スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

“ThinkPadな外付けキーボード”の最新型を購入ッ!!! Rakuten Miniにもつながるョ♪

Lenovo「ThinkPad トラックポイント キーボード II」を買った話

 モバイル向けの無線キーボードを購入ッ!!! モノはLenovoの「ThinkPad トラックポイント キーボード II」だゼっ!!! 英語配列版日本語配列版があるが、英語配列版を買ったぜぇ〜ッ!!! はぁはぁ!!! ってナゼ無駄にテンションが高いのかーッ!!!

Lenovo「ThinkPad トラックポイント キーボード II」は、2013年6月発売の初代「ThinkPad Bluetooth ワイヤレス・トラックポイント・キーボード」の後継モデル。約7年ぶりの後継モデルが発売され、ThinkPad愛好家界隈がざわついた!!! 的な。Bluetoothもしくは専用USBドングルでPCやスマートフォンなど端末と無線接続して使える。Lenovoオンラインストア税込価格は1万5950円。

 書き出しのテンションが無駄に高い理由は、その名に“ThinkPad”を冠した外付けキーボードはどれも非常に良いデキであり、ThinkPadキーボードシリーズはたいてい高評価であり、こういう製品の登場が非常に嬉しいからである。まあ好みもあると思うが、俺的には大好物。

 実際に触れてみるとわかるが、まず打鍵感がノートPCのThinkPadと同じで非常に心地よい。そして独自の赤ポッチなポインティングデバイスことトラックポイントが便利。全体的に剛性を感じさせる作りの良さもあり、なんかこー高級感が漂ったりもする。ちょい高価めだけど逸品ですな♪

 そして最新のThinkPad トラックポイント キーボード IIは仕様的にもイイ感じ。発売開始後速攻で予約購入したが、ポチッとするタイミングがチョイ遅くなったことで1カ月以上待っての入手となった。なるほど〜、このキーボードが出て「うわっ買わなきゃ!」と思った人が多かったって感じ? 汎用性もあるので「とりあえず確保」で買った人が多いのかもしれない。

 ともあれ、入手して使ってみたら、打鍵感は先代と同等でナイス!!! 機能性は先代(の無線版)よりグッと高まってより使いやすくなっている。細部にも改良が施され、より幅広い用途に向くようになった。てなわけで以降、ThinkPad トラックポイント キーボード IIについてレビューしてゆきたいッ!!!

どんなキーボードなのか?

 まずはThinkPad トラックポイント キーボード IIの概要から。無線式のキーボードで、Bluetoothもしくは付属2.4GHzワイヤレスUSBレシーバー経由でPCなど端末と接続する。USB充電式で、満充電から約2カ月程度使用可能。対応OSはWindows 10/Windows 7/Android 8.0以上となっている。入力用キー以外の主要なボタン類は本体右上に集中している。

本体右上に集中するボタン類。電源ボタンはスライドスイッチで、本体右側面にある。他、接続にBluetoothを使うか2.4GHzワイヤレスUSBレシーバーを使うか、Windowsマシンに接続するかAndroid端末に接続するか、などを切り替えるスライドスイッチがある。2.4GHzワイヤレスUSBレシーバーは本体に押し込んで保持しておける。USB充電して使うが、充電用USBポートはType-C。

 若干残念なのは、Bluetooth接続はマルチペアリング非対応で、Bluetooth接続時は1つの端末専用のキーボードとなってしまうこと。汎用性が高く作りの良いキーボードだと思うので、このキーボードを複数端末とペアリングして接続先を切り替えて使えたら良かったと思う。

 ただ、2つの端末と接続設定をし、キーボード上部のスイッチで接続先を切り替えることはできる。例えばPCに2.4GHzワイヤレスUSBレシーバーをセットし、スマートフォンとはBluetooth接続しておけば、キーボード本体のスイッチ操作のみで接続先を切り替えることができる。合計2端末までですけど。

 それから好きな人は大好きなトラックポイント。ポインティングデバイスとなる赤いポッチと、スペースバー下にある3つのボタン類だ。赤いポッチは従来機よりスムーズさと正確さが増して、よりポインターを操作しやすくなった。スペースバー下の3つのボタンはかなりフラットになった。

トラックポイントにより、ポインター移動やクリックが行える。つまりマウスが無くてもこのキーボードだけでマウス使用時と同様の操作が可能になる。操作は、赤いボタンでポインターの移動を行う。スペースバー下に並ぶ3つのボタンは、左と右がそれぞれのクリック。中央のボタンを押しながら赤いボタンを動かすとスクロール操作になる。
Windows 10環境にThinkPad トラックポイント キーボード IIをBluetooth接続した様子。Windows用の「ThinkPad TrackPoint Keyboard II Software」をインストールすれば、コントロールパネルのキーボードのプロパティから、ポインターの速度調節を行える。また、F12キーにキーボードショートカットを割り当てることもできる。

 多くのユーザーはThinkPad トラックポイント キーボード IIをWindowsマシンへ接続して使っていると思う。MacやiPhoneやiPadともつなげて使うことができるが、キーボード配列はWindowsとAndroidに準ずるので、Appleデバイスユーザーにとっては他のWindows用キーボードと同様に“使うのに一手間かかる”という存在になる。

キー配列と打鍵感

 続いてキー配列について。ThinkPad トラックポイント キーボード IIには、英語配列版日本語配列版が存在する。

 左が英語配列版で84キー。右が日本語配列版で89キー。一部キーのサイズや形状とキー配列が異るが、キーストロークとキーピットは同じ。キーストロークは約1.8mmで、キーピッチは縦横方向とも約19.05mmだ。

