スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
自転車にスマートフォンとバッテリーを同時装着!
2019年6月3日 06:00
シリコン素材で2階建て、自転車用マウンター
つい最近、2019年4月25日に発売されたUNiQ(ユニーク)の「Fanta Stick Holder BICYCLE(ファンタスティックホルダー バイシクル)」(公式ページ)。自転車用のスマートフォンホルダーなんですけど、見た瞬間に筆者の琴線に触れまくり。
一見、単なるスマートフォン用のシリコン製ハンドルマウントなんですが、よく見ると2階建て。スマートフォンとモバイルバッテリーを同時に装着できるんです。これは便利そう! ということで予約購入。直販サイト税込み価格が2678円でした。
ちょっと話が逸れますが、筆者が使っている自転車用スマートフォンマウントは「QUAD LOCK」(レビュー記事)。ガッチリとマウントでき、脱着が手軽でイイ感じです。各パーツの値段がやや高いのと、独特のマウント形状ゆえの「QUAD LOCK 縛り」が生じてしまうという微妙さはあるんですが、とても実用的です。
QUAD LOCKは便利なんですが、ちょっと残念な点が。自転車のハンドルなどへかなりガッチリとマウントされるため、自転車の振動がけっこうダイレクトにスマートフォンへと伝わってしまいます。舗装路なら問題なさそうな感じですが、段差の突き上げや未舗装路のガタガタだと「なんか振動でスマホ故障しそう~」みたいな不安感が。
一方、今回のネタこと「Fanta Stick Holder BICYCLE」ですが、シリコン製でありかつ2階建てだから、そういう振動にもちょっと強いかも? といった期待もあり、予約購入したというわけです。ともあれ以降、この2階建てスマートフォンマウントの機能性や使用感について見ていきましょう。
Fanta Stick Holder BICYCLE ってどんなモノ?
Fanta Stick Holder BICYCLEは、スマートフォンとバッテリーを同時に自転車ハンドルへと装着できるシリコン製マウントです。装着可能なスマートフォンは3.5~6インチで、モバイルバッテリーは横幅2~3インチ(約5~7.6センチ)です。ただ、シリコン製で伸縮性が非常に高いので、これらサイズ以外のスマートフォンやモバイルバッテリーも装着できたりすると思います。
この製品、実際に使ってみると至ってシンプルなスマートフォンホルダーであることがわかるんですが、初見だと「???」って感じかもしれません。下の写真がFanta Stick Holder BICYCLEの全てなんですが、使い方をイメージできるでしょうか?
なんだか使い方がイマイチよくわかりません。というわけで、以下に正解の使い方を。パーツの各部サイズもチェックしておきましょう。
まずマウントベースを自転車のステムやハンドルなどパイプ部分に固定。続いて、モバイルバッテリー装着済みのデュアルホルダーをその上に載せて固定します。そして最後にスマートフォンを取り付けて完了、という流れです。
ちなみに、マウントベース部のフックはアルミ製。マウントベースの内部深くまで入り込んだパーツで、マウントベース自体がかなりシッカリしています。シリコン製ですが、グニグニたわんだりしない感じ。フック部分はなめらかな仕上げなので、シリコンバンドを傷つける心配もなさそうです。
実際に装着してみよう!
