スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

光る自転車ヘルメット「LUMOS Ultra」がハイテク! スマホアプリでカスタマイズもできる!!!

自転車用ヘルメット「LUMOS Ultra」。ヘルメットの前後にLEDライトが内蔵されており、後部LEDライトはウインカーやブレーキランプの役割も果たす。種類や販売店により実売価格レンジに幅があるが、2万5000円前後で売られていることが多い。

 自転車用ヘルメットの「LUMOS Ultra(ルーモス・ウルトラ)」を買った。

 LUMOSブランドはユニークな自転車用ヘルメットを開発していて、どれもLEDライト内蔵でウインカーなどの機能があったりする。また、スマートフォンで細かくカスタマイズすることができ、前々から「良さそうだなあ」と思っていたので、ズギャッと購入。

「LUMOS Ultra」の後部にはウインカー機能を持つLEDライトが搭載されている。

 買った理由は、夜にe-bikeでサイクリングをしたいから。今年の夏は猛暑で昼間走るのはキツい。8月後半ごろからは夜だと涼しい風が吹くこともあるので、じゃあ夜にe-bikeサイクリングするゼ! と。

 だが、なーんかやっぱり夜に自転車で走るのって危険。まあ、ちゃんとライトを点けて走れば「走行自体が危険」ってこともないが、クルマを運転する身からすると「夜走っている自転車は目視しにくい」という実感がある。つまりクルマがこちらに気付かないことからくる危険を感じている。

 そこで、夜間に「サイクリング中ですよ〜」と手軽にアピールできそうな「LUMOS Ultra」を買ったというわけだ。

 てか使ってるヘルメットにLEDライトを後付けすればいいのでは? って話もあるが、「LUMOS Ultra」はスマートフォンで細かくカスタマイズすることができてオモシロそー。

 で、実際に使ってみたら非常にオモシロいのでありつつ便利&実用的であった。ということで、以下、このハイテクな自転車用ヘルメットをレビューしてゆきたいッ!!!

LUMOS Ultra、どこがどう光るのか?

 まず、LUMOS Ultraのどこがどう光るのか? ということから。

 LUMOS Ultraの前方には白色LEDライトが、後方には赤と黄色で光るLEDライトが内蔵されている。前方の白色LEDライトは最大300ルーメン、リアのLEDライトも最大300ルーメンで光る。

LUMOS Ultraの前方には白色LEDライトが内蔵されている。これは路面を照らすためのものではなく、他者に存在をアピールするためのもの。直視してもまぶしくないくらいの明るさだ。
後方には左右に赤・黄色のLEDライトが内蔵されている。赤く光ってテールランプの役割をし、点滅パターンを3種類から選べる。また付属のワイヤレスリモコン(Remote Lite)操作でウインカーとしても使える。ウインカーとして光ったときの色は黄色。
LUMOS Ultraに付属するワイヤレスリモコンは「Remote Lite」。3Vリチウム電池(コイン電池)のCR2032を入れて使う。これでヘルメットのウインカー機能を操作する。同梱のラバーリングで自転車のハンドルに装着して使う。

 光り方は動画をごらんいただいたほうがわかりやすいので、以下に動画を。明るさの程度がわかるよう、室内の明るい環境と暗い環境で撮影してみた。

室内の照明をなるべく明るくした状態にし、曇天の昼間に近いくらいの明るさで撮影した。電源オン→後方ライト3パターン切り替え→ウインカー動作→前方ライトの様子、という順に撮っている。ヘルメットのライトは中くらいの明るさに設定している。
室内の照明は常夜灯のみとし、夜間の街灯が少ない裏道といった程度の明るさとしてみた。点灯パターンは明るい環境下と同じく、電源オン→後方ライト3パターン切り替え→ウインカー動作→前方ライトの様子、という順。こちらもヘルメットのライトは中くらいの明るさに設定している。

 てな感じでけっこー目立つ。またヘルメットなので頭の上。自転車に乗ったライダーの頭の上が光るので、周囲からもよく見える。

 それと、動画にあるように音も鳴る。電源オンで2度のビープ音、電源オフでは1度のビープ音が鳴る。またウインカー動作時にも断続的なビープ音が鳴る。なので、ヘルメットの電源などが現在どうなっているかがわかりやすくて便利。この音は消すこともできる。

 ちなみにライトの明るさは後述のスマートフォンアプリである程度調節でき、動画より明るく・暗く設定することもできる。点滅などのパターンや音の有無も同様、スマートフォンアプリから設定できる。

 さらに、別売のワイヤレスリモコン「Remote」を使うと、自転車が減速したときにヘルメット後方が赤く点滅する。リモコン内のセンサーが減速を検知してヘルメット後方の赤色LEDを高速で点滅させる自動ブレーキライトだ。

こちらは別売のワイヤレスリモコン「Remote(写真はセット品)」。これを使うとヘルメットの自動ブレーキライト機能が動作する。USB充電式ではあるが、専用のマグネット式ケーブルをUSB-Aポートと接続して充電する。同梱のラバーリングで自転車のハンドルに装着して使うが、リモコン部分とマウント部分が分かれているちょっと凝ったつくり。お値段ちょっと張って「Remoteセット」が6480円。セットには充電用の専用ケーブルが含まれている。「Remote」単体でも買えるが、専用ケーブルを使わないと充電できない。
別売ワイヤレスリモコン「Remote」使用時、自転車が減速するとこんな感じでヘルメット後方の赤色LEDライトが高速で点滅する。

 この自動ブレーキライト機能もイイ感じ。前を走っている自転車って、いつ減速したのかよくわからない。とくにクルマからはわかりにくいが、こういうふうにブレーキランプが目立つと、自転車の存在がよく伝わって安全につながると感じる。

ヘルメットを充電して使う、とな?