 俺の場合、英語配列版を購入した。ので、ご参考になるよう英語配列版のキー配列を大きめ写真で掲載してみる。

 さて、肝心の打鍵感だが、キーのストロークは浅めながらも指先にハッキリと伝わるクリック感がある。タイプの感触は軽すぎず重すぎずといった感じ。打鍵時の音はコクコクといった低め小さめの静かなもの。小気味よく入力できつつ静かで上質。使っていると、どことなく品性のようなものが感じられる。

 それからキーボード全体の剛性感。タイプしている時にキーボードがたわむような感じはなく、安定感も十分。サイズ感からモバイル向けではあるが、毎日長時間使えるレベルのシッカリ感がある。

 なお、キーボード背面には高さ調節用の脚があり、キーボードの傾きを一段階急にすることができる。ただ、Lenovo直販サイトを見ると、「脚が折れた」という報告がいくつかありつつ、脚単体での購入はできないとかなんとか。確かに少々華奢な脚かも。まあ、常識的に使っていれば折れることはなさそうな気もするが……。

 ちなみに、この最新型と先代の「ThinkPad Bluetooth ワイヤレス・トラックポイント・キーボード」を打ち比べてみると、剛性感はほぼ同じ。打鍵感もほぼ同じだが、先代の方が打鍵音に少し高音が混じっているように思える。打鍵時の重さは先代の方が軽いような気もするが、比べた先代キーボードは13年前のものなのでキーが少々ヘタっているのかもしれない。

 ともあれ、最新となるThinkPad トラックポイント キーボード IIの使用感は非常に良好。Windowsユーザーの場合、コレやこの先代のキーボード、あるいは先代の有線式キーボードをメインのキーボードとして常用している人も多いのではないだろうか。さらにトラックポイント大好き派となると、予備を何台か備蓄していそう……と思ってしまうほど、高レベルでバランスが取れたキーボードだと思う。

Rakuten Miniと接続してみたら、案外イイぃ〜便利ぃ〜♪

 ThinkPad トラックポイント キーボード IIを買ったのは、「新たにAndroidを操作する際のファンクションボタンをF9からF12に追加」とあったから。このキーボードのF9〜F12キーは、Android端末ではF9が「戻る」、F10が「ホーム」、F11が「検索」、F12が「アプリランチャー」となっている。

ThinkPad トラックポイント キーボード IIのF9〜F12キー。スライドスイッチで接続先端末をAndroidにしておくと、これらのキー機能が「戻る」「ホーム」「検索」「アプリランチャー」になる。

 現在俺が最も多用しているAndroid端末は楽天モバイルのRakuten Mini。決済用端末としており、通常は電源オフで携帯してFeliCaを使っているだけだが、一瞬思っちゃったのである……「ThinkPad トラックポイント キーボード IIでRakuten Miniに入力したら案外イイんじゃね!?」と。

 俺にとってRakuten Miniの最大の魅力は超小さいのにおサイフケータイ対応ってトコロ。だが小さいからイロイロと面倒くさいとも言える。何しろその画面サイズから文字入力が面倒くさいっていうか非常にやりにくい。表示されたアイコンやボタンが小さくて押しにくかったりもする。そんな使いにくさがあるから、Rakuten Miniを決済専用端末として使っているということでもある。

 でも、そんなRakuten MiniにThinkPad トラックポイント キーボード IIを接続したら、入力は明らかに快適になると思うし、Android端末にポインティングデバイスつなぐとフツーに矢印カーソル出てタッチ操作の代替になるし……もしかしたら凄くイイのでは!!! と思った次第。

 で、つないでみた。Rakuten Miniに。Bluetooth接続で。

 結果、慣れるとかな〜り便利!!! 前述のとおりAndroid端末に触れずにThinkPad トラックポイント キーボード IIだけで「戻る」「ホーム」「検索」「アプリランチャー」が使えるのに加え、ポインター操作やコピペ操作がキーボードだけでできるので、テキスト処理がとても捗る。

 さらに、キーボードのカーソルキーを使ってホーム画面のページ切り替えやアプリの選択ができ、Enterキーやスペースキーでアプリ起動もできる。ThinkPad トラックポイント キーボード IIのファンクションキーで、Android端末のボリュームや明るさの調節ができたりもする。画面に触れずに非常に幅広い操作ができるのだ。

 それと、スマートフォン関連のウェブ記事を作る側として「ナイス!!!」と思ったのが、スクリーンショット。ThinkPad トラックポイント キーボード IIのPrtScキー一発押しでAndroid端末のスクリーンショットがズギャッと撮れるのであった。Android端末だけの一般的な操作でスクリーンショットを撮ろうとすると、タイミング的に撮れない表示要素があったりするが、PrtScキーなら「今この瞬間だナウ!!!」という一瞬をスクリーンショットに残すのも容易で超便利〜♪

 って、まあ他の多くのキーボード(やマウスやトラックパッド)でも同様のことができるのではあるが。でもThinkPad トラックポイント キーボード IIでAndroid端末って、なんかマニア的見地で楽しげじゃないスかぁ〜♪

 てな感じのThinkPad トラックポイント キーボード II。まあRakuten Miniに接続するって人は少ないかもしれないが、Android端末にも正式に対応していて実際に便利なので、ワイヤレスで汎用的なモバイルキーボードを探している方はぜひチェックしてみてほしい!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。