実際に使ってみます。装着するスマートフォンは「iPhone XS Max」で6.5インチの端末。前述のとおり、公式にはFanta Stick Holder BICYCLEに3.5~6インチの端末を装着可能とあり、いきなり非対応サイズの端末となり自己責任の世界。ですが、結果から言えば、大きな問題なく装着できました。
装着するモバイルバッテリーは、パナソニックのQE-PL301。サイズは約高さ24×幅108×奥行68mm。Fanta Stick Holder BICYCLE対応内のサイズです。これも結果から言えば、問題なく装着できました。
実際に自転車のステムやハンドルにスマートフォンおよびモバイルバッテリーを装着した様子を見てみましょう。以下、写真と説明文でどうぞ。
この状態で実際に走ってみると、舗装路でも段差でも砂利道でも、安定感バッチリ。振動もそこそこ吸収してくれるので、前述のQUAD LOCKのような「ガッチリ固定タイプのホルダー」よりはちょっと安心感があるかな、と。
ちなみに、Fanta Stick Holder BICYCLEはモバイルバッテリーを装着せずとも使えます。その状態で走ると、かなりのクッション性があって、悪路を走るときに振動から端末を防ぐ効果がさらに高まる感じ。
上の状態、クッション性はかなりのもの。段差に乗り上げたときの突き上げ振動でも大丈夫な雰囲気です。ただ、せっかくスマートフォンもモバイルバッテリーも装着できるFanta Stick Holder BICYCLE。モバイルバッテリーなしで使うのもなんかモッタイナイ感があるので、実際にはモバイルバッテリーも装着して使っています。また、そうした場合でも、まあまあ納得できる衝撃吸収性があると感じられます。
機能性は十分なFanta Stick Holder BICYCLEですが、使用感についてひとつ、ちょ~っとだけ面倒な点があります。自転車を離れるときにスマートフォンやモバイルバッテリーの盗難を避けるため、それらを車体から外しますが、それにひと手間かかるんです。
というのは、Fanta Stick Holder BICYCLEの構造上、スマートフォンとモバイルバッテリーを自転車から外す場合には、必ずデュアルホルダーからスマートフォンを外す必要があります。続いて、デュアルホルダーごとモバイルバッテリーを外します。要は「スマートフォンをモバイルバッテリーを一発で外す方法はない」というわけです。
まあ、スマートフォンとモバイルバッテリーという2つの機材を装着しているので、外すのも2回手間がかかるのは当然と言えば当然。でも、これが1度の手間でできれば、さらに魅力的なホルダーになると思います。
Qi給電対応モバイルバッテリーも使えたりする!
ちょっと余談になりますが、このFanta Stick Holder BICYCLE、試してみたらQi対応のモバイルバッテリーも活用できました。つまり、Qi充電対応スマートフォンとQi給電対応モバイルバッテリーをセットした場合、Qi充電できたゼ、と。この組み合わせならUSBケーブルは不要です。
自転車でワイヤレス充電! イイかも! というわけで何度かこのスタイルでサイクリングしましたが、ちょっと面倒&モヤモヤが発生しました。
というのは、まずスマートフォンとQi対応モバイルバッテリーの位置関係のセットが面倒です。シリコン製のホルダーなので、スマートフォンの位置をしっかり決めてバランスよく取り付けないと「走行中に充電されなくなっていた」みたいなコトが。
もうひとつ、端末やバッテリーによって違うと思いますが、充電速度が遅めという印象があります。もともと充電速度は速くないQiですが、Fanta Stick Holder BICYCLEの場合はバッテリーと端末の間の隙間が大きめになるから、さらに遅くなったのかもしれません。位置決めをシッカリ行っても遅めです。
なんか位置決めが面倒で。充電速度が遅くてモヤモヤして、結局USB接続しての充電に戻りました。まあ、メーカーが推奨する使い方ではないですし、実際やってみたらイマイチだったってことで、ご参考までに。
ともあれ、なかなか便利なFanta Stick Holder BICYCLE。走行中にスマートフォンでGPSログを取ったりマップなどアプリを使ったりするし、朝から夕方までけっこう長時間使うし、という人にとってモバイルバッテリーまでマウントできるってのは好都合です。それでいて、わりとまとまりがイイのも好印象。なので、けっこうオススメなFanta Stick Holder BICYCLE。
なのですが、調べてみると、このタイプのホルダーはいくつか存在しています。似たような機能性なので、Fanta Stick Holder BICYCLEが欲しいかも~と思った方は、類似品も含めていろいろチェックしてみてください♪