表示されるページだ。「連絡先の保存と表示」をタップすると、一般的な名刺に盛り込まれるフォーマットの情報が表示され、その情報を連絡先アプリに自動入力することもできる。自分のプレーリーカードを自分のスマートフォンでタッチするなどして、自分のプロフィールページにアクセスし、「QRを表示」をタップすれば、プロフィーページのURLを示すQRコードが表示される。NFC非対応スマートフォンを使う相手の場合、このQRコードでデジタル名刺交換ができる。
プレーリーカード初期設定中には、こういったガイダンスも表示される。

 ちなみに、プロフィールページの内容はいつでも編集し直せる。プレーリーカードを初期化し、プロフィールページやメールアドレス(アカウント)との紐付けを削除して最初から設定し直すのも容易だ。

 ただ、頻繁に編集などする場合、パソコンからのほうが手っ取り早いかもしれない。パソコンからの場合、公式サイトマイページでメールアドレスを入力してログインすればプロフィールページも編集できる。

 マイページへのログインは、メールアドレスの入力およびその直後にメールで送られてくるワンタイムパスワードの入力で行う。一度登録したメールアドレス(アカウント)のマイページのURLは変わらないので、これをブックマークなどしておくと頻繁な編集がラクかもしれない。

 なお、プロフィールページは単なるWebページなので、そのURLを知っていれば誰でもアクセスできる(プレーリーカードにタッチせずともデジタル名刺の閲覧が可能)。デジタル名刺に盛り込む内容によっては、このURLの扱いには注意が必要となるかもしれない。

 てな感じのプレーリーカード。紛失したり破損したりしなければ、もう名刺はこれ1枚でずーっとイケそう。まあ、でも、たーぶーん、プレーリーカードが通用しない人もまだまだいると思われるので、しばらくは紙の名刺も必要になりそうな気もする。

 ともあれ、「情報はなるべくデジタルで、ペーパーレスで、効率良くスピーディーに」とか思っている人にはかなりピッタリなデジタル名刺だと思いつつ、ここまでしっかりサービスを使えるわりにはまずまず安いとも思うので、興味のある方はゼヒ!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。