スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

ネックスピーカー「AQUOS サウンドパートナー AN-SS3」を購入! サイクリングでも室内でも便利!!!

 以前からネックスピーカーを買おうかニャーと、少しだけ思っていた。目的はe-bikeサイクリング時の音楽聴取。本連載前回でe-bikeサイクリング時に音楽を流すスピーカーとして「JBL WIND 3」を使ったが、まあソレと同じ目的ですな。

 で、上記「JBL WIND 3」をサイクリングで使ってみたら、走行中にイイ音でBGMを流せることは予想以上の良さ楽しさであった。それをきっかけに「やっぱネックスピーカー買おう!」と大いに思うようになった途端に購入。買ったのは2023年7月22日発売のシャープ「AQUOS サウンドパートナー AN-SS3」

 これを選んだ理由は、たとえばAmazonの中華系ネックスピーカーとかは、バリエーションが豊富でいいが、な〜んか選びづらく買いづらい。また国内商社系ショップが売ってるネックスピーカーも、やっぱり選びにくさを感じつつ、ミョーに高かったりする。

 その結果、メーカー的な信頼感がありつつ新製品でもあるシャープ「AQUOS サウンドパートナー AN-SS3」を選んだ。またこの製品は防水等級がIPX4相当(生活防水)。これならサイクリングの汗にもヘーキそう、と防水性能に後押しされ購入に至った。ちなみに購入価格は1万6800円の10%還元で、実質1万5120円。

カラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、ブルー、ピンクが用意されている。

 そしてサイクリングに使ってみたら、予想以上に好印象。しかも全然考えていなかった「室内での使用」を試してみたら、これも予想外の快適さ。こんなふーなネックスピーカーが約1万5000円なら大満足! てなわけで、このネックスピーカーをレビューしてゆきたいッ!!!

 なお、自転車走行中の音楽聴取に関しては法的ルールはとくにない。だが条例などでイヤホンやヘッドホンの使用が禁止されていたり、音楽に聴き入って周囲の音に注意を払えないのは危険。なので、自転車走行中にイヤホンなどを耳に装着して音楽を聴くのは禁物。スピーカーやスマートフォンを使う場合も、音量などにより周囲の音が聞こえにくくなると危険だし、周囲の人の迷惑にもなるので、これらの点にもご注意を。

どんなネックスピーカーなのか?

 まずシャープ「AQUOS サウンドパートナー AN-SS3」(以下、AN-SS3)の概要から。首掛けタイプのスピーカーで、左右のスピーカーからステレオサウンドが流れる。音源との接続はBluetoothもしくは付属の送信器(USB接続/テレビやPCで使用可能)の無線式ウェアラブルスピーカーだ。

AN-SS3は首掛け式のウェアラブルスピーカー。充電式(USB-C)で最長充電時間は約2時間30分、音楽再生時間は約16時間。本体左右上部(耳のほぼ真下の位置)にスピーカーを内蔵している。
音源との接続は無線で、Bluetoothもしくは付属の送信器を使う。
送信器はUSBドングルのようになっておりテレビやPCに接続できる。スイッチで接続先を切り換えられるようになっている。対応するオーディオコーデックはSBC/AAC/LC3で、ブロードキャストモード(LC3)にも対応している。

 付属送信器使用時にBluetooth新規格技術「LE Audio」が使われ、音の遅延が少なく聴取が可能。また「LE Audio」のブロードキャストモードにより、1台の送信機に複数台の本体を接続して同じ音を聴くことができる。

 スマートフォンやPCと(付属送信器を使わず)Bluetooth接続した場合、2台の機器と同時接続できる「マルチポイント接続」を利用できる。音声が再生されているほうの機器に自動的に接続が切り替わるという機能だ。

 それから生活防水にも対応。防水等級はIPX4相当で、あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない防まつ形となる。雨に降られても、さらには(あまり強くない)水しぶきを浴びても大丈夫という性能。

 ほかにも多々特徴があるAN-SS3。たとえば外部ノイズを低減するマイクがあり、通話やテレワークのビデオ会議目的で使うこともできる。マイクのミュートボタンも搭載。送信器はUSBオーディオ対応かつ「LE Audio」対応なのでゲーム目的などで使うこともできそうだ。

 また、おもな機能切り替え時には日本語ガイダンスが流れるので、現在AN-SS3がどんなモードや状態なのかがよくわかって便利。

 それら特徴について詳しくは公式製品紹介ページをご参照いただきたい。

 俺的には、基本性能をしっかりもった上で、防水性能によりスポーツ用途にも問題なく使えそうなのが注目点。本体の約88gという軽さも使いやすそうだ。

サイクリングに使ったら、どうなのか?

さっそくAN-SS3をサイクリングに投入。果たしてその使い勝手は……?

 購入時から最もスゲく気になっていたのが、俺の首にフィットするかどうか? 首太いっていうか体全体太い俺なので、ワイシャツ買うときとかけっこう苦労するのだ。首がキツかったりして。

 しかしAN-SS3を装着してみたらジャストフィット。AN-SS3は後方がフレキシブルで前方が開いているので、首回り44cmの俺が装着しても、そのフレキシブルさによって「装着感がキツめ」ということにはなりにくいようだ。

首回り44cmの俺にも問題なくフィット。左右から緩やかに首を挟まれる感じなので、スポーツ時の動きでも外れなさそうでむしろ安心感がある。

 そしてさっそくAN-SS3を使いつつ音楽を聴きつつサイクリング! 結果、なんかコレ、サイクリングに最適かも。

 先週レビューした「JBL WIND 3」もよかったが、同じ目的の「サイクリング時にスマートフォンの音楽を聴きやすい音質・音量で流す」には、AN-SS3のほうが手軽かもしれない。自転車にマウントを装着云々の手間は不要だし、首に掛けるだけでいいわけだし。