 LUMOS UltraのLEDライトはヘルメットに内蔵された充電池(1100mAhリチウムイオン電池)により光る。充電時間は最長3時間で、満充電からの点灯時間は4時間から10時間(設定した発光パターンなどによる)。

ヘルメットへの充電は付属のUSB-A/USB-Cケーブルで行う。ヘルメット側がUSB-C。位置は後方のスイッチ下部(カバー下)。(電装関連の)防水等級はIPX6で、あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない耐水形。
前述のとおり、ワイヤレスリモコン「Remote Lite」(丸いほう)は3Vリチウム電池のCR2032で動作。自動ブレーキ対応ワイヤレスリモコン「Remote」(四角いほう)はUSB充電式(要専用ケーブル)。

 自転車ではLEDライトなんかも使うので、自転車用品をUSB充電ってことも少なくない。だが、ヘルメットを充電ってのは新鮮な感覚。

 でも前後のLEDライトをまとめて充電でき、それらはヘルメットをかぶるだけで機能させられると考えると、なんかこうまとまり&ハンドリングの良い「光るヘルメット」だと感じる。

スマートフォンで光り方をカスタマイズできる

 LUMOS UltraのLEDライトは、その光り方をスマートフォンアプリ「Ride Lumos」を使ってカスタマイズできる。このアプリからはヘルメットやリモコンのバッテリー残量確認もできる。StravaやApple Healthと同期させることも可能だ。

スマートフォンアプリ「Ride Lumos」の表示例(iOS版)。アプリでスマートフォンとペアリングして使う。以降、LUMOS Ultraの電源が入ると、アプリ上でヘルメットやリモコンの電池残量がわかる(2枚目)。3枚目はライトの点灯パターン設定、4枚目は自動ブレーキやヘルメット発光時の音の設定。ひとつのプリセットは、前後LEDライトの発光パターンのセットとなっているが、前後LEDライトの発光パターンは個別にカスタマイズできる。
ヘルメットのLEDライトは3種類の発光パターンをプリセットとして保持しており、ヘルメットの電源ボタンを押すことでプリセットが順に切り替わる。アプリを使うとこのプリセットを自由にカスタマイズすることができる。

 カスタマイズについては、話がちょっと細かいが、ヘルメット内に保存する3つのプリセット(発光パターンや明るさ)を個別に調節できるということ。上のスクリーンショットを見つつご説明。

 スクリーンショット1枚目は、カスタマイズするプリセットを選んでいる様子。プリセット2を選択している。

 Brightnessで各プリセットでの明るさを個別に調節できるが、ひとつのプリセット内では前後LEDライトの明るさは一括調節となる(前後明るさの個別調節には非対応)。スクリーンショットでは明るさを最小にしているが、これでも夜間の道路ならしっかり目立つ。

 2枚目はBrightnessを最大にしたうえでboostもオンにした様子。まぶしいほどではないものの、かなり明るく夜間の道路では非常に目立つ。

 3枚目が発光パターンのカスタマイズ。2秒間・12回のどのタイミングでLEDをオンにするかを設定できる。実際にカスタマイズしているときは、上に見える2本の横棒がカスタマイズ内容に合わせて明滅し、現在の発光パターンがどういうものなのかを確認できる。最後に作成結果を「ヘルメットにプッシュ送信」すると、ヘルメットにカスタマイズ結果が反映される。

 てな感じで、かなり自由度の高い発光パターンのカスタマイズができる。フロントもリアもカスタマイズできるので、活用しがい遊びがいがけっこーある感じ。

 自転車用ヘルメットとしての使用感は、まあフツー。スポーツ自転車向けヘルメットで通気性がいいが、ほかの軽量ヘルメットと比べると若干重いかもしれない。まあでも「こんなに重い?」みたいな重さではなく「比べるとLUMOSがちょっと重いよね」程度の差だ。

 LUMOS Ultraについての詳細は公式ページにあるが、購入時は「サイズや形状が欧米ヘルメットのような感じ」という点にやや注意が必要かもしれない。

 俺の場合はデカ頭なのでXLサイズ(61〜65cm)を選んだ。65cm対応なら余裕だろうと思ったが、このXLサイズでも横幅が微妙にきつめ。前後は余裕がある。まあかぶれてはいるのでいいかな、って感じだが、購入の際は試着してからのほうがいいと思う。

 そんな感じのLUMOS Ultra。クルマや自転車や人から「しっかり発見されやすいヘルメット」であり、夜間の目立ち方はかなりのもの。自転車の存在を知らせて安全を高めるためにも使える自転車用ヘルメットとして満足度が高い。

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。