サイクリングなどスポーツに使う場合でも、あらかじめスマートフォンなどとペアリングしてあれば、準備は首に掛けるだけ。あらお手軽! ってまあそういうハードウェアですな。

 走りつつ使った感じも良好。耳の真下くらいの位置にスピーカーがあるので、騒音があっても音楽がよく聞こえる。また、スピーカーは耳に向かって音が効率よく流れる設計の「リフレクター構造スピーカー」だそうで、この効果もあってか、非常に分離のいいステレオサウンドを楽しめる。

 AN-SS3には「クリアボイスプラス」という、人の声を聞き取りやすくするイコライザーのような機能がある。「テレビモード」と「テレワークモード」2種類があるが、音楽を聴く場合はどちらも使わない(クリアボイスプラス機能をオフにする)のがいい気がした。

 そうしての音楽聴取時の音質だが、音楽をBGMとして楽しむにおいて十分に高音質。室内での「どこでもリスニング」用スピーカーとしても好適かもしれない。AN-SS3はフィット感も良好(というか自然)だし、約88gという軽さも快適だし。

 てな感じで、サイクリングでBGMを聴くという目的で使ったAN-SS3、けっこー最高。ただ、最初はちょっと使用に戸惑ったところも。ボタン類がやや扱いにくいかなーと思ったりした。

AN-SS3の左側前方に、電源やBluetooth関連のボタンがある。左手で操作することになる。
右側には音量や再生・一時停止、クリアボイスプラス機能のオンオフやマイクのミュート機能のボタンがある。右手で操作することになる。

 感じたのは、右手の指で操作するボタンが多めであること。使い始めは「どのボタンがなんだっけ?」と、首からAN-SS3を外してボタン位置を確認したりしていた。また、曲の送り戻しがボリュームボタンの長押しだったりするので、これにも戸惑った。

 でもまあ慣れの問題で、「3個のボタンの前後がボリュームで真ん中が再生で、前後を長押しで送り戻し」的に覚える頃には「まあフツーに使いやすいかな」と思えるようになった。でも曲の送り戻しは、ほかのデバイスで「再生ボタンの2回クリックや3回クリック」に慣れたりしているので、正直、そっちのほーがいいかなーとか思ったりする。

 ほかは全体的に使いやすい。電源オンオフ時や接続先切り替え時などは日本語音声ガイダンスが流れてわかりやすかったりする。また、ガイダンスは女性の声だが、なんかこー実直かつマジメかつ控えめでありつつアニメ声だったりする独特さも楽しい。

AN-SS3の防水性能は? てか、ネックスピーカー便利スね!

 AN-SS3はこの夏に使用。つまり猛暑のなかのサイクリングで使用。熱中症をギリギリ踏みとどまるなか、使ったのであった。

真夏のサイクリングにAN-SS3を使用。暑いが音楽付きサイクリングは愉快っ!!!

 この記事に掲載したAN-SS3使用中の写真を撮ったのは、確か気温が37℃とかあった日。曇天である程度風があったので「暑いっ!」って感じでもなかったが、汗はたっぷりかいてしまった。

 そしてAN-SS3は汗で濡れた。AN-SS3の防水等級は前述のとおりIPX4相当で、あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない防まつ形となる。雨に降られても、さらには(あまり強くない)水しぶきを浴びても大丈夫という性能。

 そして意図せず、AN-SS3が汗で濡れている状態が撮れていた。ので、その写真と併せてAN-SS3の防水性能についてご説明。

前出の写真を再掲。首回りをよく見ると汗がタラーリ。AN-SS3にも汗が流れているのがわかる。
別の角度から。やはり汗が……。首とAN-SS3が接触するところが汗の流れ道になっていることもわかる。
ネックスピーカーって使わないときにどこかに引っ掛けておけて便利だニャー的なこと説明をするために撮った写真だが、よくみるとAN-SS3上に汗が流れていることがわかる。

 サイクリング中の撮影中にも「AN-SS3に汗付いちゃってるなー」とわかったが、帰宅して写真を見てビックリ。「こんなに汗が!」と。この様子だと、たぶんスピーカーにも汗が入り込んだように思う。

 ってコトを何度か繰り返したが、全然大丈夫っすね。音がヘンになるとかボタンが効かないとかいうこともなく、汗が問題を引き起こしてはいないようだ。

 まあAN-SS3はIPX4相当(生活防水)の防水等級なので、タラリと流れる汗くらいなら大丈夫なのだろう。ずーっと汗が流れまくりだと、もしかすると、本体内に汗っていうかミネラル分が固着するのかもしれないが、きっとそういうことも考慮して設計しているハズ、とシャープを信じてゆきたいッ!!!

 つーかネックスピーカーって便利スね。その後も自宅で使ったりしているが、なるほどね、耳を塞がず、いつも同じ音量で音楽を流せるのはやはり快適。また、使わないときにどこかに引っ掛けておけるのも便利。慣れると首に掛けっぱなしで違和感なく過ごせるのもイイ。またこういうサイズがあるからこそ、16時間とか電池がもつというメリットがあるのだろう。

 てな感じのシャープ「AQUOS サウンドパートナー AN-SS3」。サイクリングBGM用に好適であり、自宅とかで使っても便利であり、これで1万5000円くらいならコストパフォーマンスも十分高いと思えた俺であった。まあでも装着感やボタン位置、それから音質の好みとかもあると思うので、購入時はぜひご試用を。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。